女子の就活といえばメーカーや商社の一般職、旅行系サービス業などを想像する人も多かったですが、今では総合職で活躍したいと考える女子就活生も増えてきました。しかし総合職の70%が営業職配属というなかで堂々と営業を志望している女子は少ないかもしれません。この記事では女子だからこそ営業を志望するメリットについて考察します。
Summary
新卒総合職は営業配属が7割
新卒総合職で入社する人は幹部候補生として将来的には経営全般に関わったりマネジメントをする人材として期待されています。営業職は経営成績に直結する売上を生み出す中核的な役割を担うと同時にステークホルダーと関わる機会が多いことも特徴です。それゆえ新卒で営業職に配属される割合が高くなります。さらに具体的な理由として以下の2点も挙げられます。
ジョブローテーション
多くの企業では入社からずっと配属先で働くことは珍しく数種類の事業に携わったり、複数職種を経験することのほうが多いでしょう。営業職では総合的なコミュニケーション能力が必要なだけでなく、ステークホルダーと直接関わる機会も多いことから他事業への参画や他職種を経験することになっても営業で身に着けたスキルや経験を活かすことができます。そのため、はじめは総合的に経験することのできる営業職への配属が多くなります。
希望職種へのステップ
営業職での外回りなどのコミュニケーションを通して企業が顧客やステークホルダーからどのようにとらえられているのかなどが明確に分かることで、のちにマーケティングや企画の担当者になった時にも経験を活かすことができます。それだけでなく営業職で予算やコストについて、採算性が重要視されることから経営に関わる会計の感覚を学ぶことができ、結果として営業職は経験をもとに全般的なスキルアップを図ることができるでしょう。
営業志望女子の面接
面接時には女子就活生が営業職を志望しているという言葉を聞いただけで攻めるポイントを見つけたとでもいうように質問攻めにあうこともあります。それは女子就活生営業職に対する認識を確認したいという目的と、ライフプランに対する考えを深掘りする必要があるからです。以下実際に筆者が面接で貰ったコメントです。
「女性で営業職志望なんて珍しいね」
希望職種を尋ねられた際に営業職を挙げたところ、このコメントが真っ先にきました。まだあまりはっきりと営業職を希望している女子は多くないことがこの反応から分かります。
このコメントに続いて、営業職志望の理由を具体的に質問されました。就活生の多くが営業職に対して持っているイメージと実態には違いがあり、マーケティングのプロセスを踏まえて営業の役割を認識しているかを知るための質問だったと聞いています。一般的には「売り込む」「プレゼンする」ことを役割と考える人も多いですが、企画の段階で必要な顧客のニーズを調査すること、販売後の関係構築や継続のためのコミュニケーションも営業職の仕事範囲として重要です。
顧客を良く知り、関係構築するという面において企業内で女性が活躍することも多く、女子就活生としてはこのポイントを押さえてアピールすることで面接官の方に営業を志望していることを十分に理解してもらえるかもしれません。
「(女性)営業職の難しさはなにか、どのように克服できるか」
つづいて、面接時に営業職に関する質問としてこのように言われました。この質問もイメージに偏らない職種に対する理解度を確かめる質問であり、かつ女性としてのライフプランにも踏み込んだ内容でした。
営業職のイメージと言えば、「体力」「精神力」が必要なタフな仕事が多く、「仕事>プライベート」のイメージがある人も多いのではないでしょうか。一方で女子が営業を志望しても結婚や出産を機にプライベートをより重視せざるを得ないと考えている人も多いようです。
この状況から仕事を優先するつもりで営業職を志望しているのか、結婚や出産を機に退職する人材なのか、両立するつもりなのか、両立するのであればどのような手だてがあるのか、ということを尋ねられています。
新卒の就活生には経験がないため、答えを明確に出すことは難しいでしょう。しかし、最近では女性が仕事と子育てなどを両立しているケースも増え、ロールモデルも見えてきています。そうしたケースを下調べして実現可能性を考えたり、その思考過程について話すことで理解してもらえるかもしれません。
営業女子が活躍する世界
実際に営業職として活躍する場面はたくさんあると言われています。営業を経験した女性にOB訪問した際に聞いた女性だからこそ活躍できた場面を紹介します。
男性の多い環境
男性の多い環境では女性にとっては働きづらいのではないかと身構える人も多いようですが、男性と女性ではそもそも考え方が違い、このことは女性が入ることで課題点に男性とは違う観点で見ることができるというメリットがあると聞きました。
エンドユーザーが女性の商材を扱う
続いては想像しやすいポイントではありますが、女性を対象にしているサービスや製品については女性のほうが当事者として感覚的に理解できる点がプラスに働きます。そのため、企業としても女性の割合も高く挑戦したいと考える人も多いようです。
流行に関わるサービスや商品
女性は共感性や協調性が高い人が多いと言われており、そのため流行に敏感な傾向があると言われています。このことから、流行を見極めてアウトプットする必要があるメディア系や広告系で女性が活躍する機会が多いと言われています。特にインスタグラムなどは女性の方が利用者が多くSNSを活用したメディアや広告などを扱う企業では女性が営業職として活躍する場面も多いとのことでした。
これからは女子も営業志望が増える
いかがでしたか。女性が営業職で活躍する場面や志望する際に企業側からどのようにみられるかを知ることで、より具体的にイメージできるのではないでしょうか。ぜひ積極的にチャレンジしてみてください。