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学歴フィルター
学歴フィルター

「学歴フィルター」という言葉があるように、就活と学歴は切っても切り離せない関係であることは広く知られています。特定の大学レベル以上の学生を中心に採用するという企業も珍しくありません。この記事では、学歴フィルターの実態と、高学歴でも安心できないということ、学歴フィルターの打ち破り方まで解説していきます。

学歴フィルターの実態

時に大きな非難を浴びる「学歴フィルター」の実態はどのようなものなのでしょうか。

学歴フィルターは実際に存在する

就活において、学歴によって就活生をふるい分けする「学歴フィルター」は実際に存在します。自分の大学名で会社説明会を申し込もうとしても「満席」と表示されたのに、一流大学の名前で会社説明会を申し込もうとすると「空席」と表示されたという投稿がSNSでなされ、物議を醸しました。
また、内定者を見てもGMARCH以上の大学の人しかいない、GMARCHの学生もほとんどおらず早慶と難関国立大の学生しかいないなどという企業もあります。
学歴フィルターを採用する企業は、就活生から人気のある有名企業や東証一部上場企業に多いと言われています。

企業はあくまで「人物重視」という建前

学歴フィルターは存在しますが、企業は表立ってその存在を知らせることはしません。「学歴によって差別する企業だ」という悪い評判を避けなければならないからです。
確かに学歴によって判断せずに、人物重視で採用を行う企業も数多くあります。しかし、学歴フィルターをかけている企業も、”建前”として「人物重視の採用を行う」としているのです。

学歴フィルターの種類

学歴フィルターにはいくつかの種類が存在します。例としては以下の通りです。
①大学名で、キャリアセンターや就職サイト上に求人情報を出すか出さないかを調整
②大学名で、会社説明会への参加人数の上限を調整
③大学名で、エントリーシートの通過を決定
④大学名で、リクルーターを付けるか付けないかを決定

学歴フィルターがある理由

企業はさまざまな理由から学歴フィルターを採用しています。
①高学歴の学生ほど事務処理の能力が高いなど優秀な傾向にある
②応募者が多いため、学歴で絞ることで採用の効率化ができる
③役員が学歴にこだわっている
④高学歴の学生をどれだけ採用できたかが、採用担当者の評価に直結する

学歴と仕事における能力は関係あるのか

確かに高学歴の学生は、難関入試を突破していることもあり事務処理能力が高く、地頭の良さもある程度は保証されていると考えられます。また、高い目標を立て必死に努力をし、大学受験という一つの大きな関門を突破したという証明があります。
ただ、仕事において必要な能力はそれだけでは測ることができないのも事実です。交渉力や粘り強さ、行動力など、挙げればきりがありません。また、高学歴だからといって必ずしも地頭がいい、目標達成のために努力ができるとは限りません。学歴フィルターをかけている企業の採用担当者もそのことは十分承知しています。
ただ、採用の効率化などのさまざまな理由から、学歴フィルターを”かけざるを得ない”状況になっているのです。

高学歴だからといって安心できるわけではない

高学歴の学生は、学歴フィルターによって就職活動で有利な立場であることは間違いありません。しかし、だからといって、高学歴の学生も安心することは出来ません。

土俵に立てただけ

学歴フィルターで通過出来たとしても、そこから内定までの道のりは決して近くはありません。さらに、学歴フィルター通過後の選考においてライバルとなるのは、ほぼ同じ学歴をもった学生たちです。
さらに、就職活動をする学生は基本的に4年制大学を卒業に限定されています。確かに大学受験においては、早慶旧帝大レベルの学生は、同年代で1~2%程度しかいません。しかし、就職活動というフィールドにおいては、早慶旧帝大レベルの学生で8%を占めるのです。
つまり、高学歴の人たち同士で、内定という枠を争わなければなりません。高い学歴があったとしても、あくまでも土俵に立てただけで、内定に近いということはできないのです。

学歴の分、期待値は高い

学歴フィルターは、高学歴の人にとって、逆にマイナスに作用することもあります。企業は、高学歴の人は優秀な人が多いという仮定のもと、学歴フィルターを使っています。つまり、その分、高学歴の学生に対する期待値は高いのです。面接でその優秀さをアピールできないなど、企業側の高い期待に沿えなければそこで簡単に落とされてしまいます。学歴フィルターは、高学歴の人にとってもマイナスに作用することがあるということを理解しておきましょう。

学歴フィルターを打ち破るために

学歴フィルターにかかってしまう人たちは、学歴フィルターを打ち破るためには何をすればよいのでしょうか。

SPIなどの筆記試験の対策に重点を置く

SPIなどの筆記試験が、結果的に学歴フィルターの機能を果たすことは容易に想像ができると思います。実際に、筆記試験の結果は学歴に比例すると言われています。
学歴が無い人にとって、筆記試験を課す企業は「チャンス」です。筆記試験で点数を取ることができれば、選考に通過できる可能性があるからです。さらに、高学歴の人が筆記試験で高得点を取るのはいわば当たり前です。しかし、学歴がそこまで高くなくても筆記試験で高得点を取ることで、採用担当者や面接官をうならせることもできるかもしれません。チャンスを生かすためにも、筆記試験の勉強は早めから重点的に行いましょう。

採用担当者に電話してみる

会社説明会やセミナーに予約できない状態にしたり、そのような案内を送らなくしたりする学歴フィルターもあります。そのような学歴フィルターを突破するための手段として、「採用担当者に電話する」というものがあります。実際に、満席と表示されている説明会でも、電話でどうしても参加させてほしいという旨を伝えたら参加させてもらえたというケースや、説明会やセミナーの案内が無いので問い合わせたところ、案内を別個でしてもらい参加できたというケースもあります。
社会人になると電話をするケースは一気に増えます。しかし、最近の学生は電話が苦手な人も多いです。説明会の参加したいなどといった熱意を電話口で伝えられる学生は、採用担当者にとっても少なからず魅力的に映るのです。確実な方法ではありませんが、電話してみるに越したことはないでしょう。

OB・OG訪問を行う

もし学歴フィルターをかけている企業でも、OB・OGが勤めているのであれば話を聞かないわけにはいきません。学歴フィルターの突破法を直接聞くことができるからです。
キャリアセンターに置かれている名簿で、OB・OGがいないか確認してみましょう。もし名簿に名前がなくとも、電話で問い合わせて紹介してもらうことも可能です。OB・OG訪問をしてみるのは非常に有効な手段なので、OB・OGがいれば確実に話を聞くこともおすすめします。

差別化できる経験があれば、それを積極的に押し出す

就活生がアピールする今までの経験は似たようなものが多く、テンプレート化してしまっていると言っても過言ではありません。それは高学歴の学生も同様です。
もし、他の学生と差別化できる経験があるのであれば、それを積極的にアピールしましょう。エントリーシートの学歴の部分しか見ずにふるい分けている企業であれば確かに難しいかもしれません。しかし、本文に目を通した時に、今まで見たこともないような経験が書かれていれば、採用担当者は「とりあえず会ってみたい」という心理になるはずです。
差別化された経験をアピールすることも、学歴フィルターを突破するための大きなカギとなるのです。

就活と学歴の実態まとめ

以上のように、就活と学歴は切っても切れない関係にあるのは事実です。しかし、学歴フィルターがあるからといって、高学歴の学生は安心することは一切できないですし、学歴フィルターを突破する方法もないわけではありません。就活と学歴の実態と向き合った上で、自分はどのように就活を進めていけばよいのか考えるきっかけにしていただけたらと思います。