インターンや選考において行われるグループディスカッション(GD)は、就活生のほぼ全員が通る道です。そのGDが思うように進まなかった経験はありませんか?上手く進まない原因として、序盤で話し合いの土台が作れていないことがよくあります。この記事では、GDをスムーズに進めるために覚えておくべき方法をご紹介します。
Summary
議論前の土台作りで全体の質が決まる
企業人事が見ているポイント
グループディスカッションの結論に、模範解答はありません。企業の人事は結論以上に、結論へ至るプロセスを見ているためです。つまり、お題から結論に至るまで一貫した思考プロセスを描くこと、グループの意見がそこにまとまることが就活生には求められ、高評価を得るポイントとなります。そのように進めるには、前半部分で話し合いの土台を作ることが重要です。
グループディスカッションのお題の例
GDのお題は多岐にわたります。たとえば、「企業の問題点に対する施策」であったり、「仕事のために必要なこと」など抽象化されたテーマであったりします。
前者のような具体的なテーマの場合、現状を分析し、納得のいく解決策を論理的に話し合えているかを企業の人事は重視しています。
テーマが抽象的だった場合、グループのメンバー間で話し合うべきテーマの定義に差が生じないよう統一させる必要があります。
次項からは、GDの土台作りに必要な具体的な方法を提案していきます。
土台を固めるためにやるべきこと
議論をスムーズに進めるためには、序盤で土台を作るべきだとお伝えしました。そのためには、結論を導くまでに必要な要素の「リストアップ」とそれに対する「時間配分」、お題が抽象的だったときの「定義づけ」を行わなければなりません。これらにより、議論するための土台を固めることができるのです。
やるべきことのリストアップと時間配分
グループディスカッションでは限られた時間内にグループで結論を出し、企業によっては発表までする必要あります。一分一秒も無駄にしないよう、まずやるべきことをリストアップして、可視化します。またそれに対する時間計画を定める必要があります。
基本的には、課された課題に対する現状分析、解決策の候補出し、それぞれの評価など、話し合うべき項目をリストアップしていきます。一部のGDでは結論を発表するためのパワーポイントの資料作成を求められる場合もありますので、準備や資料作りの時間も考慮してそれぞれのGDに応じたリストを作りましょう。
例:テーマ「企業の問題点に対する施策」(30分)
定義づけ(3分)
現状分析(5分)
解決策の候補出し(5分)
それぞれの案の分析・評価(5分)
結論(3分)
発表の準備・資料作成(7分)
バッファ(2分)
全体の流れを頭に入れたうえで面接官から議題について聞けば、やるべきことや時間配分についての提案がすぐにでき、時間を節約できます。
問題の確認
GDでは課題に対する現状分析が重要ですが、抽象的なお題であった場合、話し合う前に問題の定義を確認する必要があります。なぜなら同じテーマを聞いたとしても、メンバー間で同じものを思い浮かべるとは限らず、差が生じていた場合、意見がまとまらなくなるからです。便宜的な設定を行って共通認識を持つことで、話し合いを円滑に誤解なく進められます。
例えば、「最高のチームを作るために必要なものとは」というお題が提示されたとき(実際にありました)、そのまま考えていては一向に意見がまとまらず現状分析を始めることすらできませんでした。そこで、「チーム」という単語に対して、「部活動におけるチーム」という自分たちに身近な具体的なチームだと定義し直し、そこからやっと必要なことを話し始められました。
このように、テーマをその場で改めて定義づけすることで、グループでの議論を進めやすい状況をつくれます。そして、最後にこういった設定を取り除いて、お題の主旨と合うように結論を調整すれば、意見をまとめることができるのです。
グループディスカッションのまとめ
今回はGDでやるべきことをまとめましたが、もちろんこれだけやれば議論が成功するというわけではありません。時間配分通りにいかなかったり、設定の段階で意見が割れてしまうこともあると思います。そうした障壁は、やはり試行錯誤し改善していくことで、乗り越えていくしかありません。この記事を踏まえて練習・経験を重ね、自分なりのベストな方法を見つけていただけたら幸いです。