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信託銀行の業務内容とその魅力
信託銀行の業務内容とその魅力

各就活支援サイトが出す就職偏差値で、メガバンクよりも上位にあることが多い信託銀行ですが、その業務内容をしっかりと理解できている人は多くはいないのではないでしょうか。しっかりと内定を獲得するためにも、信託銀行の業務内容を解説していきます。

なぜ信託銀行は就職が難しいのか?

少数精鋭かつ地方転勤が少ない

信託銀行はメガバンクと比較して採用人数が少なく、少数精鋭であることが多いです。また、支店数がメガバンクと比べると少ないため、地方転勤が比較的少ないとされています。そのため、自然と競争率が高くなっている状況です。
つまり、しっかりと業務内容を理解し、志望度の高さを見せることが重要だと言えます。

信託銀行の業務内容解説

信託業務とは?

信託業務は端的に言えば、「委託者が受託者を信じて資産を託す」仕事です。
具体的には以下のプロセスを踏んでいます。

  1. 委託者(個人・法人)が受託者(信託銀行)に財産の名義を移す
  2. 受託した財産を運用、管理することで収益を上げる
  3. 利益を信託配当金として委託者に還元する
  4. 受託者は利益の一部を手数料収入として受け取る

信託銀行が提供する商品・サービス

金銭 金融を財産として委託する信託。委託者が信託銀行に金銭を信託し、信託銀行がその金銭を、委託者の指示に基づいて金融商品等への投資・運用によって得られた収益の実績分配を行う信託契約を言います。
(退職年金、年金信託、公益信託など)
有価証券 有価証券を財産として委託する信託。
主なものとして、有価証券管理信託、有価証券運用信托の2つ。有価証券管理信託:高齢や長期にわたる海外対外等の事情によって自分自身で有価証券を管理することが困難などの事情がある際に利用されます。信託銀行は預かった有価証券を保全・管理し、公社債の利子、償還金の取り立てなどの事務を正確・迅速に処理していきます。
有価証券運用信託:受託した有価証券を貸付運用によって収益を上げ、委託者に配当を支払うスキームです。
金融債権 資産流動化を目的に取り扱われます。資産流動化とは土地などの固定資産を証券化して他の主体に証券を譲渡し、この譲渡した資産から生じる権利を投資家に販売することで資金を調達することを指します。
土地や不動産などの大きい財産はなかなか買い手が付きません。ですが証券化することで分譲することができ、買い手を増やすことができようになります。
動産 動産を信託財産として引き受ける信託。委託者は設備や在庫、車両及びその他の輸送用設備など信託銀行に信託し、信託銀行はその設備をユーザーに賃貸および売却することによって受益者に原本(売却代金)と収益金を交付していきます。
不動産 土地や建物など不動産を信託財産として引き受ける信託です。不動産管理信託、土地信託、不動産の流動化・証券化、その他付随サービスの4種類があります。
不動産管理信託:不動産の管理を目的とした信託。管理だけでなく委託者の意思に基づいて、不動産の活用や次世代への承継も行います。
土地信託:土地の有効活用を目的とした信託。土地の有効活用のために周辺環境や地形などを調査し、最適な土地の活用方法を提案していきます。委託者の了承後は建設会社などを巻き込んで土地の開発を行い、事業の収益を委託者に配当の形で還元します。不動産の流動化・証券化:不動産を証券化するものです。不動産が証券化することで資金調達の手段を多様化させ、資金調達が容易になる可能性が高くなります。
その他付随サービス:不動産に関連したサービス。不動産の売買・仲介業務、土地や建物の分譲業務、不動産の鑑定評価業務、不動産のコンサルティング業務など
知的財産権 権利侵害からの保護や効率的な管理、資金調達の手段を目的にした信託。管理型と資金調達型の2種類。管理型では信託会社が権利の出願支払い、ライセンス料金の調査等を行います。資金調達では、信託制度を利用して知的財産権を流動化・証券化し、資金調達を行います。

業務内容をより知って、志望度の高さを示そう

信託銀行の業務は学生にはなじみがなく、理解が難しいです。ですが、その分業務内容を知って、自身の志望動機を作ることができれば、他の学生との差別化を図ることができます。ぜひ、この記事を足掛かりに業務内容の理解を深めてください。