日系企業を就職先として考えている学生の皆さん！選考はまだまだ先だからと油断していませんか？外資コンサル、外資金融、外資メーカーを志望先として考えていなくても、選考を受けるメリットが存在します。第一志望の内定を獲得するためにも、早めに行動を開始しましょう。

外資系と日系という区分

外資系という括りは大きすぎる

外資系企業とは、外国法人で日本国外に本社を置いている企業、または外国人が一定程度以上の出資をする日本の企業のことを指します。外資系と聞くと、UP or OUT（昇進orクビ）、実力主義、競争社会、転職が多いなどのイメージがあるかもれません。全ての外資系企業がそういった特徴があると考える就活生も多いのではないでしょうか？
しかし同じ外資系でも、本社がアメリカかヨーロッパか、工場が海外にあるか日本にあるかなどの違いで、海外勤務の多さや、社員を育てる文化にも違いが出てくるものです。
むしろ、自分の希望が最大にかなう会社が眠っている可能性があります！

外資系の噂、偏見を検証

外資系を全く検討せず日系企業を見ている学生は「自分には外資系はハードルが高い」、「英語できないし」、「自分の性格と社風が合わなそう」と思っていることが多いのではないでしょうか。そのように躊躇している皆さんのために、蔓延している噂や偏見が本当に正しいのか検証していきます。

外資系は英語ができないと入社できない？

結論から言えば、英語ができなくとも入社は可能です。筆者の友人で、英語が全く話せず、海外経験もないけれど、Ｐ＆Ｇの内定を獲得した強者がいました。
もちろん、応募の際に「TOEIC 〇〇点以上」という条件があったり、英語面接があるなど英語力がないと入れない企業が日系と比べて多いのは事実です。しかし、そういった足切りがない企業もあります。また、外資系人事部の方から以前伺ったお話によると、Sales(営業)は日本人を相手にする仕事が大半なので、入社してすぐは英語力がそこまで必要とされないようです。このように、企業別、部署別で英語力が必須でないところもあるので、英語力に自信がないからといって尻込みする必要はまったくありません。
加えて、外資系企業の方が留学支援や海外インターンなど、英語力を伸ばすための資金や機会を提供する可能性が高くあります。今の英語力が低くても、英語を使って働くことに興味があるならば、受けないのはもったいないです！

外資系はUP or OUT?

外資系は能力があれば早く昇進できるけれど、能力がないと判断されると次の日には自分のデスクがない「UP or OUT」というイメージが色濃くあります。しかし、社員の方に聞いた話では本社がどの国にあるかによって、「UP or OUT」が強い会社、そうでもない会社とに分かれるそうです。やはり、アメリカに本社がある企業は実力主義で生え抜き社員でなくとも昇進がどんどんできる分、「UP or OUT」の傾向が強くあると聞きました。一方で、ヨーロッパに本社がある企業は「UP or OUT」色が薄く、生え抜き社員は幹部候補生として育てるという文化があるようです。外資系とひとくくりにするのではなく、本社がどこにあるのかもチェックしてみるといいでしょう。

このように外資系と言っても、英語力を重視するか、「UP or OUT」色が強いかどうかは企業によって差があります。もしかしたら、自分の希望が最大限叶えられる会社が外資系の方にあるかもしれません。

外資選考をなぜ受けるのか

外資系企業は就職難易度が高く、選考も早い時期に始まります。そのため、日系志望の学生は、自分には難しい、対策が十分ではない、という理由でエントリーに消極的です。しかし、その難しさから、内定を得られた場合は箔付けに使える、本命企業の選考対策として活かすことができます。

選考を受けた経験をそのまま活かせる

志望動機を一切聞かない、ひたすらケース面接をする外資系コンサルを受ける場合は別として、外資系企業も日系企業も選考フローは同じです。Webテスト、ES、面接という段階を踏んでいきます。就職活動で重要なのは、立派な経歴、実績があることではなく、適切に、論理的に伝えることです。そのためには、場数を踏んで、伝える実践を積むことが一番です。「日系志望だから」という理由で、外資の選考を受けないのはもったいないので、挑戦してみましょう。

内定＝優秀者であることの証明

外資系の内定を得られた場合、日系の選考を受ける際に非常に有利になります。内定を得ているということは、他社がその人のことを優秀だと認めている何よりの証拠です。一部の企業では、外資コンサルや外資金融の内定者にあえてコンタクトを持とうとしたり、外資系企業の内定をもっているか確認する項目があったりする、とも言われています。総合商社、デベロッパーなど人気の高い企業の内定者の中には、実際にコンサルからの内定を辞退した人もおり、外資系からの内定獲得者が他の企業の選考で優位に立てることが推察できます。

心理的に安定できる

就活中、どこからも内定がない状況が続くと、どうしても不安になります。不合格通知がくるたびにメンタルが疲弊していき、本命企業の選考で緊張しすぎるなどの影響が出てしまう可能性もあります。早い段階でひとつでも内定を持っていれば、自分を追い込み過ぎずに日系企業の選考に挑めるはずです。安心して強気の質問をぶつけられ、自分を最大限アピールでき、納得できる就活につながっていくでしょう。

日系志望者こそ外資系企業も選択肢に入れてみよう

いかがでしたか？場数を踏んで本選考に慣れるためにも、内定を獲得しておき本命の選考に集中するためにも、外資系の選考を受けるメリットは大きいと言えます。日系志望だからといって、外資系の選考を受けないのはもったいないです。「外資系」という括りにこだわりすぎず、ぜひ検討・挑戦してみてください。