就活の業界にはどんなものがあるのか?各業界の特徴を挙げて解説します。業界を分かりやすく理解できるようにさまざまな業界を一覧表にもしました。
就活の企業研究のやり方や意義も記事にしたので、ぜひ参考にして自身の軸に合った企業を見つけましょう。
Summary
就活の企業研究
企業研究をする目的
企業研究の目的は、自身の就活の軸にあった企業を見つけることです。就活生は、企業の知識が少なく、BtoCの企業は知っていても、BtoBの企業を知っている人は少ないでしょう。普段、広告や商品で目にする企業だけでなく、幅広く企業を知るために企業研究をすることは必要です。
また逆に言えうと、企業研究をすることで、面接やエントリーシートで志望動機を聞かれた際に、より深い志望動機を話すことができ、自身の志望度のアピールにつながります。採用側(企業)の気持ちを考えると簡単ですね。「御社が好きなので入社を希望します」という就活生より、「御社の○○なところに共感しているので、入社を希望します」という就活生の方が、魅力的に映るでしょう。
企業研究を深めることは、自分の軸にあった企業を見つけることにも、企業へのアピールにもつながります。
企業が面接で就活生のことを知ろうとするように、就活生のみなさんも企業のことを十分理解することで、ミスマッチが防げるのです。
企業研究のやり方
企業研究は、興味のある企業だけでなく、その企業が属する業界全体も研究するとよいでしょう。一つの企業の業績が好調であっても、業界全体の業績が悪ければ、その企業の将来性も再度考える必要があります。業界全体の課題を考えると、志望企業の課題にそのまま当てはまりやすいように、業界や企業は連動しているということを念頭に調べることは大切です。
企業研究のツール
【企業のホームページ】
企業のホームページでは、理念や従業員数といった基本的な情報から実際に現場で働く社員のインタビューまで掲載されており、そこから企業研究することができます。企業によっては、最新の企業が取り組んでいることがニュースリリースという形で発信されています。
【説明会などの就活イベントやOB訪問】
社員の話を直接聞くことができるので、企業研究の際に疑問に思ったことを聞くことや社員の雰囲気などのリアルな情報を入手できます。
また説明会やホームページを見たうえで、より理解を深めたいことや気になったことを、1dayインターンやその他の就活イベント・OG訪問などの社員の方と話せる機会で質問することで、より理解を深めることができます。
【本や新聞】
四季報などが発行している業界研究のサポート本は、幅広い業界がジャンルごとに整理されていて企業研究の役に立ちます。新聞は、最新の企業情報を入手できます。

就活の業界の特徴
メーカー業界
メーカーは、モノを製造して利益を出す企業で、消費財メーカーや自動車メーカー、薬品メーカー、化学・繊維・素材メーカーなどがあります。
メーカーと言っても範囲は広く、扱う商品によって特徴は異なります。BtoCの企業は商品を利用するシーンを普段の生活から直接目にする機会も多く、働いている人自身がやりがいを実感しやすいです。世界的に展開している企業も多く、グローバルに働きたい人にも魅力的な業界という一面があります。
金融業界
金融業界は、お金を貸すことや決済を代理すること、金融商品を売ることによる手数料や金利、保険料で稼ぐ業界です。
具体的に、銀行や損保・生保、証券などがあります。近年では、低金利政策によって銀行の利益が減少し、新卒採用の枠を減少させる傾向がありますが、依然として他業界と比較すると採用枠が多い傾向にあります。今後は、フィンテックなどの技術によって、業界全体が変革していくことが予測されます。
インフラ業界
鉄道や電気、水道など人々の生活には欠かせないものをサービスとして提供することで利益を得る業界です。
鉄道は、鉄道の運行サービスだけでなく、駅の街づくりも行っています。電力やガスでは、自由化が始まっていて競争も激しくなる傾向があります。この業界は公共性が高い業界でもあるため、雇用が安定しています。
商社業界
物の売買の仲介を行うことや事業投資で稼ぐ業界です。そのため、事業の種類が幅広いことや規模の大きさが挙げられます。企業は、総合商社と専門商社に区別できます。
