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航空業界の就活
航空業界の就活

新型コロナウイルスの影響で一時は新卒採用を見合わせていた航空業界各社ですが、水際対策の緩和による需要の高まりから、採用が再開しています。華やかなイメージから漠然とした憧れを持つ学生が多いかと思いますが、具体的な仕事内容や各社の違いなどをご存じでしょうか?これからさらに需要が高っていくであろう航空業界の仕事、インターンシップの内容、ANAとJALをはじめとする各社の違いなどをご紹介します。

そもそも航空業界とは

航空業界は飛行機で人を運ぶ「旅客事業」と貨物を運ぶ「貨物事業」を行っています。コロナウイルスが拡大した2020年2月以降、移動制限・水際対策強化により厳しい状況が続いていましたが、各国の水際対策の緩和や、日本国内でも「5類」になったことで利用者数は急激に回復しています。インバウンドに関しても数字の伸びは顕著であり、日本政府観光局(JNTO)によると、 2023年8月の訪日外客数は2,156,900人、2022年8月が169,902人でした。コロナ禍前の2019年8月の訪日外客数である2,520,134人との比較では、初めて8割超えを達成しています。国際線定期便に関しても、2023年夏ダイヤ時点でコロナ禍前の約6割まで運航便数が回復し、今後も増便、復便に向かっていくと言えるでしょう。

訪日外客数の推移(参考:日本政府観光局)

2019年8月⇒2,520,134人(コロナ禍前)
2020年8月⇒8,700⼈
2021年8月⇒25,900人
2022年8月⇒169,902人
2023年8月⇒2,156,900人

航空業界の仕事

航空業界ではどのような仕事を行うのでしょうか。航空業界と聞いてまず思い浮かべるのはキャビンアテンダントやパイロット。しかし、航空業界の仕事はそれだけではありません。航空業界における仕事について、新卒採用を行っている4職種をそれぞれ詳しくご紹介します!

事務系総合職

各社で名称は異なりますが、社内のあらゆるフィールドで働くのが事務系総合職です。法務・経理などの管理部門、ビジネス部門、オペレーション部門の全てで働く可能性があります。ジョブローテーション制度を導入している会社も多いため、様々な部門を経たあと海外への派遣や全体のマネジメントを行います。特に上位校に通う学生には人気が高いですが、採用数は数十名と限られているため狭き門になっています。

技術系総合職

技術系総合職は、航空機エンジニアリングのプロフェッショナルとして主に整備部門に携わります。その仕事は整備計画の策定、航空機の構造・性能などに関わる技術的方針の決定、航空機部品の調達・管理などさまざまです。航空機の整備を直接行う、というよりはそのマネジメントをすることが多いようです。

客室乗務職

飛行機に搭乗し乗客にサービスを行う職種です。いわゆるキャビンアテンダントです。航空会社の顔として最前線で接客するのはもちろんですが、機内サービス・商品の企画にも携わります。コロナ禍前の採用数は700名ほどでしたが、25卒の時点では350~400名前後となっています。非常に多くの女子学生が志望する人気職種です。

自社養成パイロット

航空会社のパイロットには2種類あります。1つは専門学校や大学で操縦士の資格を取得しているパイロット、そしてもう1つが自社養成パイロットです。自社養成パイロットは資格を保持していない未経験者を航空会社が採用し、1から教育します。大学4年から志しても憧れのパイロットになれる、というのはかなり魅力的ですよね。

航空業界のインターンシップ

毎年多くの学生が参加を希望する航空業界のインターンシップ。本選考よりもさらに参加人数が少ないため、非常に高倍率です。開催時期、インターン内容、インターン選考について詳しくご説明します。

インターンシップの内容

JALとANAの大手二社はそれぞれの職種でインターンの募集を行っています。インターンの内容は職種により異なりますが、今回は事務系総合職のインターンについてご紹介します。事務系総合職のインターンでは事業環境・マーケティング戦略・エアラインビジネスなどに関する座学、事業戦略・プロモーション・サービスなどの企画を行うグループワーク、そして事業所の見学などがあります。企業について詳しく知ることができるため、本選考においても企業研究の面で有利になるでしょう。

インターンシップの選考

航空会社のインターン選考は主にエントリーシートとテストセンターでの適性検査、面接が実施されます。エントリーシートの時点でかなり少数に絞られるため、よく練って提出する必要があります。特に定番でない質問には注意が必要です。また、面接では多くの猛者が集います。漠然と面接に臨むのではなく企業研究や練習をして臨みましょう。

 

インターンシップの開催時期

各社25卒向けサマーインターンの募集は終了しています。マイページに登録して最新情報をお待ちいただくことをおすすめします。

JALの最新情報はこちら ANAの最新情報はこちら

JAL・ANA大手二社の違い

航空業界の概要、インターンについてはお判りいただけたかと思います。しかし、日本にはJALとANAという二大大手航空会社が存在します。両社とも、一方との違いを明確に理解している学生を求めています。そのため、両者の違いを正確に認識することは本選考・インターン選考突破に不可欠です。

働いている社員の雰囲気の違い

まず、JALとANAでは働いている社員の雰囲気が異なります。ANAは体育会系の人も多く、周りをぐいぐいと引っ張っていくリーダーシップのある人が多いようです。一方でJALは「JALフィロソフィー」に則り、周りと協調しながらチームで成果を上げる人が多いようです。あくまで「多い」にすぎませんので、自分の個性も大事にしながら就活を進めてください。

求めている学生の基準

次に両社が求めている学生の違いをご説明します。ANAの場合、チャレンジ精神を持った学生を求めています。エントリーシートでそれを問う質問項目があることからも分かります。一方でJALでは一定の規律に則る学生、かつ自身の行動の過程や働く上での価値観が自社に合う学生を求めているようです。

事業の違い

最後に、両社の事業における強みをご説明します。まず、JALは国際線・顧客満足度に強みがあります。2010年に経営破綻をしていますが、国際的に認められたロイヤリティや顧客満足度から、経営再建を図り再上場を果たしています。一方で、ANAは国内線・アジア路線に強みがあります。LCCの統合を機に、特に地方発のアジア路線拡充に注力しています。11機の貨物専用機を所有していることから、コロナ禍では貨物事業を強化し、落ち込んだ収益を補いました。

近年の動向

ANAでは、2023年10月に日本で唯一となる貨物専用航空会社NCA(日本貨物航空)を子会社化することを発表しました。コロナ禍により強化した貨物事業を、今後も長期的に展開していくでしょう。JALでは、2023年度の「ドローン」事業化や、2023年5月にアメリカのWisk Aeroと提携した「自動運転の空飛ぶタクシー」事業など、次世代の輸送・移動インフラの実現を目指しています。

航空業界の就活まとめ

航空業界の就活を突破する上で必要な情報は見つかりましたか?航空業界は志望している学生が多いからこそ、企業理解・業界理解が非常に重要です。ぜひ万全の準備をして就活に臨んでくださいね!