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ビジネス会計検定のすすめ
ビジネス会計検定のすすめ

就職活動を始めるのが早いほど可能性を広げることができますが、いきなり選考に臨んでも上手くいかないことがほとんどです。しかし、就活をこれから始める人にとっては就活準備にすべきことが分からないという声もあります。そこで今回は就職活動の心構えと筆者がオススメする就活や社会人になってからも役立つ資格「ビジネス会計検定」の取得について紹介します。

就職活動をする前に知っておくと良いこと

驚くほど企業数があること

就職活動をいざ始めるとなると業界、職種など多岐にわたる仕事を知ることとなります。そのうちに同じ業界でも企業によって社風の違いや成長スピードなどの特色、企業としての将来性や現実的な労働条件なども様々であることが分かり、全ての条件が自分にフィットするかを確認する必要があります。さらに、企業を知るうちに異なる業界や職種に興味を持つ機会もあるでしょう。そうした時、興味のある全ての企業の選考を受けることは難しく、自分の意志で選択して選考を通らなければ実際に働くことは叶わないという難しさがあります。
そのような状況下では判断基準となる知識や情報を持っている必要があるので、いきなり就活を始めて手当たり次第に選考を受けることのないようにしましょう。

驚くほど就活生がいること

近年、生産年齢人口の低下や東京オリンピック開催、好景気などを背景として就活生に追い風が吹く売り手市場の状態が続いていると言われています。確かに有効求人倍率も2019年4月時点では1.68倍となっており、単純に考えれば1人が就職したいと言えば1.68の職場から声がかかるということができます。
しかし、現実には誰もが知っている大手企業に入社を希望する就活生が多いことや華やかなマスコミ業界などが人気を誇る一方、介護や高齢者サービスなどの人材不足はいつまでも解決されないという事実が表すように、就活生が目指す企業群で同じように1.68の企業から声がかかるとは限りません。つまり、人気企業では売り手市場に関わらず競争があるということを忘れてはいけません。

自分が何者かを表現する必要があること

企業数が限りなく多く、売り手市場にも競争が存在するという一見当たり前でありながら見落としやすい事実をふまえ、自分が何者であるかということについて考える必要があります。というのも自分が志望する企業を選択する際には自分の意志を固めなければならないし、そこには動機やその背景を説明しなければなりません。加えて、実際に志望した企業で働くためには、選考で企業に選ばれる理由が必要になります。
そのためには、今一度自分がどんな人間であるかを確かめなければならないのです。

ビジネス会計検定とは

上記のように、就活では社会の広さや難しさを知ることになり、思うようにいかないことがほとんどです。しかし筆者が就職活動を通して、経験や知識、情報からつくったオリジナルのものさしをもとに意思決定することが重要であると気付くことができました。中でも知識と情報について、ビジネス会計検定で学んだことから就職活動にたくさん役立てることができたので紹介します。

受検システム・日程

ビジネス会計検定は1・2・3級のグレードがあり、3級・2級は9月と3月の年2回、1級は3月の年1回試験が実施されているようです。どのグレードでもマークシート形式の問題があり、1級では論述形式の問題も出題されます。概ね70%の正答率で合格となっています。ただし、1級は60%程度で準1級の認定を貰うことができます。

検定内容

企業の財務諸表など会計に関する書類の内容がどのような事を表現しているのかを理解し、分析できるかをはかる試験です。グレードが上がるにつれて財務諸表などの分析だけでなく、その企業の価値や採算性などを分析、評価する能力を測る試験になっています。
試験問題としては、財務諸表やキャッシュフロー表を見ながら分析内容に関する正誤を選択するマーク形式や穴埋め問題が中心となっています。1級の論述問題では実際に分析を行い理由と合わせて評価を説明する問題などが出題されまする。

簿記との違い

財務諸表を扱うという点で、簿記と ビジネス会計検定は共通しています。しかし、内容としては異なっているのでどちらの資格のほうが自分にとって合っているかによって受検する資格を選ぶのも一つの方法です。
簿記は正しく財務諸表を「作成する」能力を検定する試験ですが、ビジネス会計検定は財務諸表を「分析する」能力が測られる試験になっています。よって、簿記は直接的に経理部門の業務内容などとリンクしやすいですが、ビジネス会計検定の内容は企業のことをより詳しく正しく知り、評価するという点で全てのビジネスマンに共通してもっておくと良いスキルであると言えます。もちろん、財務諸表を作ることができれば読み解くことも可能ですが、読み取った後どのような分析・評価をするべきなのかという点がビジネス会計検定の特色であると言えます。

資格を取って就活準備をしよう

就活準備には経験・知識・情報が非常に重要になってきますが、経験などは自分が打ち込みたい活動など時間をかけて蓄積していくものですが、資格を取ることで得られる知識や情報は工夫さえすれば短時間に効率よく吸収することができるのでオススメです。今回取り上げたビジネス会計検定を受検するメリットと勉強方法を紹介します。

ビジネス会計検定のメリット

ビジネス会計検定は先述した通り、財務諸表を読み取り、分析・評価する能力を検定する試験であることから、就職活動における企業研究で非常に役立ちます。大手企業などでは会計情報が公開されていることがありそれらの情報から自分で企業の利益が出ているのか、採算性のあるビジネスを行っているかを確かめることができます。実際、企業が説明会などで利益の良さをアピールしていることがありますが、その後の成長性などが悪ければその説明をしてもらえない場合もあります。そのような時に受けた説明を鵜呑みにせず、自分でしっかりと確認できることは自分が就職する企業を選ぶ際に役立ちます。
さらに、表面的なことではありますがこの資格取得していることをエントリーシートや面接でアピールすると、入社してからビジネスにすぐに活かすことの出来る確かなスキルがあることを評価してもらえる場合があります。資格は無くてもこまらないがあると少し自信につながるということです。

大学生活を謳歌する

実際のところ、大学生活を資格の取得だけに費やすことはもったいないことであると筆者は考えています。大学生活は人生の夏休みなどと言われるように人生のなかで最もなんのしがらみもなくまとまった時間を費やして行動することができる期間であることは事実だからです。また、多くの人と繋がれるチャンスが多いのも大学生活の特徴であることから多くの人や知らない場所、新しい経験をする時間を大切にしながら、スキマ時間を使って知識と情報を蓄積していくことが最も合理的な方法であると考えます。
ビジネス会計検定は公式テキストを勉強すればある程度取得可能な試験なので大学生活を謳歌しながら取得するにはピッタリの検定です。

自分のためになる就職活動をしよう

漠然とした就活イメージよりもはるかに現実的に準備しなければならないことも多いことを実際に就職活動を始める前に少しでも知っておくことで自分にとって必要な準備、時間をどのようにかけて自分のスキルにつなげられるかを考えることができると思います。資格は就活準備に手軽で合理的に取り組める一つの方法なので、何をしたらよいか迷ったらビジネス会計検定にも取り組んでみるのも1つの方法です。