前年度から引き続き就活をしている、いわゆる就活浪人(就浪)。1年間学生期間を伸ばしてまで就活を続けるのには様々な理由がありますが、面接でそれについて質問された時はどう応えるべきか、どなたも戸惑うことでしょう。就浪は印象が悪いのではないか、面接官を納得させるだけの理由を言えるか、ともすれば上手くかわした方がいいのではないかと不安はつきません。今回はそんな就浪について質問されたときの対策法をご紹介します。
Summary
いまや就浪は珍しくない
企業が知りたいのは貴重な時間とお金を投資して就活を1年間伸ばした理由です。最低でも70~80万円、高ければ100数十万円の学費を費やし20代の貴重な時間を投資してまで取った就浪という選択に対し、どのような意思決定があったのか。そこにポジティブな理由があれば面接官としてはなおさら興味があります。ですから「こういう出来事から、こう考え、このように意思決定しました」とストレートに返答することをおススメします。
かつて就浪をする人はかなり少数派な、むしろユニークな人に限られていました。例えば体育会系で部活の都合に合わせていたり、国家試験を受けていたりそこから民間へ転向した、もしくは卒業要件を満たせなかったなどの理由です。しかしながら近年は就浪という選択を取る学生も増え、企業側としてもそこに対しての珍しさは薄れています。質問をかわすにも、質問時間(チャンス)を浪費するばかりでプラスに転ずることは決してありません。就浪をネガティブにとらえず、質問を正面から受け止めてご自身の意思決定についてお話することが大切です。
内定していた企業はどこまで応えるべきか
これはケースバイケースですし面接官とのやり取りのなかで判断すればいいことですが、具体的な社名まで言及するのはあまり得策でないといえます。相手もあることですから、基本的には「〇〇業界のこんな会社から内定を頂いていました」程度に応えれば充分でしょう。企業にはそれぞれ特色や関係性があるため、社名を出すことで良くも悪くも強烈に印象付けされます。
もし明らかに有利な印象を与えることが分かっていれば別ですが、ほとんどの場合人事がその企業に対してどのような印象を抱いているかを正確に把握する術はありません。ヘタに社名を出してご自身の評価にバイアスを掛けてしまうのであれば、ザックリとした業界や職種を答えるに留めた方がベターでしょう。
“無い内定”だったらどうしたらいい?
ここまでは前年度に内定を持っていたものの何らかの理由で就浪するに至った場合のお話でしたが、中には「内定が一つも得られなかった」という方もいるでしょう。それがどれだけ辛いことで、不安なことなのかはご自身が一番ご存じでしょうし、そのことを正直に言うことに恐れを抱くのも当然のことです。しかしながら、回答をはぐらかしたり嘘をついても良いことは一つもありませんから、参考材料として回答をご紹介できればと思います。
まず大前提として、みなさんはそれぞれ大学卒業と同時に社会へデビューすることを目的に就活というプロジェクトを進めていっているとします。確かに、このプロジェクトにおいては内定を獲得できなかったというのは失敗と言わざるを得ないでしょう。しかし、逆に考えればそれは土俵に立って挑戦したという証でもあります。内定が獲得できていなくとも1年間はやりきったのであれば「内定は頂けませんでした」とハッキリ応えたらよいのです。
問題はその後どうしたかであり、今その失敗をいかに反省しどのように生かしているのかです。社会人になっても失敗することはいくらでもあります。もはや土俵に立つことが許されず失敗すらできないことも多々あります。内定が取れなかったことに正面から向き合い、いかに改善と対策をしたのか、内定を獲得できなかったことをきっかけに今のご自身はどう在るのかを一生懸命に語った方が、清々しく真摯な印象を与えることができるはずです。
自信を持って今のあなたで語ろう
どのような理由であれ「なぜ就職浪人をしたのですか?」という質問に対しては、正直にその理由を応え、そのあとあなたがした意思決定を話してみてください。大学生には様々な年齢、志向、活動をしている人がいます。20年間の1年は5%ですが、人生100年時代といわれる中ではたった1%です。過去に囚われることなく、今のご自身をしっかりとアピールして頂ければ、皆さんの若さと資質に対して投資をしてくれる会社は必ずあります。
YouTubeで動画も公開中
就職浪人について質問された時の対策法について、元P&Gジャパン採用/研修統括マネージャーのレクミーおじさんが詳しく解説している動画はYouTubeでも視聴できます。記事には載せきれなかった貴重な話も聞けるので、ぜひレクミーチャンネルもチェックしてみてください。
▼0205就活浪人したらどうする?