
はじめに
理系院生の皆さんにとっては、メーカーやIT企業はもちろんのこと、近年はコンサルティングファームなど、就職先の選択肢がますます広がっています。ただ、「研究内容をどう活かせるのか」「メーカー以外でも自分の専門性や理系的思考は通用するのか」という疑問を抱える方も少なくないと思います。
大学のOB/OGの話やインターネットの情報を頼りに「漠然と就活を始めてよいのか」「研究で培った専門性をキャリアにどう活かすべきか」と悩んでいる方に向けて、今回は「理系院生としてのバックグラウンドを活かしながら、一般のコンサルとは少し違う形で社会を動かしている」と評判のA.T. カーニー(グローバルブランド名はKEARNEY)にてご活躍されているお二人にインタビューを実施しました。
お話を伺うことで、コンサル=「ビジネスの戦略を机上で描く仕事」というイメージが大きく変わるはずです。理系出身ならではの”論理思考力”や”探究心”が大いに活かされる場でありながら、メーカーとはまた違った角度で「日本を変えて、世界を変えていく」仕事をしている――そんなA.T. カーニーのリアルを、じっくりお伝えしていきたいと思います。
登場人物の紹介
矢野 亮太さん マネージャー

経歴:
– 2015 年3 月 東京大学 工学部 卒業
– 2017 年3 月 東京大学大学院 工学系研究科 原子力国際専攻 修了
大久保 皓理さん シニアビジネスアナリスト

経歴:
– 2021年3月 東京大学 工学部 航空宇宙工学科 卒業
– 2023年3月 東京大学大学院 工学系研究科 航空宇宙工学専攻 修了
メーカーからコンサルへ、原子力工学から宇宙・防衛まで ─ 矢野さんのキャリア

インタビュアー: 矢野さんは、2社目としてA.T. カーニーに入社されていると思います。まずは入社前のことについていろいろ教えてください。
矢野さん: はい。私は東京大学、同大学院で原子力工学を専攻していました。専門を直接活かしたいという強い思いから、新卒では大手電機メーカーに入社しました。入社後はエンジニアとして海外輸出のプロジェクトに携わっていました。設計だけでなく、サプライヤーとの関係性なども含めた開発プロセス全般に関して、ものづくりの変革に関する社内活動も並行して行っていました。
日本のものづくりは「すり合わせ型」が多いのですが、海外ではそうではなく、もう少しガチッとした形の設計が好まれるんです。そういった点で、リスクも高い部分がありました。
その後、海外輸出のプロジェクトが頓挫し、社内でエネルギー部門の新規事業検討に携わることになりました。営業に近い仕事で、企画と技術を兼ねた何でも屋的な役割でしたが、そのチームも1 年ほどで解散してしまいました。
インタビュアー: なるほど。そこからA.T. カーニーに転職すると決断した理由や現在の状況など教えてください。
矢野さん: 当時の仕事でコンサルティングファームの方と一緒に仕事をする機会があり、「こんな仕事があるんだな」と思ったのが最初のきっかけです。実際にはその新規事業チームが解散してしまったのですが、事業会社の立場としては、「このコンサルティングファーム提案は正しいことを言ってくれている。しかし、自分たちの組織として実行力が足りない部分があった」と感じました。そのため、転職を考えた時に、コンサルティングファームは選択肢の一つに上がりましたが、当時は行政機関に行くことも考えていました。
しかし、転職活動の中で巡り合った A.T. カーニーは、面接官がとにかく面白かったことが印象的でした。さきほど話したコンサルティングファームとの経験を面接で正直に伝えたところ、「それはうちでは”失敗プロジェクト”扱いですね」とズバリ言われまして(笑)。でもそれだけではなく、KEARNEY が掲げる”Tangible Result を真剣に考える姿勢が見受けられ”、魅力に感じました。そういう前向きさに惹かれて入社を決めました。
入社後は経済産業省と衛星システム技術推進機構への出向を経て、現在はマネジメントも含めて防衛・宇宙分野の業務を行っています。
インタビュアー: 大手電機メーカーでエンジニアをされていたバックグラウンドをお持ちの矢野さんが、コンサルに転職して、さらに官公庁や宇宙関連の法人に出向もされているんですね。そのキャリアを通じて、興味を深めていく過程が感じられますが、その「興味を深める」という感覚はどうですか?
矢野さん: おっしゃる通りで、私は興味の幅が広い方だと思います。様々な経験を経た結果、「技術」「ビジネス」「パブリック」の3 つがキャリアの軸として挙がってきました。このバランスをどう取るかが私のキャリア選択にあたっての論点です。技術に全振りするならエンジニア、パブリックに全振りするなら官僚としての道になりますが、今はどちらか一方に偏るのではなく、コンサルタントという立場でその両方にビジネス視点をもって取り組むことが自分に合っていると感じました。
航空宇宙工学から幅広いビジネス課題へ ─ 大久保さんのキャリア

