「野菜を扱う有名メーカー」と言えば、真っ先にカゴメの名前が挙がるでしょう。カゴメは現在、扱う商材をトマトだけでなく野菜全般に広げ、「野菜の会社」として日本人の健康寿命の延伸に貢献するというビジョンを掲げています。今回はそんなカゴメの事業構造や求める人材像、選考フローを併せてご紹介します!
Summary
カゴメってどんな会社?
カゴメは、創業者の蟹江一太郎が1899年に当時マイナーな野菜であったトマトの栽培を始めたことに端を発する、老舗食品メーカーです。トマトケチャップや野菜ジュースの市場では50%を超える圧倒的な国内シェアを誇っています。また、「健康寿命の延伸」「農業振興・地方創生」「世界の食糧不足」の三つを解決すべき社会課題として掲げ、「トマトの会社から野菜の会社に進化する」ことを長期ビジョンとして掲げています。
カゴメの事業領域
会社の稼ぎ頭である「飲料領域」
長年愛されているベストセラー商品である「カゴメ トマトジュース」や、誰もが一度は飲んだことがある「野菜生活100」、忙しくて野菜をしっかりとれない時にうれしい「野菜一日これ一本」など、スーパーでもよく見かける非常に有名な商品が多く、カゴメの屋台骨となっているのが飲料領域です。ロングセラー商品だけでなく、スムージーの流行を取り入れて野菜の素材感を活かした「GREENS」を開発するなど、カゴメの強みを生かした新商品も多く生み出されています。
ルーツとなった「食品事業」
飲料事業と合わせて、大きな売り上げを生み出しているのが食品事業です。カゴメが初めて世に出した商品であるトマトソースやこだわりのケチャップ用トマトを使用した「カゴメトマトケチャップ」、おいしいパスタを簡単に作れる「アンナマンマ」をはじめとするパスタソースなど、トマトの可能性を最大限に生かしたラインナップが特徴です。健康需要の高まりに応えて、「つぶより野菜」などのオリジナル商品を直販で販売している通販事業も好調です。
食品メーカーでも珍しい「国内農事業」
基本的に食品メーカーは原材料を外部から調達し、それを加工して自社商品として販売しているケースが多いです。しかし、カゴメは1998年から生鮮トマト事業を本格的にスタートさせました。温度や湿度をコンピューターで自動制御し、最適な育成環境を備えた自社工場で育てたトマトを直接市場に販売しています。また、「野菜の会社」への拡大に伴って、ベビーリーフやパックサラダの生産・販売も開始しています。このような取り組みは「畑は第一の工場」というスローガンを掲げているカゴメならではです。
カゴメで働く人
カゴメは伝統的なトマト事業を継承しつつ、革新的な事業を多く展開しています。どのような人材がカゴメには求められているのでしょうか。
職種
カゴメの事務系採用では、まずスーパーなどの小売店やレストランへの営業担当がキャリアのスタートになります。その後はマーケティングや商品企画、人事、広報など様々なキャリアが用意されています。技術系採用のキャリアとしては研究部門と工場部門に分かれています。前者はイノベーション本部、後者は工場に配属された後は、商品開発や生産調達部門などのキャリアプランが用意されています。
求める人材像
カゴメは、採用ホームページに求める人材像として企業理念「感謝」「自然」「開かれた企業」という原点に共感し、チャレンジ精神旺盛かつ失敗にもめげない人材を求めています。(20卒の情報です)。創業事業であるトマト商品をグレードアップさせながら、他の野菜商品も展開するなどチャレンジ精神にあふれたカゴメらしい考えです。実際に採用面接を受ける際には、これらの要素を押し出したガクチカを話すと内定に一歩近づけるでしょう。
カゴメの本選考
最後に、実際の本選考はどのようになっているのかを見ていきましょう!
選考フロー
カゴメのESの設問は「カゴメを志望した理由」「周囲との衝突を恐れず、交渉した経験」などのオーソドックスなものから、「野菜嫌いな友達にどう野菜を摂取してもらうか」などのユニークなものまで様々です。また、ESは手書きで自由記述欄があるので、写真などを使って自身のガクチカを効果的にアピールするとよいでしょう。
WEBテストとESが通過した後は複数回面接を受け、最後に東京本社で行われる最終面接を突破出来たら内々定となります。面接ではカゴメの社風に合っていることをアピールするために、強いチャレンジ精神を感じさせるような口調で話すように意識しましょう。
ESに応募者にはギフトが届くことも
カゴメは、ESを提出した就活生に毎年トマトジュースやソースなどの詰め合わせを送ってくれることがあります。実際に筆者が応募した際、ES落ちだったのにもかかわらず丁寧な手紙とともにギフトが送られてきて感動しました。人事担当者の方のインタビューによると、「限られた時間の中でカゴメを選んでくれたことへのお返し」だそうです。カゴメは「感謝」という企業理念をきちんと体現している、素晴らしい企業であると言えるでしょう!
カゴメの本選考まとめ
カゴメは伝統と革新を高いレベルで共存させている、非常に人気の高い食品メーカーです。受験する際は、きちんと志望動機やガクチカ、自由記述への対策を練ってから挑戦しましょう。