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大人気の秘密に迫る【理系就職】
大人気の秘密に迫る【理系就職】

IT業界の就活市場で人気が非常に高い「SCSK」。しかし、私たちの生活で見聞きすることは少なく「どうして人気なのか分からない」、または「志望動機が思いつかない」という学生も多いのではないでしょうか。SCSKの仕組みを徹底的に企業研究して本選考の対策を一緒に考えましょう!

人気のワケ

「楽天みん就」が発表した「IT業界新卒就職人気ランキング」によると、2020年卒の就活生から5番目に人気な企業として挙げられているのがSCSK。同じく上位に名を連ねる楽天やGoogleに比べると知名度は見劣りしています。それもそのはず、SIerと呼ばれる業種でB to Bを主力事業としており、消費者に対してもサービスを提供している楽天などに比べるとどうしても認知度が低くなってしまいます。

Sumitomo+CSK

現在の社名からは分かりづらいですが、実は住友商事の情報システム部門が独立した会社「住商情報システム株式会社」が「CSK株式会社」を吸収合併してSCSKという社名になりました。住友が親会社だと頭に入れておくとCSCKと言い間違えるリスクも減ります(意外とやってしまうミスです)。住友商事という大きなバックボーンを持つゆえに安定した収益力を誇っており、就活生からの人気が高いということも伺えます。

業績

その収益力を表すのが、年々着々と伸ばしている売上高と営業利益。

SCSK株式会社の業績
(単位:百万円) 2015年3月期 2016年3月期 2017年3月期 2018年3月期 2019年3月期
売上高 297,633 323,945 329,303 336,654 358,654
営業利益 28,003 31,785 33,714 34,602 38,378

※参考:株主・投資家情報:財務・業績|SCSK株式会社
上記人気ランキングで7位にランクインしていた、同じく総合商社を親会社に持つ伊藤忠テクノソリューションズ株式会社(通称:CTC)と比較してみるとこのようになります。

SCSK・CTCの業績比較(2019年3月期)
売上高(百万円) 営業利益(百万円) 営業利益率(%)
SCSK 358,654 38,378 10.70%
CTC 451,957 38,378 8.49%

売上こそ劣るものの、営業利益と売上に対する営業利益の割合・営業利益率は勝っています。ほぼ同形態の同業他社と比べるとこのようにスマートに利益を上げているといえるのではないでしょうか。IR情報にまで深く突っ込んで志望動機を語れたら一枚上手の就活生です。
※参考:主要財務データ|業績・財務情報|IR情報|伊藤忠テクノソリューションズ

働き方改革に注力

そして「働き方改革」にも注力していることが有名で、自社のWebサイトでもそれを強く打ち出しています。ですから、バリバリ働くというよりも一人ひとりのワークライフバランスを重視して社員を大切に扱う社風が感じられます。実際、選考フロー(後述)にあるSCSKラボ(社員座談会)でお会いする社員さんはどなたも穏やか、かつ明るい方が多い印象があります。

本選考のフロー

本選考のフローは以下のようになっています。

  • 企業説明会
  • エントリーシート
  • WEBテスト
  • 筆記試験(クレペリン検査)
  • 1次面接(集団)
  • SCSKラボ(社員座談会)
  • 2次面接
  • 最終面接

企業説明会は3月1日以降順次開催され、4月頃からエントリーシートの選考~1次面接までが行われ、5月の上旬には内々定通知を出しています。

本選考の注意ポイント

要注意!クレペリン検査

まず注意したいのがクレペリン検査です。エントリーシートとWEBテストの選考を通過すると1次面接に案内され、それと同時にクレペリン検査を受検します。特段難しい検査ではありませんが、紙面にひたすら計算問題を解き、その精度やスピードによって性格が判断できるというものです。
普段あまり見慣れない筆記試験ですので、はじめて受検するという方は下記の記事を読んで十分に予習してから臨みましょう。
クレペリン検査という不思議な適性検査、その内容と信憑性を元受験生が解説!

質問はスタンダード、だからこそ丁寧に。

面接は計3回、そのいずれでもシンプルな質問が多いです。学生時代に力を入れたこと、IT業界・SIer業界に興味を持った理由、そしてその中でもSCSKを志望している理由。自身の研究テーマや周りの人から見た自分の印象。突拍子な質問、切り返しの巧みさを測るような意地悪な質問は一切ありません。だからこそ、いかに回答が理路整然としているか、1次~最終まで一貫性があるかが重要になってきます。
最終面接の局面であっても1,2次面接と同じ内容の質問が殆どなので、今までの自分の発言を慎重に思い出しながら回答すれば問題ありません。厳かな雰囲気ではありますが圧迫やオワハラはなく、意思確認をしているように感じました。

OB訪問は無し

新卒採用の市場では珍しく、SCSKはOB訪問を行っていません(知り合いに社員がいれば非公式に会うことができるかもしれません)。
接触回数さえ多ければ内定に近づくという市場の潮流を真っ向から否定している点が好印象です。その代わり、企業説明会への参加・SCSKラボと呼ばれる社員座談会への参加がエントリーに必須となっており、平等に与えられた機会でいかに情報収集をするかが大切です。2次,最終面接では逆質問の時間もありますので、SCSKラボでいかに逆質問のネタを集められるかが選考のカギになってきます。

丁寧な選考だからこそ予習でリード

丁寧でシンプルな選考だと他の就活生と差をつけるのが難しいと思うかもしれません。しかし、クレペリンの受検方法を確認する、SCSKラボを逆質問ネタ収集だと思って真剣に臨むといったことを予習してから臨むことで一歩リードすることができます。企業研究、そして選考対策はぬかりなく行いましょう!