インタビュアー: 一方で、大久保さんは新卒でA.T. カーニーに入社されたということですが、学生時代のお話や就職活動について教えてください。
大久保さん: はい。私は東京大学の工学部を卒業し、その後同大学院工学系研究科の航空宇宙工学専攻を修了しました。ロケットや飛行機等、航空宇宙領域での技術を研究する学科・専攻です。
研究テーマとしては、飛行機の操縦や制御に関する内容を中心に行っていました。具体的には、「より安全度の高い航空機の制御手法・操縦方法はないか?」や「どうすればパイロットの訓練を効率化できるか?」といった研究をしていました。その際のアプローチとして、仮説を立て、フライトシミュレーターで実験をしたり、航空会社さんから実機データをいただき分析・検証したりしていました。
インタビュアー: 大学院修了後は、もともとどのようなキャリアを考えていたのですか?
大久保さん: 大学院に進む際は、エンジニアとしてのキャリアや、アカデミアに残って研究者として進んでいくことも視野に入れていました。ただ、大学4 年生ぐらいになると、友人が就職活動を始めていたり、研究室の先輩方でコンサルや外資系投資銀行、商社などに行く方もいたり、と理系でもキャリアの選択肢はたくさんあるのだと知りました。
そのタイミングで、周りが受けていたこともあり、「コンサル」という職業について、考える機会がありました。「研究」というのは、どんどん深くに入り込んでいく営みだと思います。そうすると、特定の分野を極め、世界のトップを目指していくことになりますが、俯瞰してみると「自分がすごく狭い世界に閉じてしまっているのでは?」という感覚になりました。
一方で「コンサルティングは、もっとジェネラルに広がっていく仕事だ」と思いました。私は、幅広に知的好奇心を持つタイプだったので、ジェネラルな視点も持って活躍できるという点で、「コンサル」に興味を持ちました。あとは、選考を受ける際に必要な特別な知識や対策も他業界に比べ少ないので、気軽にエントリーできました。
インタビュアー: ではコンサルの中でもA.T. カーニーに入社を決めた理由はなんなのでしょうか?また、現在社会人2年目ということで、実際にどんなことをしているんですか?
大久保さん: はい。 A.T. カーニーに決めた理由は会社としても重視している「個」に向き合う姿勢があったからです。例えば、選考を通じて、一対一で4 日間しっかり議論の時間やフィードバックをもらえました。そのため、内定をいただいた時も、「しっかり評価した上で内定を出してくれた」と思えて、すごく嬉しかったですし、ここに行きたいなと思いました。
インタビュアー:「個」に向き合うA.T. カーニーに意思決定されたんですね。こちらについてもぜひ詳しく聞かせてください。現在社会人2年目ということで、実際にどんなことをしているんですか?
大久保さん: 入社してすぐは、馴染みのある研究分野に関連したPJ にアサインされました。その後は、様々な業界の企業、特に消費財関連のメーカーのPJ で業界横断的に活動しています。実際の働き方としては、若手だからといって上からの指示に従うのではなく、考えられることを求められます。
新人は分析からスタートすることが多いのですが、ただ単に「分析しました」で終わりではなく、「この数字からどんな示唆が得られるのか?」「それはクライアントにとってどういう意味があるのか?」まで考えを深めることが求められます。分析ができた上で、「それってどういう意味合いであるか?」と問われ、どんどん上に上に挑戦させてもらえる環境です。また、時には代表者として意見を求められることもあります。
理系院生の就活とキャリアモデル ─ メーカー、コンサル、官僚 それぞれの環境から見えたもの

