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内定 待ってもらう
内定 待ってもらう

長きに渡る就活の末に手にした内定。しかし、入社することができるのは1社だけです。より志望度の高い企業を受けたいということであれば、内定の承諾を待ってもらう必要性が出てきます。また、複数の内定をもらい、どこに入社を決めるか迷うこともあるでしょう。この記事では、内定後の最後の壁にぶち当たった悩める就活生向けに、どのように内定の承諾を待ってもらえばいいか解説します。

内定の承諾を待ってもらわなければならない状況

内定先よりも志望度の高い企業の選考が残っている

当たり前ですが、ほとんどの就活生が複数の企業の選考を受けています。そして、企業ごとで志望度の順位付けがあるはずです。もし、一番最初にもらった内定が第一志望の企業であれば悩むことはないでしょう。しかし、まだ志望度の高い企業の選考が残った状態でどこかの企業から内定をもらった際には、「就活を続けたい」と思うのが自然でしょう。

複数の内定をもらい考える時間が欲しい

複数の内定を手にした場合、どこに入社を決めるか悩む可能性は十分考えられます。特に、「第一志望群」と言われる受験企業の中から複数内定をもらった際には、非常に悩むことでしょう。今後何十年も働く企業を決めるということなので、すぐに決めることは至難の業であることは容易に想像ができます。

他にやりたいことができた

就活している最中に、自分自身を見つめ直したり、あることに影響を受けたりして、自分が「やりたい」と思っていたことが変化することは珍しいことではありません。実際に筆者の周りにも、就活中に志望業界を変更してもう1年就活をすることに決めた人や、就職ではなく大学院への進学を決めた人がいました。内定をもらった時点で、まだ自分の本当にやりたいことを決め切れていない場合、迷う時間をもらいたいと思うのは自然でしょう。

内定の承諾を待ってもらう方法

その場で申し出よう

内定を言い渡されるパターンは主に二つに分けられます。当日その場で言い渡される場合と、当日もしくは後日電話で言い渡される場合です。
どちらにせよ、内定を言い渡されたときに、承諾を待ってほしいという旨を伝えましょう。その場で内定を言い渡された場合、その場で「内定承諾書」にサインすることが求められることが多いです。しかし、トラブルを避けるためにもできるだけその場では承諾をせずに、待ってほしいと伝えましょう。

できるだけ早く電話でその旨を伝えよう

内定を言い渡され一度は承諾したものの、やっぱり待ってほしい場合は、できるだけ早く電話でその旨を伝えましょう。一度は自分の意思で承諾したものなので、企業側に誠意を見せる必要があります。さらに、待ってもらった結果、その企業に就職する可能性も十分にあるはずです。電話で伝えることは最低限のマナーであり、それが守られていないと、せっかく内定をもらったにもかかわらず、悪い印象を与えかねません。

メールで伝えるのはマナー違反

メールで「内定の承諾を待ってほしい」という大事な内容を伝えることはマナー違反です。内定の連絡をメールでもらうことはほとんどありません。それと同じです。
内定の承諾を待ってほしいと伝えるのは確かに電話では伝えにくい内容かもしれません。しかし、入社後も重大な内容を電話で伝えることは非常に多くなるはずです。その練習だと思って、メールで伝えることがないようにしましょう。

待ってほしい理由は正直に

内定の承諾を待ってほしいという旨を伝えると、ほぼ確実にその理由を聞かれるはずです。理由を聞かれた際には、嘘をついたほうがいいんじゃないかと考える人もいると思います。確かに、その企業よりも志望度の高い企業を受けているような旨を伝えることは非常に気が引けるとは思います。しかし、嘘をつく方が不誠実です。この場合においては、正直にその理由を伝えても一切問題はありません。

第一志望の設定で選考を受けていた企業からの内定承諾を延期したい場合

前述したように、承諾の延期をお願いする際にその理由を「より志望度の高い企業の選考が残っている」と正直に答えるのは基本です。ただ、「内定をもらった企業が第一志望」という設定で選考を受けていた場合は言い方を考える必要があります。
第一志望という設定で受験していたのに、より志望度の高い企業があると伝えるのは「面接で嘘をついていた」ということになるので印象がよくありません。後にその企業に入社する可能性が十分ある中で、嘘がばれるのはできるだけ避けたいところです。
もちろん、企業側も就活生はどこでも第一志望と言っているものだと思っているかもしれません。ただ、できればそこは以下のようにうまく言い回したいところです。
・御社と同じ他の第一志望群の企業の選考を受けきって決めたい
・人生で一度きりのせっかくの新卒の就活なので受けている企業は全部受けきりたい
・就活を進める中で○○にも興味を持ち、それができる企業の選考も引き続き受けてみたい

内定を取り消すと脅されたり、承諾期限が早かったりしたら

内定の承諾を待ってほしいという旨を伝えると、「承諾しないようであれば内定を取り消す」というような脅しを受けることもよくあります。実際に筆者の周りでもそのように言われた人は複数いました。
また、承諾の期限日を提示してもらったものの、まだその日までに選考が受け終わらないということもあります。

一度承諾してこっそり就活を続けよう

そのような場合は、その場では一度承諾をしてしまいましょう。そしてこっそり就活を続けるのです。確かに、この対応は不誠実かつ採用数を確保しなければならない企業としても非常に困ることではあります。

法律で認められた行為

内定を承諾する際にサインをする「内定承諾書」には法的拘束力は一切ありません。そして、法律で就職日の14日前まで辞退をすることが可能とされているのです。したがって極論を言ってしまえば、承諾を待ってもらわなくても、内定をもらったらとりあえず承諾して就活を続けたり、大学院入試の勉強をしたりしても良いということです。

できれば承諾を待ってもらう

ただ、あくまでもそれは「法律的に」ということです。企業側は莫大な採用コストをかけて採用活動を行い、決められた採用数を確保することに必死です。内定を承諾した学生が辞退をするというのは、企業側にとって非常に大きな損失なるのは容易に想像がつくと思います。
したがって企業のためにも、内定の承諾を待ってもらうことができるようであれば待ってもらいましょう。

承諾後に内定辞退する際は速やかに電話で

内定の承諾を待ってもらえずにこっそりと就活を続け、結果として辞退しなければならなくなった際には、速やかに電話で辞退する旨を伝えましょう。
企業も困ったり、悲しんだり、時には怒ったりすることもあるかもしれません。しかし、法律で認められた行為なので特に心配する必要はありません。
ただ、自分に内定を出してくれたという恩を忘れずに、誠意を持った対応をするべきでしょう。

まとめ

就活生は内定をもらうことをとりあえずの目標として就活をしますが、入社できるのは1社だけです。時に内定の承諾を待ってもらったり、承諾した内定を辞退したりする必要が出てきます。どちらにせよ、そのことを伝える際は電話をするということがマナーでした。一度内定を出してくれた企業には、誠意を忘れずに、来年から社会人であるという自覚を持った対応を心がけましょう。