エントリーシートの時期は昼間は会社説明会、夜エントリーシート執筆で精神的にもつらくなる就活生が多いです。この記事は、事前にそうした負担を軽減するために一人の就活生が実践していた事前準備の方法をご紹介します。
エントリーシートのガクチカシステム構築
Summary
私のガクチカ論
エントリーシート提出時期になると、エントリーシート提出のために忙しくされている就活生が散見されますが、私はその時期にOB訪問をして面接対策にいそしんでいました。
そもそもエントリーシートは事前にシステムが組めていれば、その会社特有の質問や、イレギュラーな質問以外に考えることは何もありません。そのシステムのことをガクチカシステムと呼んでいました。あらかじめ申し上げておきますが、これはかなり上級者向けのハイレベルなガクチカの話です。
ガクチカ自体に自信がない人は読むと混乱する可能性があります。マジメにES対策していたら最終的に至った結論です。
ガクチカシステムとは
ガクチカシステムはガクチカで記入する要素を分解して、会社で求められているであろう人間像に合わせて、使うエピソードや表現を変えることで、文字数に合わせて「柔軟」かつ「無駄な思考を省いて」ガクチカを作成するシステムです。
実際に、仮想で考えた例で、ガクチカシステムを実演します。ESはあくまで私が勝手に考えたものですので、現実の店舗や社名とは一切関係がございません。
[レクミーカフェでのアルバイトでイベントの企画を見直し、来場者数を対前年度比の倍に]
私の店舗では毎年九月に地域に対しバリスタ体験のイベントを実施しています。しかし、来場者は減少傾向にあり、店舗スタッフのイベントへの意識も低下していました。そこで、私が店舗を代表して商店街に折衝し、イベントの中の企画で商店街で使える金券を当てられるように工夫し、同時に地域への宣伝方法も一新しました。また、店員の意識向上も兼ねて、バリスタの特訓をする様子を地域に向けて配信する企画を立ち上げました。その過程で、私の次に出勤時間の長いアルバイトに積極的に働きかけることで、店舗の意識の底上げも工夫をしました。店舗の方向性や利益の観点から社員とぶつかることも多かったですが、そこでの話し合いに毎回適切に対応することで信頼を勝ち取りました。結果、店舗一体となってイベントを開催し、来場者数は前年度比の倍になりました。(396文字)
[レクミーカフェのアルバイトでイベントの企画を見直し、来場者数を対前年度比の倍に]
私の店舗では毎年九月に地域に対しバリスタ体験のイベントを実施。しかし来場者は減少傾向。そこで、店舗を代表して商店街に折衝し、金券を当てられるように。また、店員のバリスタ特訓を地域に向けて動画共有サイトにアップ。最初は消極的だった店員も積極的になり、店舗で一体となってイベントを運営し、結果を出した。(191文字)
上記が400文字と200文字のガクチカです。これをベースにシステムを構築していきます。
システムというのは、要は読む人に合わせて「ソフト」を入れ替えられるようにしておくということです。上のガクチカで読む人が抱く印象をまとめます。おそらく、「自己変革力」と「対人力」、「巻き込み型リーダーシップ」という三つのキーワードが出てきます。なぜそうなるかキーフレーズを紐づけます。
「自己変革力」
:来場者は減少傾向にあり、店舗スタッフのイベントへの意識も低下していました。そこで、私が店舗を代表して商店街に折衝し、
「対人力」
:私が店舗を代表して商店街に折衝し、
:店舗の方向性や利益の観点から社員とぶつかることも多かったですが、そこでの話し合いに毎回適切に対応することで信頼を勝ち取りました。
「巻き込み型リーダーシップ」
:また、店員の意識向上も兼ねて、バリスタの特訓をする様子を地域に向けて配信する企画を立ち上げました。その過程で、私の次に出勤時間の長いアルバイトに積極的に働きかけることで、店舗の意識の底上げも工夫をしました。
:結果、店舗一体となってイベントを開催し、来場者数は前年度比の倍になりました。
では、それぞれの要素がどんな会社で求められているのか考えてみましょう。自己変革力は割とどの企業でも必要な要素ですよね。「対人力」や「巻き込み型リーダーシップ」は総合商社などで求められている能力です。
ということで、このガクチカは総合商社でつかえるかもしれません。では、メーカー用にこれを変えましょう。メーカーでのキーワードの一つは「調整力」だと友人から聞いたことがあります。「巻き込み型リーダーシップ」ではなく「調整力」が伝わる文章に書き直してみましょう。
「調整力」
:また、イベント準備の過程で、在庫搬入の仕方で業者と店舗社員の意見が食い違っていました。両者の意見は一見ばらばらに見えましたが、解決策があると感じ私も議論に参加し折衷案を見出しました。
一つの例ですが、巻き込み型リーダーシップの一部を上のエピソードに変えると印象が変わります。こうして、会社に向けて、ハードは変えずにソフトを変更することで求められている資質に合わせてガクチカを変容させることができます。
[レクミーカフェでのアルバイトでイベントの企画を見直し、来場者数を対前年度比の倍に]
私の店舗では毎年九月に地域に対しバリスタ体験のイベントを実施しています。しかし、来場者は減少傾向にあり、店舗スタッフのイベントへの意識も低下していました。そこで、私が店舗を代表して商店街に折衝し、イベントの中の企画で商店街で使える金券を当てられるように工夫し、同時に地域への宣伝方法も一新しました。また、イベント準備の過程で、在庫搬入の仕方で業者と店舗社員の意見が食い違っていました。両者の意見は一見ばらばらに見えましたが、解決策があると感じ私も議論に参加し折衷案を見出しました。店舗の方向性や利益の観点から社員とぶつかることも多かったですが、そこでの話し合いに毎回適切に対応することで信頼を勝ち取りました。結果、店舗一体となってイベントを開催し、来場者数は前年度比の倍になりました。(384文字)
以上がガクチカシステム構築の基本です、あとはこのガクチカを、複数の制限字数のパターンでつくっておけば、準備は多少時間がかかりますが、エントリーシート提出時期に忙しくなる頃には、精神的な余裕をもって、より有意義なことに時間を費やすことができます。100,150,200,250,300,400,600文字のバージョンで作っておきます。(私も600文字は一回しか使わなかったです。)
ガクチカシステム構築に必要なこと
ガクチカシステムが構築されると楽になりますが、事前に準備することが大切です。
以下は押さえておきましょう。
・エピソードはすべて事実にしてください。面接で深堀されると嘘はばれます。面接官は人を見るプロです。
・会社が求めている能力・資質を明らかにしましょう。業界研究ではっきりさせましょう。
・基本的なガクチカの基礎は押さえた上での話です。起承転結を書くことや、結論が分かりやすい形になっているか、など基本的なことはチェックしてください。
・ガクチカシステムはあくまでも上級者向けです。最初からシステム構築をしようとせずに、最初は刺さるガクチカを一つ作成することを目標にしてください。
ですが、ガクチカシステムが完成すると、複数の業界に適応ができるので大変便利です。これが実践できる就活生が現れることを期待して私はこのノウハウを公開しています。