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商社それぞれの強みを押さえよう
商社それぞれの強みを押さえよう

商社志望の皆さん、会社ごとの違いをしっかりと把握していますか?各社の強みを押さえることは、志望理由のブラッシュアップや自分に本当に合った会社を定めることにつながるためとても大切です。この記事では総合商社の魅力を踏まえた上で、各社の強みについてまとめました。

総合商社業界の基本情報

各商社それぞれの強みを知る前に、まずは総合商社という業界全体について理解しましょう。

総合商社とは

よく「ラーメンからロケットまで」という言葉で商社の仕事が表されますが、文字通り扱う商材は資源、食品、インフラ、金融、ITなど幅広く、トレードや事業投資など仕事内容も多岐に渡ります。仕事内容の魅力はもちろん、グローバルに活躍できる、給料や世間体が良いこともあって毎年多くの就活生が志望する人気業界です。

総合商社の強み

扱う商材が幅広いこともあり、何かがダメでも他でカバーすることができるため安定した経営ができます。また、5大商社のような大きな総合商社は特に規模の大きなビジネスを起こすことができるため、世の中にインパクトを与えられます。

今後の動向

めまぐるしく変わる時代において、総合商社も変化に対応していく必要があります。業界全体の今後の動向のポイントを3つです。1つ目は非資源分野における重要性の高まりです。総合商社は創業以来資源分野において安定した事業運営を行ってきましたが、近年の資源分野市場状況の低迷を機に非資源分野の重要性が高まりを見せています。各社とも資源と非資源のバランスを意識したり、資源分野を安定させつつ非資源分野での成長を狙ったりしています。2つ目は組織変革です。商社というと縦割りの組織イメージが強いかもしれませんが、これからはマトリックス型組織(【引用】社員がプロジェクトごとの部門と職能部門の2つの部門に属する形態【引用おわり】)のように柔軟に業務できる働き方が必要になってくるでしょう。3つ目は付加価値をつける重要性の高まりです。業界関わらず企業のWEBサイトをみると、ほとんどの企業が「新しい価値の創造」について書いています。商社も例外ではないので、今までのノウハウを活かして独自の付加価値を創造していくことが大切になってくるでしょう。

5大商社の強み比較

ここでは5大商社各社の強みについて紹介します。

三菱商事

「組織の三菱」とも言われる三菱商事は、1950年に設立されました。天然ガス、総合素材、石油・化学、金属資源、産業インフラ、自動車・モビリティ、食品産業、コンシューマー産業、電力ソリューション、複合都市開発と幅広く事業展開をしています。三菱商事はバランス良く各部門も高いレベルで安定していますが、なかでも生活産業部門が強みです。ローソンや三菱食品など多くの一流ブランドを手がけており、圧倒的な収益基盤を持っています。
【URL】https://www.mitsubishicorp.com/jp/ja/

三井物産

「人の三井」とも言われる三井物産は、1947年に設立されました。金属、機械・インフラ、化学品、エネルギー、生活産業、次世代・機能推進と幅広く事業展開をしています。なかでも金属、エネルギー分野に強みを持っており安定した収益基盤があります。強みである資源分野を強化しながら、非資源分野もさらに成長させていきます。東南アジアでの医療インフラ事業のように海外でのシェアも狙っていくことで、さらなる収益基盤がでてくるでしょう。
【URL】https://www.mitsui.com/jp/ja/

伊藤忠商事

もともとは伊藤忠商事と兄弟会社でしたが戦後の財閥解体によって分割され、1949年に設立されました。繊維、機械、金属、エネルギー・化学品、食料、住生活、情報・金融と幅広く事業展開をしています。非資源分野に強い伊藤忠商事ですが、なかでも生活消費分野が強みです。FamilyMartやPaul Smithなど多くの一流ブランドを手がけており、圧倒的な収益基盤を持っています。また海外でも大きな影響力を持ち、特にアジア地域でビジネスを積極的に展開しています。
【URL】https://www.itochu.co.jp/ja/>

住友商事

「結束の住友」と言われる住友商事は、1919年に設立されました。金属、輸送機・建機、インフラ、メディア・デジタル、生活・不動産、資源・化学品と幅広く事業展開をしています。なかでも輸送機・建機事業とメディア分野が強みです。輸送機・建機事業では、航空機リース事業を軸にグローバルに展開しています。また、メディア分野においてはベンチャーへの投資を積極的に行うなどさらなる発展を目指しています。
【URL】https://www.sumitomocorp.com/ja/jp

丸紅

もともとは伊藤忠商事と兄弟会社でしたが戦後の財閥解体によって分割され、1949年に設立されました。生活産業、食料・アグリ・化学品、電力・エネルギー・金属、社会産業・金融、CDIOと幅広く事業展開をしています。なかでも、取扱量が業界トップの穀物分野や安定した収益基盤を誇る電力分野が強みです。既存事業のさらなる成長を狙いつつ、新しいビジネスにも積極的に取り組むことで業績アップを目指します。
【URL】https://www.marubeni.com/jp/

その他主要商社の強み

ここでは5大商社以外の主要総合商社の強みについて紹介します。

豊田通商

1948年に設立された日新通商株式会社をルーツとする豊田通商はトヨタグループの総合商社としてグローバルに活躍してきました。金属、グローバル部品・ロジスティクス、自動車、機械・エネルギー・プラントプロジェクト、化学品・エレクトロニクス、食料・生活産業、アフリカと幅広く事業展開をしています。なかでも、自動車分野とアフリカでの事業が豊田通商の強みです。自動車分野では、日本国内外でトヨタグループのみならず各メーカーのビジネスを支えており、安定した収益基盤を築いています。また、2012年にフランス最大の商社であるCFAO社に資本参画を行ったことで、アフリカでの事業展開に力を入れています。
【URL】https://www.toyota-tsusho.com/

双日

2003年にニチメン株式会社と日商岩井株式会社が合併して設立されました。他社に比べて新しくも、歴史ある会社のルーツを引き継ぐ会社です。自動車、航空産業・交通プロジェクト、機械・医療インフラ、エネルギー・社会インフラ、金属・資源、化学、食料・アグリビジネス、リテール・生活産業、産業基盤・都市開発と幅広く事業展開をしています。なかでも、国内民間航空機代理店としてトップシェアを誇る航空産業が双日の強みです。この実績をいかして航空機ビジネスや空港運営などのインフラ事業を拡大し、収益基盤を築いていきます。オリンピック・パラリンピックを控える日本国内はもちろん、新興国でも需要は高まっているため、世の中に与えるインパクトは大きいです。
【URL】https://www.sojitz.com/jp/

各社の違いを把握して、自分の適社を見つけよう


ひとことに総合商社と言っても、得意分野の事業や社風は会社それぞれです。単なる業績やネームバリューだけで判断するのではなく、しっかりと企業研究をすることが大切です。