就活では、面接で希望する職種とその理由を伝えることが一般的です。しかし、中には「違う職種の方が向いていると思うよ」というような、希望していない職種を勧められることがあります。いきなりそんなことを言われると、もしかして不合格になってしまうのではないかと勘ぐってしまうかもしれません。今回はこの質問の意味と答え方をお伝えします。
Summary
面接官が違う職種を勧める理由
職種に対する志望度の高さ
いわゆる「圧迫面接」の一部に含まれます。学生に揺さぶりをかけて、本当にその職種を志望しているのか評価しています。もし営業志望ならば、顧客から断られるなどストレスがかかりやすい環境でちゃんとやっていけるのかというポイントを面接官は見ています。
学生の適性から判断
自己PRやガクチカなど、学生のこれまでの経験を活かすために違う職種を勧めるというケースです。そのほかにも適性検査の結果からそれを判断するという場合もあります。
これを防ぐためには、エントリーシートに記載するエピソードをできるだけその職種に近いテーマを選んでおくのがおすすめです。例えば営業職志望ならば、長期インターンで営業として働いた経験を伝えたり、人事志望ならばサークルなど組織をまとめた話をしてみてください。
学生のやりたいことから判断
志望動機や入社後にやりたいことを聞き、違う職種の方がそれを叶えられるというケースです。この場合は自己PRや職種理解が不十分なままになっている可能性があります。一番枠が多い職種だからという理由で何となく志望してしまうと、やりたいことと希望職種の不一致を面接で指摘されてしまいます。
「希望職種が通らなかったら?」という質問との違い
「希望する職種が通らなくても大丈夫ですか?」という質問も面接ではよく問われます。
この質問はもしもの場合であり、採用人数の関係で希望職種に配属されないことがあってもやっていけるかということを聞いています。
一方、そもそも希望する職種に向いていないという質問は、面接官の意見であり学生に対する評価と捉えることができます。
前者の質問への回答は、「最終的には希望する職で働きたいですが、他の職種でも得られる知見は将来的に希望職種でも活かせるはずなので問題ありません」というのが一般的です。
https://www.recme.jp/media/201901096072
しかし、今回のテーマである後者の質問にも同じ答え方をしてしまうのは少し問題があります。
それではどのように答えるべきなのかを以下でご紹介します。
他の職種を打診されたらこう答えよう

まずは理由を聞いてみる
面接官も何かしらの根拠があったうえで質問しています。「なぜ違う職種の方が向いているのか」こちらから聞いてみることで、自分では気がつかなかったスキルを見つけることができるかもしれません。
また、コミュニケーションという観点から、いきなり相手を否定して自分のやりたいことを伝えるのもあまりオススメできません。予想外の質問にも柔軟に対応する姿勢を見せることができれば良い評価にもつながります。
その職種をやりたい理由を改めて伝える
なぜ面接官が他の職種を勧めるのか理由を聞いた後で、改めて自分はこの職種として働きたいという旨を伝えましょう。その際に、どうしてこの職種を志望するか聞いて納得できる経験や目標を一緒に伝えるのが効果的です。
面接官がそういうのなら志望職種を変更しますと言うのは避けてください。自分の軸や職種への志望度が疑われ、企業に対する志望度もその程度なのかと思われてしまう原因になります。
それでも面接官が納得しなかったら
どれだけこちらの熱意を伝えても、面接官が頷いてくれないということもあるかもしれません。念には念を入れて、最終手段としての方法も知っておきましょう。
「実際に働いたことが無いから分からない」と言ってみる
精一杯その職種を希望する理由を伝えても納得してもらえなければ、社会人経験が無いことをメインに話してみてください。
ポイントは、
①社会人経験がないため、実際に働いてみないと分からないことがたくさんある
②一番やってみたいのは今志望している職である
③しかし人事の方が私の特性を判断して配属を決めていただけるなら、どんな職種でも全力で取り組む
という3つを意識することです。
最も大切なのはネガティブな答え方をしないことです。謙虚さをアピールしようとして、「自分にできるか分かりませんが」などの自身がないように思われる言葉はやめておきましょう。
その企業で働く目的は職種だけではないことを伝える
企業の志望理由を振り返って、最終的に成し遂げたい夢を軸にする方法です。つまり、入社する目的は○○を目指すためであり、職種はそれを達成するための通過点であるということを面接官に伝えるということです。
しかし、言い方によって職種は何でもいいという自分の考えが無い聞こえ方になってしまうので注意してください。
熱意と論理性で希望職種を伝えよう
日経企業の場合、実際に入社するまでどの職種に配属されるか分からないということが多いです。希望の職種に就けたとしてもイメージと全く違っていたり、数年後にはジョブローテーションで異なる職種として働いている可能性もあります。とはいえ、就活の段階では志望職種を具体的に答えなければなりません。企業説明会やOB訪問を利用して多くの情報を集めながら、どうしてこの職種で働きたいのかを面接官が納得できるように伝えましょう。