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NHKはテレビ業界最後の砦
NHKはテレビ業界最後の砦

日テレやTBSなど、民放テレビ局の新卒採用の殆どは3月を待たずして終了しています。そんな中、NHKの本選考(面接)は就活ルールに則り6月から始まります。東大や早慶クラスのハイレベルな就活生が報道・メディアに就職する夢を諦めきれずに辿り着く最後の戦場、NHKの選考対策・志望動機の考え方をお教えします。

 

※ミキワメ上で確認できるNHKの企業情報はこちら

採用スケジュール(2020年卒)

民放他局の選考時期

2021年卒・2022年卒の学生に対しても一般的な企業は従来通り就活ルールに則ったスケジュールで採用活動を進める方針が政府より発表されています。その内容では3月から採用情報の広報解禁で、6月より本選考開始となっています。

しかし、メディアやマスコミ業界、とりわけ民放のテレビ業界の新卒採用に関しては例年(大学3年生の)1月ごろからES(エントリーシート)やWebテストでの選考がスタートして、2月ごろには採用活動が終了しているケースが殆どでした。これを知らずにキー局への切符を逃したという学生も勿論少なからずいるでしょう。
テレビ局の就職事情!採用スケジュールや選考の傾向を確認しよう

就活ルール守ります、NHKなので。

冒頭でもお伝えしましたが、テレビ業界の中でもNHKだけは特例で本選考の面接が6月にスタートします。とはいえ、あくまでも学生と企業が本格的に接触する選考である面接は6月1日以降に行われますが、ESやWebテストは4月・5月に締切がある点は要注意です。詳しい選考フローに関しては後述しますが、NHKに限らず日系大手の総合商社やデベロッパーなどでもこれは同様です。〆切情報を逃さずキャッチできるように少しでも興味がある企業のプレエントリーだけは欠かさないようにしましょう。

職種から見る受検者層

NHKが新卒採用で募集している職種は以下の3つ。

  • 放送総合
  • 放送技術
  • 記者

放送総合と放送技術

放送総合は一般企業でいう事務系総合職で、事務作業から番組制作など多岐にわたる仕事に携わることができ、放送技術は技術系総合職にあたります。そのため、前者は文系学生が多く後者は理系学生が多い印象です。もちろん、文系が放送技術を受けることも理系が放送技術を受けることも可能ですが、働いていけるスキルや熱意を十分に表現できないとより一層厳しい選考になるでしょう。これらの受検者層はキー局と同じく東大・京大などの国立大や早稲田・慶應といったハイレベルな大学出身の学生が多いです。学歴だけで落とされるということはありませんが、受検しているほかの就活生はみな優秀であるという危機感は常に抱いておきましょう。

記者

一方で、NHKの記者を志望する学生は日本経済新聞社や読売新聞社といった有名新聞社を第一志望に掲げている就活生が多い印象です。また、記者としてNHKに勤めるからには地方配属や度重なる転勤のリスクが上記2つの職種以上に避けられません。そうしたリスクにもしっかり対応できる人材を望んでいるのでしょうか、イメージされる選考難易度に比べると地方国立大出身も少なからずいるそうです。

採用人数は多いが、受検者属性も多様

全国に放送支局を持つNHKは、例年300人前後人材を採用しています。首都圏を地盤として活動する主要キー局は例年20~30人前後しか採用していないことに比べるとその差は歴然です。採用人数が多いとはいえ、テレビ志望、新聞(報道)志望、あるいは事業の性格から公共系志望の学生など、多種多様な属性が集まるので受検者数も非常に多くなっており、難易度はキー局と変わらないのではないでしょうか。

受検者が多いイコール…

選考ステップが多い

希望する職種や各ステップにより多少異なるはずですが、2020年卒の学生が体験した選考フローは以下の通り。

  • ESとWebテスト
  • 一次面接
  • 筆記試験(独自:800字作文)
  • 二次面接
  • GD(グループディスカッション)
  • 三、四次面接

他のテレビ局でもそうですが、受検者が多い場合はステップを多数用意して徐々にふるい落とす必要があります。ESとWebテスト以外は全て6月中に行われるので、併願状況にもよりますが体力勝負は避けられません。そして、何度面接を重ねてもぶれない一貫した主張が必要です。

インターン優遇も存在

記者職の内定者の中には2月の3daysインターンシップに参加した後に面接をショートカットした、もしくは早期に事実上の内定を告げられていたという学生もいたようです。NHK側からすれば、何千といる本選考受検者よりもある程度数を絞ったインターン参加者の中から入社後も活躍が期待できる優秀な人材を早く囲い込んでおきたいと思うはずです。優遇の程度はインターンシップでの成績などに左右されるため一概には言えません。

ただし、インターンシップでの経験が通常ルートの本選考でも志望動機のブラッシュアップに繋がったり、インターン選考での面接が練習になったりします。インターン選考の合否に関わらず、応募して志望している意思表示をすることはマストです。

志望動機の主軸

NHKにしかない特徴を挙げる

最低限想定しておくべき質問は以下の通り。

  • なぜテレビなのか
  • なぜその職種なのか
  • なぜ(他の民放ではなく)NHKなのか
  • なぜ(他の報道機関・新聞社ではなく)NHKという報道機関なのか

こうした質問に対して何度面接を重ねてもぶれない一貫した志望動機にするためには、NHKにしかない魅力と自分のやりたいことの結びつきを明確にすることです。

  • 報道機関としてのテレビの機能は新聞と異なる
  • 収益システム(集金)が他局(広告収入)とは違うから担う役割がある
  • 公共事業のテレビだから放送すべき内容がある
  • 知名度や企業規模の大きさゆえにできる取材や企画がある

など、特異な立ち位置であるNHKにしかない魅力、NHKでしかできないことと自分がそのフィールドで実現したいことを繋げて考えてみましょう。

ハイレベルな選考を乗り切るには

メディア・テレビ業界への最後の切符であるこの本選考で一筋縄では行かないフローを課すNHKですが、裏を返せば綿密な企業研究で想定される問答を自分なりにいくつも練ってから選考に臨むことがカギとなるでしょう。