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【くるみんマーク】とは
【くるみんマーク】とは

就活における企業選びのポイントにワークライフバランスが重視される風潮にあります。なかでも結婚・出産後も働ける環境かどうかが気になる女子就活生も多いのではないでしょうか。この記事では子育てサポート認定マーク【くるみんマーク】と取得企業を紹介・考察します。

くるみんマークとは

少子高齢化を受けて、次世代を担う子供たちの健全な育成を支援するために定められた次世代育成支援対策推進法に基づき一定の水準を満たした企業に対して厚生労働大臣より認められた証がくるみんマークです。ワークライフバランスや女性の社会進出に対する意識の高まりに伴い、2018年時点では3000社を超える企業が取得し、増加傾向にあります。ではその水準とはどのようなものなのでしょうか。

認定基準

くるみんマークの認定は、女性の働き方だけでなく男女ともに社員の働き方を基準としています。代表的な認定基準としては
・平均月間所定外労働時間45時間未満かつ、60時間以上の社員数0であること
・男性の育休取得が社員の7%以上
・女性の産休・育休取得率が75%以上
・雇用環境の整備改善に向けた行動計画を立て、社内に喚起し、実行しているかどうか
などが挙げられます。
(参照:くるみん認定 プラチナくるみん認定 厚生労働省 より
https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11900000-Koyoukintoujidoukateikyoku/0000156432_1.pdf

プラチナくるみん

上記の条件をさらに高い水準で満たす企業に対しては「くるみんマーク」よりも取得がさらに難しい「プラチナくるみんマーク」が認定されます。子育てのしやすさが企業の制度や風土として定着している場合が多いため、より環境の整った企業であるということができます。

くるみん取得企業例

くるみんマークを取得している企業をみることで、ある程度ワークライフバランスを確保できる企業をスクリーニングすることが可能です。今回は商社、メーカー、IT企業、コンサルでくるみんマークを取得している企業とその企業のワークライフバランスへの取り組みを紹介します。

総合商社

待遇が非常に良い一方で激務なイメージもある総合商社ですが、総合商社の中でも三井物産はくるみんマーク、三菱商事、伊藤忠商事、住友商事、丸紅ではプラチナくるみんを取得しています。
例えば伊藤忠商事では多様性を受け入れる環境を整えるべく、2020年までの総合職の女性社員割合を10%まで引き上げる目標を達成しようとしています。また、社内での所定外勤務時間削減を目標にすることにより個別で密なコミュニケーションのための注意喚起やワークショップ内容の見直しを行っているようです。
(参照:伊藤忠商事株式会社 行動計画https://www.itochu.co.jp/ja/files/action_plan_kohyo.pdf
伊藤忠商webサイトhttps://www.itochu.co.jp/ja/csr/employee/working_environment/index.html

メーカー

比較的ワークライフバランスが整っているイメージをもつ就活生も多いメーカーでは、イメージ通り多くの企業でくるみんマークやプラチナくるみんが認定されています。
食品メーカ―の味の素では、くるみんマークと、プラチナくるみん、加えて女性の活躍を推進する【えるぼしマーク】まで取得するなど非常に女性と子どもに寄り添った社内制度を用意しています。
同じく消費財メーカーの花王では、非常に高い水準でくるみんマーク認定基準を満たしています。例えば、女性の育休取得率は100%、男性も24%となっており、花王のベビー用商品メリーズにちなんでメリーズタイムと称した短縮勤務制度も浸透しています。
女性に人気の高い化粧品メーカー資生堂でも、2013年にくるみんマークの認定を受け、基準を満たしたワークライフバランスの改善取り組みが行われています。その他2016年までに日経WOMAN女性が活躍する会社第1位として3度受賞しています。
(参照:味の素AGFwebサイト https://www.agf.co.jp/company/news/2018-01-24-853.html
花王webサイト https://www.kao.co.jp/employment/kcmk/sales/workstyle/Welfare/
資生堂webサイトhttps://www.shiseidogroup.jp/sustainability/pdf/pdf2018/backnumber2018j_all.pdf

IT

理系、男性、といったイメージの強いIT業界においてもくるみんマークの取得企業が増加しており、富士通やIBM、NTTデータなどの大手企業でますます取得が進んでいます。
中でも住友商事の連結子会社であるSCSKでは、2018年の新入社員女性比率34%、また女性管理職者数も72名に伸ばしており、女性が活躍している企業として非常に有名です。また、2015年には、「女性が輝く先進企業表彰」において「内閣総理大臣賞」を受賞し、話題になりました。有給取得率の向上や、女性管理職者率向上に向けた高い目標設定とその達成が評価されており、現在も積極的にそうした取り組みを行うことでプラチナくるみんを取得しています。
(参照:SCSKwebサイトhttps://www.scsk.jp/corp/csr/labor/work_life_balance.html
IBMwebサイトhttps://www.ibm.com/ibm/responsibility/jp-ja/diverse/child-care-support.html
NTTデータwebサイトhttp://www.nttdata-ccs.co.jp/topics/2018/1210.html

コンサル

激務イメージの強い外資系コンサル業界でもくるみんマークを取得している企業は複数あり、アクセンチュア、PwCコンサルティング、デロイトトーマツなどが挙げられます。
とくに、最新のテクノロジーにも強いアクセンチュアでは採用面において女性の視点で力を入れて取り組んでおり、仕事と育児のバランスについてケースごとの調整可能な制度を導入することでキャリアとの両立を目指しています。そうした取り組みから2015年以降のくるみんマーク取得、その他女性管理職者数の増加にも力を入れた結果、日経WOMAN女性が活躍する会社第14位としても表彰されています。
(参照:アクセンチュアwebサイトhttps://www.accenture.com/jp-ja/careers/team-culture-diversity-womans-style-women

福利厚生も大事な企業選びの基準

いかがでしたか。くるみんマークの他にも受賞歴のある企業や認可が下りている企業をスクリーニングしていくことは企業選びのステップとして有効でしょう。しかし、そうした認可証や受賞歴だけでなく、企業の具体的な施策などに対する理解を深め、実際に自分が働いた際にその恩恵を受けることが出来るか、働き方がマッチしているかどうかよく調べることも重要です。