インタビュアー: 矢野さんは、なぜメーカーを選ばれたのですか?理系院生が就職先を考える時、メーカーが第一候補になりやすいですよね。
矢野さん: 一つは「せっかく原子力をやってきたんだから」という気持ちがありました。当時、私が就職活動をしていた頃は、大手電機メーカーがほぼ唯一原子力の新規建設に関する仕事をしているような状況でした。私が就職活動をしていた頃には、「東芝ショック」の影響で採用がゼロになって、三菱重工のトルコの発電所の撤退などが重なり、原子力には不遇の時代でした。
その状況下で、エンジニアになるのはリスクも感じましたが中途未経験で原子力のエンジニアになるのはほぼ不可能だったので、新卒はエンジニアでチャレンジしようと思いました。コンサルティングに行くとか、ベンチャーに挑戦する可能性も考えてはいましたが、まずは原子力分野でファーストキャリアを積んでみようと思いました。
インタビュアー: 当時、商社やコンサルを志望する人も多かったと思いますが、そういった選択肢は検討されなかったのですか?
矢野さん: そういった選択肢も考えはしましたが、就活を初めてすぐに辞めました笑 就活のイベントなどに参加すると、「この人たちと同じ土俵で競争するのはちょっと面倒だな」と思った部分もありました。「就職活動のための就職活動」という印象もあり、本質からずれてしまう気がしましたね。
実際、メーカーに入ってみると技術だけでは乗り越えられない、組織やビジネス、政策といった外部要因の壁が大きく、「技術的に正しいからすべてが上手く行くわけではない」という現実を痛感しました。そうした経験を通じて、ビジネスサイドも含めた上流で意思決定をサポートするコンサルという仕事に、興味を持つようになりました。
インタビュアー: 大久保さんは、コンサル業界に触れてみて、最初の頃と後半で志望度やモチベーションに変化はありましたか?
大久保さん: 最初から興味はありましたが、やはり徐々に志望度が高まっていったという感じです。もともとのイメージから外れることもなく、実際に話を聞いたり、選考を受けたりする中で、その感覚が強くなっていきました。
特に人に対する印象が大きかったです。面接や対話を通じて、「(生意気ですが(笑))、この人たちは、本当に頭がいいんだな」と感じましたし、自分の考えをさらに高い次元で上回るような視点を持っていることがわかりました。面接やグループディスカッションの中で、自分が考えたこと以上の答えが返ってきた時、「この場で成長できそうだな」と感じたことが大きかったですね。
研究で培った力は、コンサルでどう活きる?

インタビュアー: ここからは、理系院生ならではの研究経験がどうコンサルで活きるのかをお聞きしたいです。大久保さん、大学院の研究とコンサルの仕事に共通する部分を感じることはありますか?
大久保さん: 感じますね。研究って、仮説を立てて→データを取り→検証して→また仮説を修正…というサイクルを何度も回すじゃないですか。コンサルの問題解決も全く同じ流れだと思っています。
例えばクライアントの課題が「コストが高すぎる」というものだとしたら、最初に「ここが原因、ドライバーだろう」と仮説を置いて、データを洗い出し、ヒアリングをして、検証し、それでもし違ったら修正する。理系院生の方はこの思考回路が自然に染み付いているからこそ、コンサルでもスムーズに馴染めると思います。
インタビュアー: 研究って”狭く深く”の世界ですが、それが逆に”広く浅く”のイメージのコンサルにどう活きるのか疑問に思う人もいそうですが、その点どうですか。
大久保さん: たしかに「コンサル=広く浅く」と思われがちですが、実際にはプロジェクトごとに相当深く入ります。特に理系バックグラウンドがあると、技術的な話を聞いた時に「それ、具体的にはどういう構造ですか?」とか「どういう実験をしたのですか?」みたいな踏み込んだ質問ができるんですよ。クライアント企業のエンジニアの方も「あ、分かるならもうちょっと詳しく話そう」となって、深い情報が引き出せる。それが最終的には戦略策定や新規事業立案の質を高めることにつながることもあります。
矢野さん: 私も同じように感じます。研究している時に、実験で想定外のノイズが出たら「なんでだろう?」って追究しますよね。例えば、私は放射線の検出器の研究をしていたのですが、すごいノイズが入って悩んでいました。実験機器の不調じゃないかとか、ケーブル全体にアルミホイルを巻いてみたらどうかとか手を変え品を変え、色々試したのですが、最終的には実験棟のコンセントが悪影響を出していました。自分たちの実験体系の外側に原因があるのは盲点でしたね。これは教科書には書いていない発見でした。
コンサルの現場でも「なんでこの数字はこんなに変動するんだろう?」とか「海外案件だとなぜ急にコストが跳ね上がるんだろう?」と疑問に感じることが多いです。ここに理系の探求心、仮説を立てる→検証するという”研究的アプローチ”が役立っていると感じますね。
例えば、「このマーケットはこういうドライバーで動いている」という仮説を立てても、実際には一致しないことがよくあります。そこで、インタビューや現場での討議・観察を繰り返して、思わぬ示唆や新しいドライバーを発見し、それを基に提案を修正していくのです。この営みは研究とかなり重なる部分があります。
日本の産業・社会を変えるために:A.T. カーニーのパブリック/産業横断アプローチ

