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オワハラをされた時の対処法
オワハラをされた時の対処法

企業が内定を出す時期になると必ず話題になるのが「オワハラ」というワード。企業が就活生に対して自社の内定を承諾し就活を終わらせるよう求めることを指します。このオワハラに就活生はどのように対応したら良いのでしょうか。実際にオワハラを経験した2019年卒の筆者が対処法をご紹介します!

企業がオワハラをする意図

そもそも企業がオワハラをする意図は何なのかを説明します。企業の採用担当は毎年採用する人数を決めており、採用数は計画の人数よりも多くても少なくても損害となります。そのため企業は早い段階で優秀な学生を囲い込み、採用数を確保しようとします。特に近年は数社から内定をもらい、その上で入社先を決めるという学生が増えているため企業は学生を自社に入社させようとするのです。

<オワハラの具体例

では、具体的にどのような行為が企業のオワハラにあたるのか軽度なものから重度のものまでいくつかご紹介します。

①内定を出す代わりに、他社の選考を断るよう要求

まず、多くの企業で見られるのが「内定を出すから、その代わりに全ての企業の面接・内定を辞退してください」と言われるタイプのオワハラです。主に最終面接で言われることが多いです。

②内定承諾書に捺印をさせる

次に、内定を出した後ですぐに内定承諾書に捺印・サインさせるというもの。こちらも行っている企業が多いです。内定承諾書には「今後他社の面接は一切受けません」「2019年の春には必ず入社します」「内定辞退など貴社に迷惑をかけるようなことは一切いたしません」といった恐ろしい文言が書かれているので少し焦ります。

③研修・親睦会で日程を拘束

筆者の友人がされていたのが研修や親睦会を名目に就活生のスケジュールを拘束する、というもの。中には大手企業が最終面接を行う6月1日にわざわざ親睦会を開催し、「来ない場合は内定取り消し」とする企業もあるようです。

④内定辞退しにくい雰囲気にする

このオワハラは高級な食事会に誘うなどして学生の良心に訴えてくるタイプです。直接他社を断れ、と言われるわけではありませんが心の優しい方なら「ここまでしてもらったのだから入社しないと申し訳ない」と思ってしまいます。筆者は内定をもらった直後に「今日から君は弊社の社員だからね、よろしくね」と言われたことがあります。

⑤脅迫してくる

一番恐ろしいのが脅迫してくる、というタイプのオワハラです。「君が内定を断ったら君の大学からは今後誰も採用しないよ」と言われたり、「それで社会で通用すると思っているの?本社まできて」と脅されたりすることもあります。

⑥内定をほのめかすものの内定を出さない

学生にとって一番勘弁してほしいのが内定をほのめかすものの、内定を出さないというパターンです。内定を先延ばしにして何度も面接・面談に呼び出し、学生が他の企業を受けられないように邪魔をしてきます。筆者の周りではあまり聞いたことがありませんが、こうすることで学生の本気度を確かめているようです。

オワハラへの対処法

このように「オワハラ」の中にも様々な種類があることがわかります。それではこれらのオワハラへの対処法をご紹介します。

①内定を出す代わりに、他社の選考を断るよう要求

このように言われた場合、他に受けたい企業があったとしても「わかりました」と伝えてこっそり就活を続けるのがベストです。内定です、とはっきり言われた後に他の企業の選考を断るよう言われた場合には正直に就活を続けたい旨を言ってもよいです。しかし、内定をもらう前ならば就活を続けると伝えたことにより内定をもらえなくなるかもしれません。したがって、ひとまず「わかりました」と答えるのが吉です。その場で他社に電話をかけさせて辞退させるという企業もあるそうですが、筆者の周辺では聞いたことがありません。そのような場合は電話をかけるフリをするのが吉です。

②内定承諾書に捺印をさせる

内定承諾書に並んでいる文言には少し恐ろしさを感じますが、内定承諾書には法的拘束力はありません。したがって、一度署名・捺印したあとに断るということも可能です。企業から内定承諾書への捺印を迫られた場合には一旦捺印してしまい、後から断るということもできます。

③研修・親睦会で日程を拘束

研修や親睦会で日程を拘束された場合で他社の選考に参加したい、という場合は体調不良や家庭の用事を理由に研修・親睦会を欠席するのも一つの手です。他社の選考で休むと伝えると目の色を変えてくる企業もありますが、体調不良や家庭の用事では文句のつけようがありません。筆者の友人には「他社の選考を直接断りに行くので早退します」と伝え、他社の選考に参加した人もいました。

④食事会で内定辞退しにくい雰囲気にする

ついつい企業に優しくされると内定を断り辛く感じてしまいます。ですが、ここは人間の心を捨てましょう。人事が優しくしてくれるのも、美味しいご飯が食べられるのも、全て企業の計算。ビジネス上の接待を受けていると考えましょう。自分の将来を真剣に考える上で同情は不要です。

⑤脅迫してくる

君の大学からは二度と採用をしない、と脅してくる場合もあります。ですが、よく考えてみてください。今この記事を読んでいるあなたのような優秀な学生がいる大学から二度と採用をしない、となると困るのはその企業です。「やれるもんならどうぞご勝手に」と強気の姿勢でいるようにしましょう。また、本社まで直接言いに来いと言ってくる企業もあります。実際に筆者も、今まで話したこともない怖そうな声の人事が電話に出て「今までお世話になった○○とかに直接謝りたいと思わないんですか?」と言われました。そこで筆者は「ぜひお話ししたいので、今お電話を替わっていただけますか?」と伝えて事なきを得ました。本社に出向く就活生も多いようですが、トラブルになりかねませんので電話で済ませるのがおすすめです。

⑥内定をほのめかすものの内定を出さない

これらのオワハラの中でもっとも対処しようがないのが内定をほのめかすものの面接を先延ばしにして内定をくれない、という場合です。このような場合、まずは企業から「内定」という言葉を引き出すのが大切です。「ありがとうございます!ということは内定でよろしいでしょうか?」と聞いてしまいましょう。それでもはっきりとした言葉を言われない場合には、企業は学生が内定を出したあとに入社してくれるかどうかを危惧しています。その場合は「自分は入社の意思がある」ということを企業に強く伝えましょう。

オワハラに負けるな就活生

就活ではどうしても学生が企業よりも弱い立場に立たされることが多くなりますが、学生にも選択する権利はあります。きちんと自分の意思を貫き、納得のいく就活にしましょう!