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東京三大私鉄を徹底比較!
東京三大私鉄を徹底比較!

全国の就活生から高い人気を誇る東京メトロ(東京地下鉄)、小田急電鉄、東急(東急電鉄)。併願する就活生が多い中、各社の違いをちゃんと説明できる学生は意外と多くありません。今回の記事では三社の事業内容を総ざらいし、それぞれにマッチした志望動機や自己PRの対策方法を考えます。

採用人数

まず、各社の合格難易度を左右する採用人数から見てみましょう。

参考:東京地下鉄 総合職募集要項
参考:東急グループ 募集要項
参考:小田急電鉄 募集要項

全体的に採用人数は少なめ

東京メトロと小田急に関しては事務系総合職(文系向け)・技術系総合職(理系向け)の比率も掲載しています。東急電鉄だけ少し採用人数が多いですが、どちらにしても予想される志願者数と比べれば非常に少なく狭き門だと言えます。就活は自分との戦いではありますが、ライバルの多さ・合格者の少なさを肝に銘じて選考の一つ一つに集中して取り組みましょう。

東京メトロ

鉄道事業が稼ぎ頭

東京メトロはほかの2社と異なり、その名の通りしっかりと鉄道事業が収益の大半を占めています。2018年と2019年の3月期の(外部顧客への)セグメント別営業収益は以下の通り。(単位:百万円)

総合職の新卒採用人数
年度 東京メトロ 小田急電鉄 東急
2018年度 23人(13:10) 19人(13:6) 37人
2017年度 29人(15:14) 18人(12:6) 42人
2016年度 29人(14:15) 13人(7:6) 38人
外部顧客への営業収益
年度 運輸 不動産 流通・広告
2019年3月期 383,959 13,614 37,037
2018年3月期 376,689 12,960 35,917
2017年3月期 368,749 12,217 34,156

圧倒的な鉄道の収益に目が行きがちですが、着実にどの事業も収益を伸ばしているのも評価ポイントと言えるでしょう。潤沢な収益を用いてまだまだ未開発な不動産事業を鉄道沿線に展開する、駅や車内スペースを活用した広告事業等、比較的新規の事業にチャレンジングできる環境と言えます。また、これら3社の中では圧倒的に利用者が多く、インフラとして社会に貢献している面も非常に強いため、それらを組み合わせた志望動機やそれに沿った志望動機を考えられると効果的なはずです。

小田急電鉄

各地域と結びつき強い

小田急電鉄はガツガツとしたほかの2社と比べると、ある種の独自路線を突き進んでいるように見受けられます。新宿や渋谷といった繁華街を押さえつつも、江ノ島線であったり箱根ロマンスカーといった観光に特化した鉄道、または世田谷区のような住宅街に寄り添った路線を敷いているなど、自社のエリアである地区の特色に合わせて変化を繰り返しながら売上を伸ばし続けています。
その経営方針には採用Webサイトにもあるように「暮らしを支えるサービスを提供する」という社風が影響しています。それに伴い、バスや百貨店、不動産といった様々な事業にも注力しています。そのため、セグメント別の利益で見ると、鉄道以外の事業は3割程度を占めています。

外部顧客への営業収益
年度 運輸 不動産 流通 その他
2019年3月期 29,265 13,759 2,960 5,939
2018年3月期 28,122 12,538 4,647 5,967
2017年3月期 28,601 12,272 3,175 5,766

参考:2019年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結) – 小田急電鉄
参考:2018年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結) – 小田急電鉄

東急

令和元年に社名変更&分社化

東京急行電鉄株式会社は、2019年9月2日に東急株式会社に名称を変更し、「電鉄」を社名から外しました。そして、グループ会社として鉄道事業に集中する東急電鉄株式会社を分社化しました。ですから、「東急株式会社」(新)は東急不動産株式会社とは同じグループゆえに非常に類似した名称であるにも拘わらず同じ不動産事業を主力事業とする総合デベロッパーですが経営母体は別という、非常に複雑な状態になっています。

「東急不動産」が東急プラザ(銀座など)を運営しているのに対し、「東急株式会社」(デベロッパー)は、2019年11月にオープンした渋谷スクランブルスクエアなどを運営しており、今後も東急沿線を開発する見込みです。こうした事業に関わりたい方は「東急株式会社」を、鉄道に関わる仕事に特化して働きたい方は「東急電鉄株式会社」を受検しましょう。
なお、東急が東急不動産HDに対して一部出資しているものの営業利益に関しては東急不動産が東急に勝るねじれ状態になっています。それぞれの経営マインドや社風、気になる事業内容をより細かにチェックして吟味しましょう。

就活レポートもあります!


また、レクミーでは内定者による東京急行電鉄(旧)の就活レポートを公開中です!数ある企業の中で何故東急電鉄に決めたのか、面接の際に何を意識したのか、赤裸々に語ってくれています。こちらも是非ご覧ください。

社風に合わせて志望動機を書き換えよう

同じ事業内容に見える三社でしたが、実は意外と社風や経営方針、主力事業が異なっていました。自分が何をしたいのか、それが社風や事業と合っているのかをしっかりと考えて志望動機を考えましょう。そして、各企業に合わせて言い回しや表現を変えることで、業界研究の熱心さをアピールして志望度の高さを伝えましょう。