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前回記事の続きということで、前回は今の総合商社で事業投資の利益が大きかったことをご説明しました。ただ、みなさんもご存知のように、総合商社といえば、「トレーディング」と「事業投資」ですよね!今回は、この二つの収益源の関係にメスを入れていきます。

少し前回のおさらい

前回は事業投資からあがってくる配当収入や持分収益が今の総合商社の利益のほとんどを占めているということを三井物産の有価証券報告書をみて確認しました。ですが、総合商社の歴史を知っている方はご存知かと思うのですが、総合商社はもともとはトレーディングから収益をあげていた会社です。一体いつから事業投資で収益をおおくあげる会社になったのでしょう?ちょっと下の表をみてください!


(参考:孟子敏「総合商社におけるコア機能の構造変化によるビジネスモデルの再構築」
http://riim.ws.hosei.ac.jp/wp-content/themes/riim/data/book/200803meng.pdf
及び、三菱商事、三井物産、伊藤忠商事、住友商事そして丸紅の有価証券報告書)

(筆者作成)
1990年代はまだ総合商社の収益のうち、事業投資の占めていた割合は20%くらいだったんですね。それが、2000年移行一気に上昇したということがわかると思います。これで総合商社の中で事業投資が占めている割合がどのように変化していったのか理解できたのではないでしょうか。もちろん、過去の話ですが、筆者としては総合商社が本当に柔軟に収益源を変えているというのが印象的です!

発展編

今回は総合商社の収益のうち、事業投資が占める割合を会計の観点から見ることができましたね!ただ、忘れてないと思いますが、総合商社の収益にはトレーディングの収益もあります。今回は、あえて答えのない問題を宿題として出します。

「トレーディングに対する事業投資の割合も調べてみよう!!今の総合商社はどれくらいトレーディングから収益をあげているのでしょう?」

ぜひ取り組んでみてください。