総合商社はさまざまな分野の商材を扱う企業であり、専門商社は一つの分野の商材を扱う企業です。総合商社は、各企業ごとに強みとなる商材や地域があるので、志望する人は調べてみるとよいでしょう。
IT・通信業界
通信サービスや情報サービスを提供して利益を稼ぐ業界です。
通信や情報サービスは、汎用性が高く、どの業界にもアプローチできる業界です。5GやAIといったテクノロジーの登場で、この業界は非常に将来性がある業界と言えます。しかし、GAFA(グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾン)といった大企業やスタートアップ企業などさまざまな企業が存在している業界で競争も激しいです。
IT企業の新卒採用は、文系の就活生でもSE職として就職することで、スキルを身に着けることができます。
放送・新聞・広告業界
主に、テレビや新聞などのマスコミが挙げられます。テレビ業界は、視聴者からお金を得るのではなく、スポンサーからの資金で経営されています。
新聞社は、新聞というサービスを提供して利益を得ています。ほかにも、広告代理店といったさまざまなメディアで広告の作成を行う企業もあります。テレビ業界は、インターネットテレビにも進出している場合があり、テレビ朝日とサイバーエージェントのAbemaTVが例としてあります。広告業界でも、インターネット上の広告が今後さらに活用されるでしょう。
サービス業界
サービス業界には、コンサルティングファームや旅行会社、教育・人材会社があります。
サービス業界は、非常に幅が広い業界です。その中で、コンサルティングファームが新卒人気が高く、筆者の周囲でも志望する人が多かったです。ビジネスのスキルや他業界とのかかわりが多いことなどが理由でした。サービス業界は、業種や業務内容も幅広く、興味を持ったら各企業を調べてみるとよいでしょう。
不動産・ゼネコン業界
不動産は、総合ディベロッパーと不動産販売に分けられます。
総合ディベロッパーは、土地の再開発や大規模施設の建設を取り仕切る業務に従事していて、土地の入手から完成後の管理までを行っています。その際の建物を完成後に売買するか、保有して貸すことのどちらかで利益を上げています。
不動産販売は、不動産の販売や貸借の仲介を担うことで利益を上げる企業です。ゼネコンは実際の建物の建設を行うことで利益を上げています。不動産やゼネコンは、東京オリンピック景気で業績も好調です。新卒採用では、総合ディベロッパーは採用人数の枠が狭いことが特徴です。
官公庁
官公庁には、様々な団体や機関があります。その中で、国家の行政機関で働く人を国家公務員といい、新卒採用では、国家総合職と国家一般職が存在します。国家総合職は、将来幹部候補生で、総合的にキャリアを積んでいきます。
国家一般職は、主に政策施行の事務処理を担当し、専門性を磨くことができる職種です。
地方公共団体で働く人を地方公務員といいます。地方公共団体には、都道府県庁や市区町村の役所、公立の学校などがあります。地方公務員の中には、行政職や公安職、技術職などといった職種があります。公務員の採用は、一般的に筆記試験を実施して、面接をするという選考フローが多いです。
就活の業界一覧
業界 | 例示 | |||
---|---|---|---|---|
メーカー | 自動車・自動車関連 | 化学・繊維・素材 | 消費財 | 医薬品 |
金融 | 銀行 | 損保 | 生保 | 証券 |
インフラ | 鉄道 | 電気 | 水道・ガス | 航空 |
商社 | 総合商社 | 専門商社 | ||
IT・通信 | 通信サービス | 情報サービス | WEBサービス | ゲーム |
新聞・広告 | 放送 | 新聞 | 広告代理店 | |
小売り | 百貨店 | スーパー | コンビニ | 家電量販店 |
サービス | コンサルファーム | 教育・人材 | 福祉 | 旅行・レジャー |
不動産・ゼネコン | ゼネコン | 総合ディベロッパー | 不動産販売 | |
官公庁 | 1府12省 | 地方公共団体 | 公立学校 | 消防 |
企業研究のまとめ
就活の企業研究を行うことで、自身の就活の軸に即した企業を見つけることは大切です。企業研究は、各企業のホームページや就活イベント、就活本や新聞を活用して進めるとよいでしょう。この記事を参考にして、どんな業界があるかを理解して就活に臨みましょう。