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任天堂の本選考対策
任天堂の本選考対策

日本ゲーム業界のトップを走る「任天堂(ニンテンドー)」。しかし知名度に反して新卒採用のエントリーシート(ES)や面接などの就活情報は少なく、その実態は未だに謎に包まれています。今回は選考フローとESの質問項目から選考を突破するコツを探ります。

採用コース

任天堂が新卒で募集している職種は5つです。

  1. 理工系
  2. デザイン系
  3. サウンド系
  4. 制作企画系
  5. 事務系



システムやネットワークサービスの開発などを扱うのが理工系、CGやUI/UXデザインなどがデザイン系、作曲や効果音制作がサウンド系、新しいソフトやイベントの企画を担うのが制作企画系、そして経理や人事、法務や販売戦略などが事務系にあたります。ですから、理工系・デザイン系・サウンド系・事務系はそうした専門性の高い知識を積んだ学生や特殊な経験がある学生に応募が限られており、制作企画はどんな学生でも応募できるポテンシャル採用を採っているそうです。
一般企業に置き換えていえば、大部分の理系学生・理系院生は理工系で、文系の学生事務系または企画制作に応募するケースが殆どでしょう。

選考フロー

ステップが少ない

  • ES提出・Webテスト・作品提出
  • 筆記試験・一次面接
  • 最終面接

任天堂の本選考における選考フローでは、受検者の多さに比べると選考ステップが少ないことが言えます。つまり、一つ一つの選考の通過率が非常に低い、そして誤字・脱字が命取り、時には一気に大雑把に落選者が決まってしまうことも考えられます。

ES提出・Webテスト・作品提出

全職種でのESに加えて各職種ごとに追加の課題があります。
理工・事務系はWebテスト、デザイン・サウンド系はポートフォリオの提出があります。
参考:新卒採用|採用情報|任天堂


この記事では一番比重が高いESに絞って解説し、その中でも2020年卒の理工系・事務系採用の2つをピックアップして質問項目を整理します。

ESの設問

理工系で出題された設問には【理】、同様に事務系には【事】、どちらでも出題されているものには【理・事】と表記し、(数字)で字数を表している箇所もあります。

【理】あなたの専門性/学業以外での制作

まず、「専攻している分野の研究テーマ」か「趣味・クラブ活動などで培った技術分野について」600字で説明。理工系に受検資格の制限がない分、仮に研究していないとしても自主的に身につけたスキルが必須になります。
次に「学校の授業や研究以外で、長期間かけて制作したモノに関して」具体的な時期や期間、担当箇所(150)、具体的な内容や規模(600)について問われます。ここでも、学校で「やらされて」という学習以外で積極性があるかを判断されています。

【理】行動特性/のめり込んだこと

行動特性に関しては、「あなたが所属する組織内で発声した課題に対して、新たな取り組みや何らかの改善、問題解決に結びついたと考える具体的なあなたの行動とその経緯」(600)、もしくは「経験した最も困難な技術的課題とその解決のために行動レベルで挑戦した内容とその経緯」が問われます。
そして、「あなたがのめり込んだ対象に関して、のめり込み具合が伝わるようにできるだけ深く説明」(600)し、もし何の制約もなければどんなことをしてみたいか(600)についても記入します。
どの設問でも、皆さんの技術スキルが任天堂が要求するレベルまで達しているかを見られていることは間違いありません。デザイン・サウンド系の採用と異なり実績を選考の場では確かめづらいことに加え、皆さんと同等の実力を持つ受検者がたくさんいる現状を考えれば、自分の功績を文章でいかに丁寧に説明できるかがES通過のカギを握っているでしょう。そして、文章の性格から、自身の考え方が任天堂が目指しているビジョンと合致しているかが厳しく精査されるので、文系学生以上に高難易度な選考になるでしょう。

【事】自分をアピールできる学生時代の取り組み

ガクチカを3つ、それぞれ50字で見出し、期間や人数など規模感の説明を150字に要約。そして、それらのうち1つを選び、それに取り組んだキッカケ(100)、取った具体的な行動を3つ(100×3)、それぞれ行動に移した理由(100×3)、そのガクチカにもう一度取り組めるとしたらより良い結果にするべくあなたが取る行動(150)、それらに通じるあなたらしさ(100)。もちろん自分が一番自信を持っているガクチカに関して話を広げましょう。フローチャートでまとめるとこのようになります。
この項目だけでも1550字。クリエイティビティが求められるとはいえ、こちらもあまりにも多すぎです。良く言えば誘導がきちんとなされているので論理的な文章を書きやすいですが、形式に縛りが多くて煩わしいという学生も多いでしょう。最後の問いに備えて行動に一貫性は持たせつつも、内容はキッチリと書き分ける必要があります。

【理・事】小・中・高の頃をどのように過ごしたか

「以下の年代をどのように過ごしたかを総括し、どのようなところが今のあなたらしさにつながっているか、あわせて記入してください。」という設問に小学校・中学校・高校それぞれに理工系は100字、事務系は150字で回答します。とても限られた字数ですから、書き始めに「◯学生のころは…」といった文言は要りません。簡潔に、過ごし方・得たものを2,3文で表しましょう。

【理・事】その他

そして、これら以外の理工系と事務系で共通している設問は他企業でも見受けられるシンプルな質問です。

  • 最も挑戦したい業務とその理由(100)
  • はたらくうえで大切にしたいこと3つ(50×3)
  • 任天堂のはたらく場としての魅力(150)

ESが最難関!?

計2000字を超えるような重たいESだと、提出した時点で一次審査を突破したようなものです。そして、この記事を読んで面倒に感じた方も多いと思います。しかし!これを提出してこそ任天堂の一員、になるための第一歩を歩めます。実質ESが最大の壁と言ってもいいのではないでしょうか。どうかめげずに書き切りましょう!