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3メガ損保の「強み」
3メガ損保の「強み」

就活生に大人気の損害保険(損保)業界。しかし、業界に馴染みがない学生がほとんどで、インターンの選考でも本選考でも「なぜ他の損保ではなく弊社が良いのか?」という質問には初めは苦戦してしまいます。今回は、損保の選考でもスグ効く強みや企業の雰囲気を比較してお伝えします。

損保の事業内容を簡単に整理

まずは、損保業界の事業内容を簡単におさらいしましょう。
損害保険は、万が一「損害」が発生した時の経済的・物的なリスクを補うことで日々の安全を「保障」している業界です。
主な業務としては、保険商品を販売する業務、および保険金を支払う業務があります。主な保険商品として3つご紹介します。

自動車保険

自動車で対人事故などを起こしてしまった際の賠償責任を保障する保険商品です。

火災保険

住居や建築物に火災が発生した際の損害を補償する保険商品です。追加商品として火災に限らず、水害や震災に対応できるものもあります。

海上保険

航海における事故で発生する損害を補償する保険商品です。貨物船をはじめとする物流全般で主に利用されています。
これらは商品の一部であり、働き方や業務内容について詳しく知りたい方はこちらの記事をご参照ください。
https://www.recme.jp/media/201903216940

3メガ損保とは

損害保険業界の中でも特に高いシェアを誇っている3社の日系企業があります。その3つとは、「東京海上日動火災保険株式会社」「損害保険ジャパン日本興亜株式会社」「三井住友海上火災保険株式会社」で、上位校生に特に人気の3社をまとめて「3メガ損保(さんめがそんぽ)」と呼ばれています。今回はその3社の社風と強みをまとめます。

東京海上日動(マリン)の特徴

東京海上日動火災保険株式会社は、就活生の間では英名から「マリン(マリーン)」という通称でも呼ばれています。

若手から求められる自主性

東京海上日動では入社してからすぐに活躍が期待される企業風土で、実際にすぐ自立した行動ができる優秀な人材が求められます。
そのため、自分自身がなりたい「将来像」をはっきりと思い描く必要があります。具体的には、自分の人生を一から振り返って自己分析し、自身の性格を踏まえてどのような人間になりたいか、それを東京海上日動で達成できる理由をきちんと考えましょう。インターンの面接から、小学校時代から振り返った自己分析を求められることで有名です。十分な対策が必要です。

業界トップのシェア+成長率

東京海上日動は業界1位のシェアを誇り、ストイックに収入を伸ばし続ける成長率の高さも魅力です。法人・個人問わず顧客から厚い信頼を寄せられているのはもちろん、近年では海外事業などに注力を進めています。

損保ジャパンの特徴

損害保険ジャパン日本興亜株式会社は、損害保険ジャパンと日本興亜損害保険が合併して誕生し、多くの損保会社を巻き込み業界2位へと成長しました。

損保業界の中では自由な風土

東京海上日動ではいち早く活躍できるエリート気質な社員が多い一方で、損保ジャパンでは落ち着いて温厚、チームワークを大切にする雰囲気の社員が多いという声をよく聞きます。とはいえ、損保ジャパンに就職する学生も優秀な学生が多いことには変わりなく、企業風土の違いが影響していると考えられます。

スピード感と積極性を意識している

温厚な社員が多いと言われていますが、スピード感があり積極的に行動できる人材を求めています。典型的な大企業・日系企業というフレームに捉われず、スピード感を持った行動力が求められています。実際、グローバル競争が加速する損保業界で勝ち抜くために2016年に6400億円をかけて米国の損保企業を買収するなど、積極的でスピーディな経営が注目されています。

三井住友海上(MS&AD)の特徴

三井住友海上火災保険株式会社(MS)は、MS&ADインシュアランスグループ傘下の子会社で、あいおいニッセイ同和損害保険株式会社(AD)と共にMS&ADの中核をなす企業です。

個人力+チーム力

社内の雰囲気は、損保ジャパンほど落ち着いた雰囲気ではないが東京海上日動ほどきびきびとした雰囲気ではないといわれています。筆者が座談会で足を運んだ3社の中では一番バランスが取れている社風だと感じました。
本選考に際してOBとお話しする機会が非常に多く、チームとして一緒に働きたい協調性を持っているか見られていると感じました。

グローバルで法人営業に強み

採用WEBサイトによると、「世界中の挑戦を支える」ことをモットーにしており、グローバルな営業では法人を相手にビジネスに取り組んでいるのが特徴です。現地企業はもちろん、現地に進出する日本企業のサポートに尽力しています。3メガ損保のどの企業もグローバル展開に注力していますが、特に三井住友海上は世界に向けた視野を昔から広く持っているのが特徴です。

損保業界の今後

保険業界の今後の展望としては、「少子高齢化への対応」と「グローバル展開の加速」の二点が挙げられます。

少子高齢化への対応

国内においては少子高齢化が加速しており、特に高齢者が増えることで長生きすることで発生するリスクが高まります。医療費や生活費の捻出なども長生きによって伴う負担ではありますが、不慮の事故に巻き込まれる可能性や自動車事故を起こしてしまう可能性などもこのリスクに含まれます。
国内市場においては、高齢者の増加にどう対応して新しい商品を導入するかなどが課題といえます。

グローバル展開の加速

国内での保険市場は、生保・損保ともに普及率が非常に高く、今後大きな成長を見込むのは難しいとも言われています。
その一方でアジアなどの新興国では日本に比べて普及率がまだまだ低く、3社を含む国内の保険会社は現地の保険会社を買収するなどして着実に海外事業を発展させています。
気候や環境、文化の違いなどが理由で国内事業の常識が通用するとは限らず、どのように新興国に保険を定着させるかも課題です。
こうした課題を認識し自分ならどのように解決したいという気持ちをアピールすることで、損保業界の志望度の高さをアピールすることができるはずです。

実際に足を運んで雰囲気を掴もう

文面だけでは3社の違いを完全に理解するのは難しいかもしれません。事業内容自体には大きな差はなく、事業に取り組む姿勢や社風に最大の違いがあります。そうした雰囲気が自分にマッチするかどうかはインターンシップや説明会などに参加して初めてわかることです。ぜひ、一度は各社のイベントに足を運んで確かめましょう。