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競争が激しい、ビジネス英語が話せることが前提、結果を出せない人は辞めさせられるというイメージで、自分には無理だと外資企業を敬遠していませんか。また、化粧品業界については全く知識がないし、自分には合わなそうと思っていませんか。そんな就活生のために、世界大手化粧品メーカーの採用担当者に本当にそのイメージが正しいのかインタビューをしてきました。【この記事は2018年のインタビュー記事の改稿版です。】

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—最初に自己紹介をお願いします。

こんにちは。日本ロレアル 人事本部新卒採用チームの堀内葵と申します。2017年に大学を卒業し、新卒で人事職として日本ロレアルに入社しました。
入社後は一年間の研修プログラム、及びOJTを経て、2018年の1月から新卒採用プロジェクトを担当しています。
今回は外資企業だから、個人主義で競争が激しいといったイメージや、化粧品・各職種に関係のある知識がないため入社は難しいといったイメージを払拭できればと思います。

自分の売り込みポイントをしっかり伝えて

—選考では学生のどういうところを見て判断していますか。

私たちは個性と多様性、またそれを受容することを大切にしています。なぜなら、イノベーションは新しい考え方や、価値観を建設的な議論を通し創造できると考えているからです。
そのため、同じ考え方をもつ人たちを採用するより、様々な視点・個性を持った人を採用したいと考えております。

また、個性というと、「何か奇抜なことを言えばいい」、「インパクト勝負」と思う方がいるかもしれないですが、我々が考える個性はその人自身にしかない独自の視点や強みを指しています。是非皆様にはご自身の売り込みポイントをしっかりと言語化し、エントリーシートや面接の中でお話しいただきたいと考えています。

—新卒はポテンシャル採用をするとのことですが、どういうところにポテンシャルを感じ、判断しているのでしょうか。

様々な観点からポテンシャルを確認させていただいていますが、例を挙げるとするならば裁量権が与えられることに対してポジティブに捉えられるかどうかがあります。なぜなら、ロレアルは入社をすると、一つのプロジェクトのCEOのような立場で自分のプロジェクトに対して責任を持ち、ドライブすることが求められるからです。

自分を例に出すと、入社2年目で「内定式を一から十まで自分で企画して運営する」というプロジェクトを任されました。どのようなコンセプトで、どのような人たちを巻き込んで、どのような構成で行えば、内定者にとって良い会になるのかをすべて考える必要がありました。内定式を企画するだけでなく、内定から入社までの学生とのコミュニケーション方法もすべて任されていたんです。会社の未来を背負うことになる内定者を入社までフルにサポートするという重要度の高い施策を2年目にして任せてもらえるのは、大きな裁量だと思います。

そのため、裁量権があるということにポジティブになれる方は働きやすい環境です。私だけに限らず、1年目の研修後はすぐに仮配属になり、On the job training(以下OJT)をしながら自分のプロジェクトを任されます。自分で考えた戦略を、実行することが期待される会社なため、その挑戦を楽しめるかが大切だと思います。

また、時に自分が進めてきたことがビジネスの状況によって変化することもあります。その際に、変化を面白いと捉えられるかも重要だと考えています。化粧品業界は、移り変わりが激しいという特徴があります。そのため自らが主体的に動き、その変化に柔軟に対応できるかも、この業界で働くにあたって重要だと感じています。

なぜロレアルに入りたいのかを明確に

—メイクを普段することのない男性は選考で不利になったりしますか。

男女ともにメイクで不利になることはありません。
私たちの面接は化粧をしているかどうかという点で評価していません。ロレアルは、将来を担う仲間、人材の採用を目指しています。
化粧品のユーザーであるかというより、本人がどのような考えをもって物事に取り組んできたか、そして今後取り組む可能性があるのかを見させていただいています。確かに商材として扱うとなったときに、化粧品について今も全く興味がなく、今後も持つ余地がありません、というのは入社後に仕事を続ける上でご本人のモチベーションを保つことに影響する可能性があるかもしれません。ですが、選考段階で商材に馴染みがないという理由で不利になることはございませんのでご安心ください。

繰り返しになりますが、ロレアルは「多様性」を大切にしているため、性別、年齢、国籍問わず活躍できる場があります。実際に業務においても、女性が考えた戦略やプロモーションだけがヒットしているわけではありません。男性が女性のインサイトを捉え、美しい世界観と、ビジュアルでプロモーションビデオを製作したという実例もあります。

 

—化粧品に全く興味のない学生はどういう志望動機をもって、ロレアルにエントリーするのでしょうか。

化粧品が好きだからという理由だけではなく、その業界の特徴、その会社の特徴を含めて志望動機を考えてほしいです。

例えば、化粧品業界の特徴として、ダイナミック、かつトレンドの移り変わりが激しいという点があります。そのため、市場の変化が激しい商材の仕事をすることで、マーケティング能力を鍛えたいという志望動機を持つ人もいます。男性の志望理由の中には「自分が知らない商材だからこそ、真のマーケティングのスキルが身につく」と答える人もいます。

さらに、ロレアルの社風を志望理由に挙げる人も多いです。早くから裁量権の大きい仕事を任されることや、自分で自由にキャリアの形成ができるという点などを魅力的に感じていただけているようです。なぜロレアルに入りたいかという理由は皆さまそれぞれだと思いますので、上記を参考にご自身の志望動機を考えていただきたいと思います。

入社後は充実した研修制度があります

—化粧品の知識や、マーケティングのバックグラウンドは必須ですか?

