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就活をしていると人事や面接官から「優秀な人材」や「地頭の良さ」という単語をよく耳にするでしょう。しかしそれらは具体的にどのような人のことを指すのでしょうか。また、企業はなぜ「地頭の良さ」を求めているのでしょうか。今回はその必要性や意味、頭の良い優秀な人材として思考するための具体的なステップをご紹介します。

「頭の良さ」は必要、だけど意味は様々?

企業の求める“頭の良い”人材

社会でビジネスパーソンとして活躍していく上で、地頭の良さはもちろん大事な要素です。企業に所属する限り、自分の頭で考え、形にし、チームワークで仕事に落とし込んでいくことが求められます。企業によって「戦略性」や「ストラテジックシンキング」、「地頭」など様々な表現はしますが、要は頭の良さに注目していることに違いありません。
 
とはいえ、企業も将棋の藤井棋士や京都大学の山中教授のような“天才”を求めているかというと、そういうわけでもありません。天才的なひらめきが出るに越したことはありませんが、ビジネスにおいてはそのようなものはあまり存在し得ないからです。

学業とビジネスの違い

上位校に在校する優秀な学生の就活支援をしているレクミーをご利用の皆さんは特に、普段周囲から「賢いね」と言われることには慣れていることでしょう。しかし、なぜか就活では「もっとよく考えて」と評価されるという経験をされる方も少なくないはずです。そのようなミスマッチが起こる原因は、学業での「頭の良さ」とビジネスでの「頭の良さ」が異なる意味を指すことに起因します。ですから就活をする際にはこの違いをしっかりと理解して、これまでとは違った側面での「頭の良さ」を開発しなくてはなりません。

「頭の良さ」とは「自分の頭で考える」こと

この記事を読んでいるほとんどの方は大学受験を経験されたことでしょう。少し思い出していただければお分かりいただけるかと思いますが、大学受験は基本的に「テキストに載っている情報をいかに頭の中に取り込んで、試験時間内に吐き出すか」というルールのゲームです。ですから、学生になってからもしばらくの間はこのゲームが上手い人が頭が良い、または“賢い”とされていました。
 
一方ビジネスにおいての“賢い”はどうでしょう。それは「自分の頭で考える」ことを指します。現代社会において、検索して出てこない情報はほとんどありません。もちろん記憶力やそれをすぐに出力する能力も重要な要素の一つですが、学生までほど重要ではないのは確かです。そういった意味では、学生の間でいわれている“賢さ”の価値はどんどん下がっていくことが分かります。

「自分の頭で考える」4つのステップ

ではビジネスで求められる“賢さ”、「自分の頭で考える」とは具体的にどのようなものなのでしょうか。ここでは、4つのステップに分けてご説明します。

【ステップ1】情報を収集し、把握する

世の中に流れている無数の情報の中から、問題を解決するために必要な情報を選択、収集し、把握します。これは受験勉強と近しいかもしれません。

【ステップ2】複数の情報から関連性や相違性を発見する

ステップ1で集めた複数の情報を並べた時、それらの関連性や相違性を発見します。データの因果関係、相関関係ともいえるでしょう。

【ステップ3】複数の行動オプションを出す

集めて精査した情報をもとに、問題解決のための具体的な解決策や対策のオプションを出します。ここで重要なのは、複数出すこと。ビジネスでは常に不確定な事象が起こり続けていますから、様々な事態に対応できるように選択肢を複数持っておくことが重要です。

【ステップ4】オプションの中から決定する

ビジネスですから、複数あるオプションの中からどれか一つ決めて実行しなくてはなりません。その際どれを選択するか、それを決断するステップです。
 
ここまで「自分の頭で考える」際の4つのステップをご説明しましたが、ビジネスは結果を出すことがすべてであり、ほとんど表へ出ることのないステップ1~3は前段階でしかありません。ですから、最も重要なのはステップ4の「オプションの中から決定する」ことにあり、ビジネスにおいては“考える≒決める”と考えて問題ないとすらいえます。何事も決めなくてはビジネスは前に進みませんし、逆説的にいえばビジネスとは決断の連続なのです。

就活でもビジネスでも賢く闘おう

先ほど紹介した「自分の頭で考える」ステップは、就活のグループディスカッション(GD)などでも活用できます。またこの思考法を身に着けていればもちろん評価の対象となるでしょう。GDのような短い時間で結論を出す必要がある際はステップ4からさかのぼっていき、結論を決めてから論理を固める方法が有効です。GDですから、結論は仮説的で問題ありません。
 
学生の間は、ビジネスに触れる機会をあまり持てません。ですから突然これまでとはちがう「頭の良さ」を求められても準備できていないという人は多いのが現状です。ただ、学生の間でも今回ご紹介した「自分の頭で考える」4つのステップを普段から意識していれば、就活でも必ず有利に働いてくれるはずです。

YouTubeで動画も公開中

企業の人事が考える優秀な人材について、元P&Gジャパン採用/研修統括マネージャーのレクミーおじさんが詳しく解説している動画はYouTubeでも視聴できます。記事には載せきれなかった貴重な話も聞けるので、ぜひレクミーチャンネルもチェックしてみてください。
【録画】「人事」の考える「優秀な人材」って?