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レクミーメディアをご覧頂きありがとうございます。前回の「グループディスカッション基礎編」はいかがでしたか?書きたいことが山のようにあったため、2つの記事に分けさせて頂きました。前回は基本的な説明に留めたので、今回の発展編でより実践的な内容をお話ししていこうと思います!

ステップ・着地点確認・役割分担

役割分担にこだわりすぎない

役割分担はあくまで円滑に議論を進めるためのもの。そこから飛び出してもまったく構いません。書記の人が議論に参加せず黙々と白板に向き合っているのは大変もったいないことです。グループディスカッション(GD)の評価は結果への貢献度で測られますから、自分に回された役割以上の仕事をしていきましょう。

見切り発車は危険

GDの冒頭では、早く本題に入りたいあまり、「とりあえず意見だそう」「とりあえず分解しよう」と動き出す人も少なくありません。ですが、こうした見切り発車は禁物です。着地点がわからずに議論を進めると、必要なのかわからない行程に延々と時間をかけるリスクが大きいためです。
筆者も実際の選考で、自社と他社の比較を始めたものの、結局何の示唆も得られなかったという惨事に陥ったことがあります。何をどうすれば解決策を論理的に導けるのか、それぞれの行程には何分くらいかけてもいいのか、しっかりと筋道を立ててから具体的な議論に入ってください。

必要なステップは常に確認し続ける

議論する中で当初の想定とは異なった方向に向かうことがあります。その場合、結論を出すまでに必要な行程を再度検討しておいてください。当初の想定とは違う方向に進んでいるとき、常に議論は暴走する可能性を孕んでいます。泥沼に突入しないためにも、この行程の目的は何か、次は何の議論をするのか頭に入れておきましょう。

要素分解・構造分析

フレームワークオタクにならない

「3C分析」「ファイブフォース分析」「SWOT分析」コンサルタントっぽくてかっこいい響きですよね。なんとなく使っていると、分析しているような気分になります。しかし、こうしたフレームワークはあくまで一つのツールに過ぎません。木を切りたいのに金槌で殴り続けても仕方ありません。本当にフレームワークを使うべき場面なのか検討が必要です。フレームワークをむやみに振り回す「フレームワークオタク」にはならないようにしましょう。

だいたいMECEならいい

課題の要素を分解するとき、一般的に「MECE」な状態が望ましいと言われます。MECEとは”Mutually Exclusive and Collectively Exhaustive”の頭文字をとったもので、「漏れなくダブりなく」という意味です。例えばスマートフォンの分類をしようというときに
日本製・Xperia・Simカード対応機・iPhoneでは被りや漏れがありますが、
国産・海外製
アンドロイドOS/iPhone
サムスン製・アップル製・ファーウェイ製・その他メーカー
という分類であればすっきりしますね。MECEな状態です。このMECEという考え方は極めて重要ですが、一方で神経質になりすぎてはいけません。というのも、厳密にMECEな状態を作り出すのは困難だからです。さきほどのスマートフォンの例でも、グローバルの勢力図を雑感したいとき、
サムスン・アップル・ファーウェイ・シャオミ・OPPO・その他
で十分であり、その他の中身を延々と詰める必要はありません。大きな被りや漏れがない状態を作り出せれば、とりあえずOKという感覚で進めていきましょう。

解決策案出し・評価軸選定

現実に戻ってこよう

GDでロジックを組む時に、机上の空論になった経験はありませんか。GDでは問題をリアルにとらえることが重要です。担当の社員さんは議論の過程を見ていますが、議論を見ていないと納得できない結論では説得力に欠けます。問題に対して解決策が現実的であるか再検討してみて下さい。

評価の比較は慎重に

案が出そろっていよいよ検討!という段階では、足切り→比較という流れになると思われます。案の中で最低限の条件を満たしていないものを早い段階で切り、比較的優れたいくつかの案を検討するためです。この段階では、評価軸に照らしつつ慎重に検討してください。例えば、近くの本屋さんの収益を改善したい、というときに
・商品レイアウト変更
・サブカルとのコラボ企画
・PR強化
の施策があったとして、どれが一番コストが安いんでしょうか。どの規模のレイアウト変更か、サブカルといっても国民的アニメなのかマイナーなゲームなのか具体化しないと結論の出しようがないですよね。案がある程度絞り込めたら、徹底的に具体化しつつ比較してください。具体化するプロセスは後から発表でも活かせますし、具体化していくうちに机上の空論が現実的な施策へと落とし込めるはずです。

百聞は一見に如かず

以上で基礎編とあわせて、GDの対策記事は終わりです。あとは就活サービスのイベントや併願先の選考でGDの経験を積んでいきましょう。理論と実践を兼ね備えた熟練の就活生として成功されることを祈っています。