今持っている知識やスキルだけで、採用を決めているわけではありません。
新卒の方は幹部候補生として採用しているため、入社後に活躍できるように、新卒の研修には力を入れています。私自身ももとから特段化粧品や人事の知識をもって入社したわけではありませんでした。
私は入社後に化粧品については、ひとつのブランドで一週間半ほど研修を受け、そこでそのブランドの歴史や製品を学び、知識をつけました。
扱っている商材については触れる・学ぶ機会が多いため、知識という点ではキャッチアップできる機会は入社後に十分にあります。

また人事職についてはOJTを通して必要な知識やスキルを学びました。自分の職種や年次に合わせた研修制度が整っているので、事前の知識がなくても安心して成長していけます。

 

—研修がしっかりしているというのは意外でした。

外資系だと、会社からのバックアップがない、放置されるというイメージを学生は持ちがちですよね。
勿論、研修もございますし、OJTを通して自身で実行し、失敗と成功体験を繰り返して学んでいます。また、その際は上司にフィードバックをもらうこともあります。
失敗したら即辞めさせられるということはないので、安心してください。

英語は入社後、毎日使うのでいやでも上達します

—入社するのに英語はどのくらい必要ですか?帰国子女であったり、海外経験がないと難しいでしょうか?

そんなことはありません。実際、私の同期で10年以上アメリカや海外で暮らしていたという人は片手で数えられるくらいしかいません。留学経験がある、海外との関わりがあるというバックグラウンドがある人は多いですが、英語に自信があるという人しかいないというわけではありません。

ただ、英語は入社後に使用する職種が多いため、英語に自信がない人は内定が出てから、内定期間中に留学に行く・英会話に通うなどしてご自身で英語力をのばすという人もいます。さらに入社後はe‐ラーニングと呼ばれるデジタルプラットフォーム上で受けられる研修があります。(E-learningで言語の習得も可能なので、その研修を用いて英語を勉強する人もいます。)また、ほとんどの職種では配属後からすぐに英語を使うので、次第に慣れていきます。

私自身は帰国子女ですが、小学6年生の時に帰国しました。そのため、海外で生活していた時にビジネス英語を使ったことはありませんでした。英語に対するハードルは、まったく海外に行ったことがないという方よりは低かったと思いますが、実際にビジネス英語のメールを書いたことはなく、英語で会議をしたこともありませんでした。その点では、海外経験がない方と同じように、入社後に経験値を重ねることで克服していきました。

入社すれば、いずれは慣れて、話せるようになるというのが結論です。英語を絶対に使いたくないという人は難しいですが、ある程度英語を学びたい、 話せるようになりたいという意欲があれば大丈夫だと思います!

—採用時に英語の資格があるほうが優先されることはありますか?

学歴、資格、スキルだけで判断することはありません。提出していただいたすべての情報を考慮し判断しています。
(一枚、一枚読んでいますので、エントリーシートの結果が出るまでにかかる時間がほかの会社と比べると長いかもしれません。)

日本にいてもグローバルに仕事ができます

—入社してからはどのくらい英語を使いますか?

英語はいずれ経営に関わることを考えると必須のコミュニケーションツールになると考えています。
ただ、入社初日から、英語を使用するか否かは職種によってばらつきがあります。例えば、セールス職は取引先が基本的に国内にいる人になるので、英語を使用する機会は、入社直後はそこまでありません。その一方で、マーケティング職、ファイナンス職、サプライチェーン職などの職種は全て海外との連携が必要なので、英語を使用する機会は毎日あります。

実際に英語をどのように使用するのかという質問もよくいただきますが、メールやスカイプ、テレカンを通してという方法だけでなく、実際に本社の方、海外のチームの方が日本に来て一緒に会議をすることもあります。日本ロレアルでは、自分の上司が海外の方になる可能性も往々にしてあるので、そうなった場合には常に英語を使って話します。

—海外で活躍する機会はありますか。

はい、日本での活躍が認められたのちに、本社や日本以外の拠点に異動になり、活躍の場を広げる社員もいます。
例えば、2004年にロレアルに新卒として入社をし、2018年にコンシューマー プロダクツ事業本部の事業本部長に着任をした男性社員がいます。彼はまず、メイベリン ニューヨークというメイクアップブランドに配属され、日本でマーケティングを経験したのち、本社機能を持っているニューヨークのチームに異動しました。その後、ブランドをロレアルアパリに変え、中国に拠点を置くゾーン(各地域を統括している組織)に異動をし、東アジアのビジネスを統括していました。ゾーンでの功績が認められ、中国のローカルマーケットを統括するのマネージャーに着任しました。そして2018年に日本の事業本部長兼副社長に就任しました。

—実績を作ってから海外にいくという話ですが、平均してどのくらい年数経ってからでしょうか?

平均すると7年目前後だと思います。ですが、キャリアはどうしても人によるものですので、断言はできません。この平均も参考程度にしてください。

就活はゴールではなく、スタート地点

—学生へのアドバイスをぜひ、お願いします。

就活では、内定を多く取ったほうがいい、内定をもらったら終わりだと短絡的に考える傾向があると思います。私も就活をしていたので、その気持ちはよく分かります。ですが、よくよく考えていただくと、新卒として入る会社は自分のキャリアのスタート地点です。
そのことを踏まえると、知名度やまわりからの評価ではなく、自分がこれから何年か何十年かのキャリアを考えた時に、どこで一番活躍できるかを考えてみてほしいです。

また、そのことを考えるためにはご自身の一番の個性・強みを理解することが第1歩だと思うので、是非就活生の皆さんも実践していただきたいです。

まとめ

外資系、化粧品会社というだけで抱きがちなイメージを本インタビューを通し払拭できましたでしょうか。ロレアルに興味がある方はもちろん、まったく就職先として見ていなかった人という方も、是非今一度ご自身が活躍できる会社かどうか考えるヒントにしてみてください。

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