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【企業研究】人気JR三社
【企業研究】人気JR三社

鉄道業界・交通業界を志望する就活生が外せないのは「JR本州三社」とも呼ばれるJR東日本・東海・西日本。ESの書き分けが難しいと感じる学生も多いかもしれませんが、丁寧に企業分析をすればその企業にマッチした志望動機やガクチカを用意することができます。今回の記事ではこれらの事業内容を整理し、”三社”三様の通過テクニックをお教えします。

数字から見る事業成績

まずは数字からJR本州三社の勢力関係や主力事業を探っていきましょう。
交通に興味がある学生でも、自分が普段使っている路線以外には疎いものです。客観的なデータから企業研究をしましょう。

下図は2019年3月期における

  • 連結営業収益
  • 単体の当期純利益

を表したものです。

JR本州三社の財務比較
(単位:億円) JR東日本 JR東海 JR西日本
連結営業収益 30,020 18,781 15,293
単体の当期純利益 2,511 4,140 1,087(※)

連結は関連会社での事業成績を含めたデータ、単体は親会社である三社のみでの純利益になります。※JR西日本のみ連結した当期純利益。
参考:JR東日本 2019年3月期 決算説明会
参考:JR東海 財務ハイライト(連結・単体)
参考:JR西日本 財務ハイライト(連結)

連結営業収益、つまりグループ全体で見た時にどれだけ収益を上げているかという指標になり、こちらでは首都を押さえているJR東日本がやはり強く、その後ろに東海、西日本という順に続きます。一方で、単体の当期純利益では意外にもJR東海がトップになります。JR西日本だけ連結での純利益データになりますが、いずれにしても、ほか二社に比べて多少見劣りする部分があります。

東日本>西日本

JR東日本・西日本共に、関東・関西エリアのどちらでも在来線が鉄道収益の基盤になっていることは間違いありません。しかし関西の方はご存知の通り、大阪近郊は「私鉄大国」と呼ばれるほど鉄道会社が同じエリアで競合しています。阪急・近鉄・京阪・阪神…。挙げるとキリがありません。「大阪環状線」は東日本でいう山手線に相当する路線ですが、山手線に比べれば利用度は低い現状にあります。

必ずしも業界トップとは言えない現状、あなたならどんな事業戦略を打ち出すのか。それともどのように西日本という地域に貢献するのかという視点を志望動機に織り交ぜながらご自身のキャリアビジョンをアツく伝える必要があります。

収益の内訳を見る

次にJR東日本と東海のセグメント別(事業ごとの)営業収益の内訳を簡単に整理してみましょう。僅かながらJR東海の方が運輸業が占める割合が大きく、流通・サービスや不動産・ホテル業といった事業の割合はJR東日本が優っていることが分かります。

最強の稼ぎ頭、東海道新幹線

JR東海の運輸業の中でも、1964年に開業した「東海道新幹線」はJR東海が擁する最強の稼ぎ頭と言っても過言ではありません。東京―名古屋―大阪という主要3都市を結ぶ高速鉄道は、安定した高収益源かつ社会インフラとしての役割をも担っています。2019年3月期の在来線の旅客運輸収入が1,048億円であるのに対し、新幹線の収入は1兆2,918億円で、文字通り桁違いの働きをしています。現在はリニアモーターカーの開発に着手しており、より速く効率的に旅客を運ぶことで更なる増収を狙っています。

とにかく人を運ぶことで利益を上げ、高い純利益を誇るJR東海では、人を運ぶこと、もしくは社会インフラを担うことに重きを置いた志望動機、もしくは新幹線やリニアモーターカーを初めとする新しいことに沢山挑戦したいという意志を重視した自己アピールを考えることが本選考通過のコツと言えるでしょう。

事業多角化、JR東日本

首都圏は勿論、東北地方まで幅広く路線を敷くJR東日本は東海とは対照的に新幹線よりも在来線での収入が多く、就活中の細かい移動でお世話になる方がほとんどだと思います。年間輸送人員でも世界トップを誇っていますが、それよりも注目すべきは流通・サービスや不動産・ホテル業の割合の高さです。
Suicaカードが使える店舗を広げ、また都内の主要駅の好立地を活かした駅ビルなどでのサービス業、 それぞれが運輸業と相互に作用して高い収益を誇っています。

人を運ぶだけではなく路線を活かして新しい事業に積極的に携わりたい、多角的にあらゆる業務に取り組みたいという方にお勧めの鉄道企業と言えるでしょう。本選考の際にはあらゆる事業の中でも特に自分が関わりたいものを明確に1つ絞って熱意を伝えることで、志望度の高さをアピールすることができます。JR東日本に限った話ではありませんが、「多角的な事業への憧れ」を志望動機にする際は、「その中でも自分がやりたいこと」をしっかり伝えないと御社を褒めるだけになってしまうので、自分の意思が伝わる書き方をしているか今一度確認しましょう。

参考:JR東海 旅客運輸収入
参考:JR東日本 2019年3月期 決算説明会

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JR東日本はコチラ
JR東海はコチラ
JR西日本はコチラ

併願時にはESの書き分けを丁寧に!

交通業界を志望する就活生はこれらの企業、もしくは東急や東京メトロといった企業を併願するケースがほとんどだと思います。JR本州三社に限らず、企業比較を丁寧に行ってエントリーシートの内容を書き分けないと熱意がまったく伝わず使い回しを疑われても仕方ありません。丁寧な企業分析を行ったうえでインターンシップやセミナーに足繁く通うことでその企業にフィットした志望動機を固めることが一番大切です。