就職活動において、TOEICの点数を重視する業界があることを聞いたことがある人もいるのではないでしょうか。商社や航空業界など海外と携わる事業を行っている会社は、特に英語力を重視するイメージがあるかもしれません。今回は、実際にTOEICを重視しているといわれる業界、効率的なTOEICの勉強法などをご紹介します。
Summary
TOEICとは
TOEICとは、英語でのコミュニケーション能力を図る世界共通のテストです。TOEICにはテストの種類がいくつかありますが、就職活動で重視されるのは「TOEIC Listening & Reading Test」というリスニングとリーディングの2つの形式があるテストになります。
なぜ就職活動にTOEICは必要なのか
近年就職活動において、TOEICの点数が重要視されるようになってきている理由は、企業のグローバル化が進み、世界に目を向ける企業が多くなってきたためだと考えられます。日本のあらゆる企業は、国内だけではなく海外も視野に入れてビジネスを進めているため、一定の英語力が必要となります。スピーキング力、リスニング力、リーディング力が必要とされ、その力を図る目安としてTOEICを活用しています。主に国内ではなく海外に携わるビジネスを多く行っている業界だとTOEICの点数を特に重要視していると言えるでしょう。
どのような業界に役立つのか
商社
主に海外とのトレーディング、事業投資の2つのビジネスを行っている商社。海外の企業との関わりが非常に多いため、商談や契約の際も英語でコミュニケーションをとることが多くなります。英語で交渉を重ねることになるため、ビジネスレベルでの英語力が必要となってきます。
メーカー
モノを製造し、国内外に販売するメーカー。海外の拠点を非常に多く持っていることや製品を海外で販売する必要があるため、ある程度の英語力が求められます。海外出張があまりないとしても、海外でビジネスを展開している関係で、メールで英語のやり取りがあったり取引先の海外の企業から電話があるなど、英語を使う頻度は多くなります。
物流業界
商品の運搬を主に行い、商品が店舗や個人に届くまでの一連の流れを担当している物流業界。ビジネスモデルがBtoBの企業は、顧客がメーカーや商社になるので、メーカーや商社と同様に英語を使ったコミュニケーションが必要となります。商社志望の人が物流業界も並行して志望しているように、志願者の英語レベルが高いことも特徴です。
旅行業界
旅行者のために、宿泊施設や公共交通機関の手配、旅先でのアテンドを担当する旅行業界。近年訪日外国人旅行客が年々増加しているので、必然的に英語を使用する機会は多くなります。国内だけではなく、海外の旅行先でのアテンドもあるため、現地の方とも英語でのコミュニケーションは必須となります。
航空業界
航空機で人やモノを国内外に運ぶサービスを行っている航空業界。訪日外国人観光客が増えているので、空港で海外の方を案内したり、機内でコミュニケーションをとる機会があるなど英語でのコミュニケーションが大切な業界と言えるでしょう。ビジネスモデルがBtoCになるので、英語での会話力が必要になります。
金融業界
お金を取り扱う仕事であり、高い専門性が求められる金融業界。海外企業への投資や為替を見るという意味で、ある程度の英語力は必要となります。しかし、高いレベルの英語力が必須というわけではありません。
小売業界
お客様に商品を直接販売をする小売業界。訪日外国人が増えているので、海外の方に接客することが多く、徐々に英語力が必要となってきている業界です。2020年のオリンピックの際は特に訪日外国人が増えるので、日常会話レベルの英語力は必須と言えるでしょう。
社会人になってからの昇進・昇給にも影響
企業によっては、昇進や昇給の際にTOEICの点数を条件として設けている企業もあります。
日系大手企業でも部長クラスへの昇進の際は600点を課すなど、社会人になってからも必要なスキルと言えます。
オススメの勉強法
リスニング
リスニングの点数を上げたいという方におすすめな勉強法3つをご紹介します。
①ディクテーション→英語の音声を聞き取りながら、聞いた言葉を紙に書き留めることをディクテーションと言います。1語1語丁寧に聞き取ろうとするため、正確な聞き取り能力を養うことが出来ます。
②シャドーウィング→英語の音声を聞き取りながら、後に続いて口ずさむことをシャドーウィングと言います。何回も英語を読んだ後に、シャドーウィングをすることで英語を頭から読む癖が身に付きます。
③音読→英語の文章を声にだして読みます。英語の文章を声に出して読み、文面の概要を理解することで自動的に英語を日本語として把握する能力が身に付きます。
CD付きのリスニングの参考書を購入し、上記のような方法で毎日英語を聞くことが大事です。
リーディング
文法や単語が苦手という方は、1冊の参考書に絞って、文法と単語を覚えていきましょう。同時に何冊もの参考書を進めるのではなく、1冊を何回もやりこむことで正確に覚えることが出来ます。長文理解が苦手な方は、まず設問を読み、長文の概要を把握し、設問の答え部分が書いてあるところを探し出し、答えを見つけるようにすると効率的に問題を解くことが出来ます。また、長文を速く読むために、リスニングの勉強法でもご紹介したように、音読が有効です。音読をすることで、英文を後ろから訳す癖がなくなり、英文を頭から把握することが出来るので、素早く長文を読むことが出来るようになります。
TOEICの点数を上げて、就活を有利に進めましょう!
業界によっては、TOEICで高い点数を取得しておくとかなり有利になります。現状、点数にあまり自信がない人は、苦手分野がリーディングかリスニングか点数を元に判断し、それに合った対策を始めてください。TOEICの点数を上げることで志望する企業の内定に1歩近づきましょう。