インタビュアー: A.T. カーニーではメーカー支援に限らず、官公庁やパブリック領域の案件も手がけていらっしゃいますよね。そもそも A.T. カーニー は、「日本を変える、世界が変わる」というビジョンを掲げていますが、そのあたり社内ではどう共有されているのでしょう?
矢野さん: A.T. カーニーでは、四半期に1度、全社員が集まるスタッフミーティングという場を設けているのですが、その場で日本代表の関灘(せきなだ)が「日本を変える、世界が変わる」の会社コンセプトについて、取組や進捗を語ってくれます。社員にも「自分たちのコンサルティングを通じて、企業だけでなく、社会全体を変えていきたい」という想いが強い人が多くて、会議で業界横断・政策横断の議論が盛り上がることも多いです。
クライアントには日本を代表する大手メーカー様も多く、そのようなクライアント様の課題背景には国や産業全体の構造的課題が関わっていることが大宗です。だからこそ、「顧客の最適」だけじゃなく、業界全体や日本の産業構造の最適を見据えたアプローチを取りたいと思っています。
これは、プロジェクトワークに限らず、例えば、私が出向していた、衛星システム技術推進機構(ASTEC)では、世界の衛星技術や国際情勢を踏まえた日本の衛星産業の推進を検討していていました。技術だけでなく防衛や外交、産業連携など多方面を横断する仕事でした。メーカー×官庁×コンサルの視点を組み合わせることで「社会実装」や「政策の実行力」を考えられるのは、 A.T. カーニーでコンサルタントとしての経験を積んだからこそだと思います。
大久保さん: 私のような若手にも、そういった考え方は自然に根づいています。面接でも「クライアント企業を良くするだけなら、その会社に就職するのが一番早いよね。だけど A.T. カーニーは産業横断で社会を変えていきたいんだ」と言われました。最初はもちろん驚きました。ただ入社後も、本当に”クライアント単体”ではなく”産業や社会全体”の変化まで考える視点というのが当たり前に共有されています。
インタビュアー: 産業横断・パブリック分野を視野に入れることで、日本の構造的課題を解きほぐす。理系出身の方にとっても、こういう視点は新鮮かもしれませんね。ちなみに、チームのメンバー構成はどうなっているんですか?
矢野さん: A.T. カーニーには、メーカー出身者や官公庁出身者、大学新卒で入った人などが混在しているんです。それぞれがまったく違う視点を持っているからこそ、多角的に議論して一つの結論を出すことができます。
たとえば防衛分野の案件でも、技術面はメーカー出身のコンサルタントが深掘りし、官僚経験者が諸外国の政策を分析し、新卒の方が新たなデータ分析手法を導入してみる、といった形です。多様性が掛け算されることで、「日本を変える、世界が変わる」ような大きな動きに繋がっていると感じます。
とがった個とチーム力:A.T. カーニーが求める”スペシャリスト × ジェネラル”の働き方

インタビュアー: さきほども話が出た「尖った個」という言葉。一般的にコンサルというと”優秀なジェネラリスト集団”というイメージがあるのですが、A.T. カーニーではどのように位置づけられているのでしょう?
大久保さん: 誤解されることが多いですが、一匹狼の集団、というわけではないです。あくまで「チームで成果を出す」のがコンサルティングなので。 A.T. カーニーが大事にしているのは、チームを前提にしながらも、一人ひとりが何かしら強みや個性を発揮して相乗効果を生むこと、だと思います。
たとえば私の場合、航空宇宙工学の知識を軸にしつつ、ビジネスアナリストとしてのデータ分析や論理思考を掛け合わせて、チームのアウトプットを高める役割を担っています。
矢野さん: 2020年に関灘氏が「尖った個」「強い個」というコンセプトを打ち出しました。ファンダメンタルなスキルを身に着けた「強い個」として成長して、その先に、その人独自の専門性を開拓する「尖った個」に至る、という考え方です。
戦略コンサルとしてのファンダメンタルなスキルセットを全員が共有しているからこそ、スペシャリティを活かせる土台となることが、A.T. カーニー全体で目指している働き方なのかなと思います。
学生へのメッセージ:理系院生で得たスキルを活用して” A.T. カーニーで「日本を変える、世界が変わる」に挑みませんか?”

