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保険業界は「生命保険」と「損害保険」の2つに分かれていて、それぞれ営業形態や保障(補償)の対象は大きく異なります。最近では、就活生にとって分かりにくい保険業界の業務を理解してもらうために、インターンシップで実際の業務を体験するプログラムを実施する企業も増えてきました。この記事では、保険業界の仕組みを大まかに解説した後、国内の大手生保・損保会社のインターンシップ情報について簡単にご紹介していきます!

保険業界の仕組み

保険業界とは

保険には、人の病気やケガ、死亡などによる経済的な損失のリスクに備える「生命保険」と、交通事故や自然災害などのあらゆる偶然の事故のリスクに備える「損害保険」があります。日本は10世帯のうち9世帯が生命保険に加入しているというほど生命保険大国で、国内の損保市場が東京海上ホールディングス、MS&ADホールディングス、SOMPOホールディングスの3グループでシェア9割にも及ぶのに対し、国内の生保市場は外資系生保も参入してきたことでシェアにバラつきが見られるのが特徴です。また業界全体の動向としては、少子高齢化による国内市場の縮小(生保・損保)や若者の車離れ、車の自動運転化(損保)などによる収益減少を懸念し、新たに介護分野に進出する企業が増えてきています。

生保と損保の違い

先ほど生保と損保の概要について少しご紹介しましたが、この2業界には大きな違いがあります。それぞれの特徴がよくわかるように以下に表としてまとめてみました。


生保 損保
保障(補償)対象 ヒト モノ
リスク 確実 不確実
営業形態 直接営業 間接営業


【保障(補償)対象】
生保…病気やケガ、死亡など「ヒト」に関するリスクを保障する。
損保…事故や自然災害によって破損した自動車や家財など「モノ」に関するリスクを補償する。
【リスク】
生保…人の死は必ず訪れるものなので、リスクは確実。
損保…事故や自然災害は必ずしも発生するわけではないので、リスクは不確実。
【営業形態】
生保…直接個人に訪問して保険を販売する直接営業。
損保…一般的には旅行代理店やディーラーなどを通じて間接的に個人のお客様に商品を販売する間接営業。
このように、生保と損保ではさまざまな面で違いがあります。これらを踏まえたうえで、自分の興味のあるインターンシップに参加してみると良いでしょう。

生保のインターンシップ

かんぽ生命

日本郵政グループで国内最大級の生命保険会社。5日間の日程で業務理解を深めた後、企画業務の体験を行います。また、プログラムの後半には社員との交流会や自身のキャリアについて考える機会もある充実度の高いインターンシップです。

日本生命

実際にオフィスで日本生命の業務を経験する「職場受入型インターンシップ」と、グループワークを通じて業務を体感する「グループワーク型インターンシップ」の2種類があります。職場受入型インターンシップは5日間のプログラムで東京と大阪のみの開催になりますが、グループワーク型インターンシップは全国12か所で開催されますので、より多くの学生に参加のチャンスがあります。

第一生命

生命保険ビジネスへの理解を深める5日間と3日間(理系向け)の「OPEN COURSE」、資産運用やコンサルティングなど生命保険のプロフェッショナルを体感する5日間の「PROFESSIONAL COURSE」、確率論や統計学を用いたアクチュアリー業務への理解を深める5日間の「ACTUARY COURSE」、金融工学について学ぶ5日間の「QUANTS COURSE」の4コースに分かれています。同業界の他社のインターンシップと比較しても、理系学生向けに多くのインターンシップが用意されています。

明治安田生命

1日で生命保険のついて学ぶことのできる「1day生保の学校」と4つのコースに分かれて5日間のプログラムを行う「5days Internship」があります。特に5days Internshipでは、実際に現場で業務体験をすることができますので、参加したコースの業務についてより深く知ることができます。

住友生命

こちらも「1DAYコース」と「5DAYSコース」に分かれています。5DAYSコースでは「商品開発コース」「販売戦略コース」「コンサルティング営業コース」「アクチュアリーコース」が用意されていて、頭を使った実践的な業務が体感できるプログラムになっています。

損保のインターンシップ

東京海上日動火災保険

全国7か所で開催される5日間のプログラム。「グローバルビジネス編」「営業編」「損害サービス編」「資産運用編」の4つのコースが用意されています。「内定者の約8割がインターン参加者」と言われているほど、インターンシップに参加することは重要です。また、選考会では面接官が面接終了後にフィードバックをしてくれるので、自己分析を深めたり、話す内容を振り返る非常に良い機会にもなります。少しでも損保業界に興味のある就活生は、選考に参加してみると良いでしょう。

三井住友海上火災保険

学生が選ぶインターンシップアワードにて優秀賞を受賞、最大15日間のインターンシップになります。必須参加は5日間プログラムだけですが、その後4日間の職場受入型インターンシップなどに任意で参加することができます。必要に応じて自分が参加したいプログラムを選択することができますので、損保業界や会社への理解が一気に深まること間違いありません。

損保ジャパン日本興亜

損害保険事業について深く学ぶことのできる3日間の「総合コース」と、損保アクチュアリーの仕事を理解する2日間の「アクチュアリーコース」があります。総合コースでは、保険金サービス部門の業務体験や企業へのリスクコンサルティング業務を通じて損害保険業界を知ることができ、アクチュアリーコースでは、保険料算出やリスク量計測を通じて数理業務を体感することができます。

保険業界の仕組みやインターンシップのまとめ

以上、保険業界の簡単な説明と、国内大手の生保・損保会社のインターンシップに関する情報でした。やはりどの保険会社も就活生に業務を理解してもらうために、5日間程度のインターンシッププログラムを用意しているようです。「保険がなくては現代を生きていけない」といっても過言ではないほど重要な業務を行っている業界ですので、ぜひ気になる企業のインターンシップに参加して、業界・企業への理解を深めていってください!