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アクセンチュアの企業研究
アクセンチュアの企業研究

外資系コンサルティングファームとして代表的な地位を確立しているアクセンチュア。「聞いたことはあるけど、何の会社かよくわからない」という就活生も多いのではないでしょうか。今回の記事では、アクセンチュアの業務内容から競合の分析、募集職種まで解説していきます。

アクセンチュアの特徴とサービス

テクノロジーを軸とするサービス

アクセンチュアは世界最大の経営コンサルティング会社で、グローバルの社員数は48万人、日本法人だけでも11,000人以上の規模を誇ります。その最大の特徴は幅広いサービスラインと高い品質にあります。
コンサルティングファームが提供するサービスには、戦略策定、業務改革、デジタル変革、アウトソーシングなどさまざまな種類がありますが、アクセンチュアはそのすべてを提供できる体制を整えています。DX(デジタルトランスフォーメーション)で注目されているブロックチェーンや人工知能など最新のテクノロジーも積極的に研究しているのは驚異的です。現役のコンサルタントにアクセンチュア社員として必要な資質を伺ったところ
「最新のテクノロジーに好奇心を持ち、自発的に追いかけられること」
とおっしゃっており、最先端を追及する社風が現れていました。加えてアクセンチュアはエンジニア部隊を自社内に抱えており、高い品質のテクノロジーを提供できるところもポイントです。

トップダウンで働き方改革を推進

激務なイメージを持たれがちなコンサルティング業界ですが、アクセンチュアは2015年から”Project PRIDE”という働き方改革に取り組んでいます。成果は既にあらわれており2015年から2019年にかけて
【月間平均残業時間】54時間 → 34時間
【有給休暇取得率】60.8% → 68.6%
という改善を実現しました。下図から、アクセンチュアの残業時間は他社と比べても短い水準だとわかります。「アクセンチュア=激務」という構図は過去のものだと言えるでしょう。

「Openwork」のデータより筆者作成

競合との違い【IBM・アビーム・デロイト】

ITを強みとする総合系コンサルティングファームのアクセンチュア。他のファームとの相違点を理解して、選考を有利に進めましょう。

日本IBM

IBMはかつてメインフレームなどハードウェアを主力とした企業でした。しかし現在はアクセンチュアと同じくコンサルティングやソフトウェアを事業の軸にしています。IBMはテクノロジーを開発するIT企業として出発しました。現在でもWatsonやIBM Cloudなど新しいソフトウェアを積極的にリリースしています。そのためコンサルティングから必要なテクノロジーを開発、導入するアクセンチュアに対し、IBMはサービスが先立つ傾向がみてとれます。発注する顧客としても、IBMのサービスを念頭にコンサルティングを依頼するケースが多いようです。アクセンチュアは自社ソリューションにこだわりなくサービスを提供できるのが相違点といえます。

アビームコンサルティング

アビームコンサルティングはアクセンチュアと同じくIT領域に強い総合コンサルティングファームです。アクセンチュアとの相違点は、アクセンチュアが外資系である一方、アビームは日系企業であることです。長期に成長を促す日本的な雰囲気のアビームは、切磋琢磨し結果を追及するアクセンチュアとは異なる社風だと言えるでしょう。またグローバル展開に積極的な両社ですが、アビームがアジア市場を中心としている一方、アクセンチュアは米国や欧州などにも強力ネットワークを有するところも大きな違いです。

デロイトトーマツコンサルティング

デロイトトーマツコンサルティングは総合系コンサルティングファームのなかでも会計系から出発したファームです。近年はIT・デジタル領域でのコンサルティングに注力しており、別枠の採用枠も創設しました。しかし、もともとビジネスコンサルティングを強みとしていたことからITではアクセンチュアが先行しています。

新卒採用の種類(戦略・ビジネス・デジタル・エンジニア)

戦略コンサルタント

アクセンチュアは総合系コンサルティングファームですが、戦略チームも抱えています。戦略コンサルタントの役割はインダストリー(担当産業)にも寄りますが、やはり上流の戦略案件が多いようです。とはいえ経営計画やM&Aなど超上流の戦略案件は戦略専門のファームに依頼する企業も少なくありません。アクセンチュアの戦略で何ができるのか、確認してから応募していきましょう。

ビジネスコンサルタント

アクセンチュアのビジネスコンサルタントは業務側のプロフェッショナルとして課題解決に貢献します。ビジネスコンサルタントはそれぞれの産業について専門性も身につけ、分析を行います。これに基づいて解決策を検討していくため、極めて重要な役割を担います。

デジタルコンサルタント

ビジネスコンサルタントは産業という専門性の軸を持った職種でした。一方、デジタルコンサルタントは多様なデジタルの知見が人材のバリューになっています。UI/UXなどデザインに関する知識や、データアナリティクスまでさまざまな専門性を持つコンサルタントが所属してします。デジタルと聞くと難しそうですが、入社後の研修メニューも豊富とのことです。

ソリューションエンジニア

ソリューションエンジニアは名前の通り、ソリューションの開発・構築を行う人材です。具体的には、顧客のビジネスにおけるITの課題を分析に、必要なテクノロジーを用いて解決を行います。課題解決のプロセスでは解決策の実行を担う部隊ですから、具体的な問題に向き合うやりがいを感じられる職種ではないでしょうか。

アクセンチュアの選考対策

ケース問題に慣れておく

コンサルティングファームであるアクセンチュアでは、グループディスカッションやケース面接など、論理的思考力が問われます。特異な問題ではなく基本的なロジックを問う問題が多いため、着実に練習を重ねておきましょう。アクセンチュアが第一志望の方は、ケース面接やグループディスカッションのある他ファームを受けておくこともおすすめです。

将来のビジョンを明確にしよう

多様性を重んじる社風のアクセンチュアは、キャリアに関しても懐の深い会社です。そのため、さまざまな社員が自分自身の目的意識に基づいて働いています。入社先のゴールとしてではなく、アクセンチュアという舞台で自分が何をしたいのか説明できるようにしましょう。

なぜアクセンチュアかーコンサルでも侮れない志望度

「コンサルティング会社は志望度より能力を見られる」という風評もありますが、終盤には志望度がカギになります。各社似たように見える総合系コンサルティング業界ですが、アクセンチュアにはさまざまな特徴があります。自分は何がしたいのか、なぜアクセンチュアがいいのかを明確にしておきましょう。特に志望動機として話しやすいポイントには以下の要素があります。
・最先端のテクノロジーを学び続けられる
・最後まで顧客にコミットできる
・サービスにこだわりなくソリューションを提供できる

企業研究を深めておこう

一般的な選考でも、企業研究は重要だと言われます。しかし、アクセンチュアに関してはより重要度を増すものと考えられます。というのも、人気企業であるため志望度の低いミーハー層をはじきたがっているためです。それだけでなく、調べにくいコンサルの研究をしっかり行える人材はリサーチの資質を示すことにもつながります。徹底的な企業研究で確実に内定をつかんでいきましょう。