インタビュアー: ここまでのお話を踏まえて、理系院生の皆さんに向けてメッセージをお願いできますか。まずは大久保さんからお願いします。
大久保さん: 私は大学院の後半までずっと研究一本で、「もしかしたらそのまま研究者になるかも」という道を考えていました。でも、いざ就職活動で幅広い業界を知ると、「知的好奇心を活かしながら、もっとジェネラルに課題解決できる仕事があるんだ」と気づけたんです。
なので、今は研究にどっぷりの院生の方でも、ぜひ「自分が本当に何をやりたいのか?」をいろいろな視点で考えてみてほしいです。そして、もし問題解決そのものが好きであったり、いろんな領域に興味があったりするなら、コンサルティング業界はすごく面白い選択肢だと思います。特に A.T. カーニーは「個の強み」を尊重してくれるので、理系で培ったスキルや思考力を存分に発揮できますよ。

矢野さん: キャリアに理想形はないと思います。私もメーカー、官庁、コンサルと経験しましたが、それぞれに良さがあります。「どれが正解か?」ではなく、「どれが自分に合うか?」なんですよね。そのためにも、まず選択肢を知ることが大切で、メーカー一択と思わずにコンサルや官庁も見てみると「意外と自分のフィット感があるかも」と発見があるはずです。
A.T. カーニーは自分の意思や興味に対してすごく寛容で、背中を押してくれるカルチャーがあります。私自身、エネルギー分野や宇宙分野へのこだわりを持っていたからこそ出向の機会をもらえたし、今も防衛・宇宙関連でマネジメントをしています。やりたいことをしっかり持っている人ほど、 A.T. カーニーでは活躍できると思いますよ。
インタビュアー: 最後に、 A.T. カーニーへ応募を考えている方に向けて、何か案内やアドバイスがあればお願いします。
大久保さん: 入社した直後から単なる作業だけでなく、「どのような示唆が考えられるのか」が求められます。求められる思考の程度がどんどん上がっていき、次はさらに高いレベルで考えてみようという挑戦的な環境があります。成長環境を求める人には最適な場所だと思います。
また、「Will(意志)」が非常に尊重される環境です。自分のやりたいことに対して誠実に向き合ってくれる会社なので、そういう気持ちを持っている人にはぴったりだと思います。
まずは説明会やセミナー、社員交流会などで触れてみてください。
「理系の研究テーマを活かせるのか?」という疑問もあるかもしれませんが、実際に私のように航空宇宙関連の案件にいきなりアサインされた例もありますし、それ以外の業界であっても理系的な問題解決力が武器になります。特別な業界知識はなくても構わないので、気軽にチャレンジしてみてほしいですね。
矢野さん: A.T. カーニーでは、新卒・中途問わず、多様な人材をウェルカムしています。「日本を変える、世界が変わる」というビジョンに共感してもらえるなら、理系でも文系でも関係ありません。理系院生だからこそ、研究で培ったアプローチや専門性が大きく活かせる場面が数多くあると思います。是非たくさんの方にエントリーしてもらいたいですね。
まとめ
今回のインタビューを通じて、理系院生がコンサルティング業界で活躍するリアルが見えてきました。
– 「研究で培った仮説検証力や問題解決力が、コンサルにそのまま活きる」
– 「メーカーだけでなく、官公庁への出向やパブリック領域との連携を通じて、日本社会そのものを変えられる」
– 「 A.T. カーニーは一人ひとりの強みや意思を尊重して、社会変革に繋げていくカルチャーがある」
もしあなたが今、「研究の延長でメーカーか、まったく違う道へ行くか」と迷っているなら、コンサルティングファームという選択肢をぜひ検討してみてください。特にA.T. カーニーでは、理系院生出身のコンサルタントが多数活躍しており、その尖った知見とコンサルのジェネラルスキルを掛け合わせて、企業や社会を革新へ導いています。
「日本を変える、世界が変わる」というビジョンに、本気で挑戦してみたい。そんな強い思いをお持ちの方は、ぜひ A.T. カーニーの扉を叩いてみてはいかがでしょうか。

