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エリア総合職のメリット・デメリット
エリア総合職のメリット・デメリット

近年、「エリア総合職」と呼ばれる職種が人気です。転勤はしたくないけれど、様々な仕事に就きたい、地元に留まりたいけど高給が良い、といった上位校の特に女子学生のニーズに応える職種です。エリア総合職の特徴や採用している業界、利点などを就活生の目線から徹底分析します。

エリア総合職とは

「エリア総合職」は地域総合職とも呼ばれ、近年大手日系企業で増えている職種で、「総合職」・「一般職」の中間ともいえます。特徴としては以下の3点が挙げられます。

転勤なし

エリア総合職の一番の特徴は、その名の通り転職が無く、自宅から通える範囲に勤務地が限定される点です。企業によって、希望の通り方は様々ですが、突然地方に配属が決まったり、異動が急に起こったりする心配はありません。

総合職と同じ業務内容

二つ目の特徴は、転勤が無いながら、総合職と同じように様々な仕事に取組むことが可能です。充実度の高い事業ややりがいのある仕事に継続して従事することができます。

給料は少し低め

地方でキャリアを積まずに一つの地域で働くため、一般的な企業の総合職と比べると給与は比較的低く、昇進・昇給のスピードもゆるやかです。入社後の転勤リスクも考慮したうえで、総合職の方がエリア総合職より給与が高くなっていると考えることができます。ただ、一般職よりも責務のある仕事に取り組める場合がほとんどですので、一般職よりは給与が高いケースが多いようです。

一般職・総合職との違い

簡単にまとめると、総合職:責務のある事業 全国転勤リスクあり 昇給チャンス多い
エリア総合職:責務のある事業 全国転勤リスクなし 昇給チャンスあり
一般職:全国転勤リスクなし 昇給チャンス少ない
と言えます。

エリア総合職が向いている人

エリア総合職が向いているのは以下のような学生です。

地元に寄与したい

大学は都内だったけど、就職後は地元に帰って地元に貢献したいという学生にエリア総合職はおすすめです。総合職として働き地方勤務になってしまうと、学生時代の一人暮らしと同様で衣食住を全部自分で用意する必要があり、金銭的にも体力的にも負担がかかります。しかし、エリア総合職として慣れ親しんだ土地での仕事となれば、見知らぬ土地で一から生活をスタートさせるストレスなどもなく実家から通えるなどの金銭面でのメリットがあります。

ずっと首都圏で働きたい

首都圏に住んでいる就活生の中には、ずっと都内や首都圏で働き続けたいと感じている方も多いのではないでしょうか。首都圏ですと、都内で働いている総合職と同様に大企業を相手にビジネスをする機会も多く、総合職と同じように働くチャンスを得ながらキャリアを積んでいけるというメリットがあります。

採用している業界・業種

採用している業界は、全国に事業所を多く構えている銀行や、損害・生命保険会社などの金融業界、もしくは各エリアに工場や支店を多く擁するメーカー業界でも多く見られています。特に、女性がより働きやすい労働環境づくりの一環として導入している企業も多く、女性の活躍やダイバーシティを強くアピールしている企業での採用ケースが多く見られます。
この章では、実際にエリア総合職を採用している二つの企業を銀行・保険企業からご紹介します。

金融 -三井住友信託銀行-

三井住友信託銀行では、WEBサイトの募集要項によるとGコース(全国転勤型)・Aコース(地域限定型)の2コースで新卒採用を行っています。
この2つのコースの違いは、「転居を伴う転勤」があるかどうかで、Gコースが本記事における総合職で、Aコースがエリア総合職にあたります。
なお、初任給は2コースで共通して大卒だと月給21万円(2018年度実績)となっていますが、昇進に関してはGコースとAコースでは転勤の有無でキャリアパスには差異が見られます。
どちらのコースでもはじめは各支店で一からキャリアを積みますが、全国転勤を経た後に本社に配属されるケースが多いGコースと、限定された地域内でキャリアを積み成長するAコースでは昇進のチャンスなどで差があらわれます。

保険

損害保険ジャパン日本興亜では、WEBサイトの募集要項によると総合系グローバル・総合系ワイドエリア・総合系エリアの3コースで新卒採用を行っています。
総合系グローバルでは勤務地が海外・国内全地域(転勤範囲に制限なし)、総合系ワイドエリアでは転勤の可能性があり地方ブロックを選択して配属(転勤可能性あり)、総合系エリアでは居住地から通勤可能な事業所に勤務することになります。
損保ジャパンでは初任給から各コースで違いが生じており、2018年度実績でそれぞれ大卒で、23万7,860、21万9,640円、19万4,370円となっています。

将来を見据えて職種を選ぼう

2つの企業を例にとっただけでも様々なワークスタイルがあることが分かりました。キャリアを選択する際に大事なのはやりがいや事業内容だけではなく、勤務地や給与も考えて就活するべきだと筆者は考えています。皆様もこれらの選択肢を視野に入れつつ就活に取り組んでください!