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就活経験者が語るガクチカと自己PRの違い
就活経験者が語るガクチカと自己PRの違い

就活中、エントリーシートで聞かれるガクチカと自己PR。自己分析やエピソードの添削を何度も繰り返し、よりよい内容を目指して書いていきますが、このガクチカと自己PRのはっきりとした違いをご存知でしょうか。同じエピソードを使っても良いのでしょうか。内定獲得のために2つの違いとそれぞれの書き方を十分に理解しておきましょう。

企業はガクチカと自己PRに『再現性』を求めている

企業が欲する優秀な学生とは

一般的に企業は相性と能力を採用基準の一部としています。相性とは、社風や既に働いている社員に馴染めるか、長く勤められるかということです。
一方、能力とは社員として成果をあげることができるか、ということを指しています。この成果をあげるために最低限必要となる素質を持っているかどうかを、学生のこれまでの経験から推測するのです。

成果をあげるための再現性のある経験をアピールする

社会人として活躍するために求められるスキルは1つではありません。当然すべての能力を持ち合わせている学生も存在しません。
ですので学生が企業にアピールすべき能力や経験は、入社後に求められる能力、つまり再現性のあるスキルということになります。
これがガクチカと自己PRに求められる共通点です。

ガクチカの伝え方とコツ

何を伝えるのが目的なのか

改めてガクチカについて考えてみましょう。ガクチカとは「学生時代頑張ったこと」の略称であり、大学生活の中で最も打ち込んだ経験を就活では話します。
その経験の中でどんな困難にぶつかったのか、どのように解決したかという内実を具体的に説明しますが、特に大切なのが自身が何を思い、なぜその選択を選んだかという思考プロセスを説明することです。
その学生が入社してから、問題が起きた時にどのように対処するのかを企業が見極めるためにも、ガクチカではできるだけストーリーの具体性と結果までのプロセスの妥当性を意識してみてください。

伝え方

ガクチカの伝え方は以下の通りです。
①頑張った内容、成果
②内容の前提情報
③課題、困難だった点
④どのように解決したか
「状況→課題→行動→結果」というSTARフレームワークを使うと論理的に構成を組み立てることができます。

こちらをチェック就活で避けては通れない道。「ガクチカ」を作ってみよう(例文あり)

ガクチカでも学んだことは伝えるべきか

ガクチカの最後に、その経験から学んだことを書くべきか悩む方が時折います。もしエントリーシートなどで、それも書くように指定されていたら当然書く必要がありますが、そうでないなら絶対に書かなければならないということはありません。
筆者の場合、あくまで「学生時代に頑張ったこと」を聞かれていたので、エントリーシートでは学んだことまでは書かず、代わりに結果までのプロセスをより具体的に説明しました。
しかし、面接で学んだことを質問される可能性はあるため、聞かれた場合に備えて答えられるようにしておきましょう。

自己PRの伝え方とコツ

何を伝えるのが目的なのか

自己PRは自分が習得しているスキルや特徴をアピールします。しかし、単純にそのスキルを一言で面接官に伝えたとしても説得力が足りません。そこでその強みであるスキルを発揮した経験を具体例として話します。

伝え方

自己PRの伝え方は以下の通りです。
自分の強みを一言で
②その強みを発揮した具体例
それが強みである理由、社員としてどう活かせるか
結論を最初に述べ、次にその詳細を話すという順番はガクチカと似ています。最後に強みの汎用性をアピールしてください。

自己PRは汎用性が特に求められる

面接において、自己PRに付随してよく聞かれるのが「その強みを別の場所で発揮したことがありますか?」という質問です。先ほどお伝えしたように、企業は採用した学生に対して入社後も同じようにその強みを発揮してほしいと考えています。
そのため、学生が言った自己PRは本当に汎用性があるのか知りたがっているのです。

ガクチカと自己PRで同じエピソードを使っていいのか

同じエピソードでも伝え方で内容が変わる

何をアピールするかによって、同じ経験でもガクチカと自己PRの両方で使うことができます。特に面接官に一番アピールしたいエピソードであれば両方で同じ話を使いたいと思うかもしれません。もし同じエピソードを使用するならば、それぞれの質問の意図が異なることを正しく理解したうえで、回答しましょう。

おすすめは違うエピソード

しかし、できるだけガクチカと自己PRで違うエピソードを伝えることをおすすめします。
面接官が学生のどんな経験に興味を持ち、それを評価するかこちら側ですぐに理解することは難しく、相手が興味を抱く可能性を高めるためにもそれぞれ異なる経験を伝えてみてください。

エピソードのストックをいくつか用意しておこう

このように、ガクチカと自己PRで違うエピソードを話すためにも、事前にいくつか話すネタを用意しておきましょう。面接ではエントリーシートに書いた経験以外のエピソードをよく求められます。
筆者は就活中、自己PRを2つ話してくださいと言われたり、一回の面接で5種類のガクチカを聞かれたことがありました。もし、ガクチカを数多く聞かれて用意しているエピソードが足りなくなった場合は、自己PRをガクチカのフォーマットに当てはめて話してみてください。

質問の背景を理解して説得力を上げる

企業は学生に、入社後も発揮できる再現性のある強みや困難を乗り越えた経験を求めています。そして自己PRはアピールしたい強みとそれを発揮した具体例を、ガクチカは在学中に打ち込んだことに対する思考や行動に至ったプロセスを伝えるのがポイントです。以上の自己PRとガクチカの違いを十分に理解して、書き分けられるようにしましょう。