エントリーシート初めて書くとき、語尾は「ですます調」と「である調」のどちらを使うべきか悩むかもしれません。この記事では両者の特徴の比較と、書き言葉で注意するべきポイントをお伝えします。
Summary
「ですます調」のポイント
多くの学生が丁寧な印象を与える「ですます調」を選んでいる
エントリーシートは、学生が企業に評価してもらうために送る書類です。そのため学生はお願いする立場であり、丁寧で謙虚な印象を与える「ですます調」を選ぶことが非常に多いです。面接では当然敬語を使うので、エントリーシートもそれに合わせるというのも理由の1つのようです。
敬語の使い方に注意
「ですます調」はその特徴として「である調」よりも敬語を使う機会が多くなります。あまり敬語に慣れていない場合、間違った使い方をしてしまうこともあるので、キャリアセンターや友達に見てもらうことをおすすめします。
デメリットは単調になりがち
「ですます調」で書いていると、どうしても語尾が同じ調子になってしまいます。2,3文であればそこまで気になりませんが、同じ文末がずっと続くと読みづらく、くどいイメージを与えてしまいます。語尾を「のです」としたり、「でした」と過去形にするなど被らないように工夫するのがポイントです。
「である調」のポイント
少数派だが評価が下がることはない
「ですます調」に比べ、「である調」を選ぶ学生は少ない傾向があります。それだけ聞くと「である調」を使うと評価が下がるような気がしますが、そんなことはありません。実際、「である調」でエントリーシートを書いた学生は筆者の周りに何人もいましたが、書類選考で落とされるということは聞きませんでした。ここからは引き続きこの語調のメリットデメリットを見てみましょう。
簡潔ではっきりとした印象を与える
「◯◯だ。」という文章は内容が端的にまとめられ、説得力が上がる言い回しです。伝えたいことに対して、書き手の強い意志を加えることができるので、自信がある印象を読み手に与えられます。
デメリットは横柄に思われる可能性
上記のメリットと表裏一体になりますが、内容によっては読み手に偉そうな印象を与えかねないというデメリットもあります。書き方によってはこちらの意図を誤解されてしまうこともあるので注意してください。
両者に共通するポイント
語尾の統一は絶対
エントリシート内で、「ですます調」と「である調」が混在しているものが時折あります。そのまま提出してしまうと文章の書き方を知らない、見直しもせず適当に書いていると思われてしまいます。文章のルールとしても、読みやすさの面でも必ず語調は統一してください。
ESの字数制限に合わせて選ぶのもオススメ
「ですます調」で書いていて、あと10字削れば枠内に収まるという場合「である調」に語尾を変えてしまえば上手くいくということがあります。1文字程度の違いですが文章が30程度なら最大30字余裕ができるということになります。学生の中には目一杯気持ちをアピールするために「である調」を選ぶ方も多くいるので状況に合わせて使い分けましょう。逆の発想で字数を稼ぐために「ですます調」で書くという選択肢もあります。
書き言葉のチェックリストまとめ
ここからは書き言葉全般で気をつけたいポイントをご紹介します。エントリーシートを書く前後で確認してみてください。
御社・貴社はうっかりしていると間違える
御社は話し言葉、貴社は書き言葉とそれぞれ使う場面がはっきりと分かれています。就活を始めたばかりだと度々間違えることがありますが、ビジネスマナーとして早めに覚えておきましょう
接続詞の種類と分量も注意
「なので」「だから」「でも」などの接続詞は話し言葉に分類されます。いつもの癖でつい書いてしまうかもしれませんが幼稚に思われるので気をつけましょう。ただし、接続詞を正しく使っているとしても注意してください。頻繁に使用しすぎると文章の流れが途切れてしまい、逆に読みにくくなってしまいます。本当に必要な箇所で適切な接続詞を使ってください。
ら抜き言葉
「見れました」は一見敬語のようですが、正しくは「見られました」です。他にも「食べられる」「出られる」など話し言葉では意識しない「ら抜き言葉」ですが、エントリシートでは意識して書くようにするのが重要です。
略語は正式名称で
バイトやテニサーなど、普段は略語を使う用語でもエントリシートでは正式名称で記載しましょう。ゼミ(ゼミナール)やインターン(インターンシップ)は略語の方が定着しており、企業も略語を使うため、そのままで問題ありません。
【おまけ】文末に変化を加える
「ですます調」のポイントでお伝えしたように同じ語尾がしばらく続くと、くどい印象を与えてしまいます。簡単な例ですが、企業に自分の気持ちや考えを伝える際に「だと思います。」など断定を避けたい場合、何度も「思います。」を使うのも違和感がありますよね。こういったときは類語辞典を使って語尾のバリエーションを増やしてみましょう。「思います。」の代用として、「考えます。」「確信しています。」などがあります。
もちろん内容が重要!
言わずもがな、文法にミスはないけれど何を言っているのかわからないエントリシートでは意味がありません。人事の方は数百枚のエントリーシートを読むわけですから、分かりやすい文章が求められます。論理的かつ具体的に、必要十分な内容を目指しましょう。
レクミーの他の記事で、ここでは取り上げられなかったエントリシートのコツをご紹介しています。
参考記事はこちら:エントリシートのコツ