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最後の関門・最終面接
最後の関門・最終面接

「最終面接」は、内定の一歩手前となる面接です。最終面接は今までの面接とは一味違った、特徴的な面接であると言えます。一次面接や二次面接とは大きく異なる特徴を持つ最終面接を制し、内定を獲得するためにはどのようなポイントを押さえればよいのでしょうか。この記事では、最終面接の特徴や、見られるポイント、対策方法まで解説していきます。

最終面接の特徴

面接官が役員であることが多い

最終面接の面接官は、今までの面接官よりも上位の役職を持つ社員、特に、役員が担当する「役員面接」であることがほとんどです。中小企業やベンチャー企業の場合、社長が担当することもあります。
役員となると年次は大きく上がります。日本の上場企業の役員(取締役)の平均年齢は59.5歳です(2018年現在、日本経済新聞調べ)。今までより役職も年次も高い面接官を前にすると、今までとは違う緊張感を抱くことになるでしょう。

面接官の人数が多い

最終面接では面接官の人数が多いことも特徴です。一次面接や二次面接の時点では、受験者の人数がまだ多いこともあり、一人一人に面接官の人数を多く割くことはできません。しかし、人数をある程度絞った最終面接では、より受験者を多角的に見るためにも面接官の人数を多くしています。
人数は企業によってさまざまです。3人という企業もあれば、10人を超える企業もあります。実際に筆者も、某マスコミ企業の最終面接が10人の面接官に囲まれる形の面接で、非常に緊張したのを覚えています。

「意思確認」の面接ではないことがほとんど

「最終面接は意思確認の面接だから、第一志望といえば落ちない」。最終面接にはこんな都市伝説がありますが、基本的には事実ではありません。ほとんどの企業の最終面接は意思確認というわけではなく、最終面接でも容赦なく落としてきます。
「最終面接まで来たら勝ち」と思わず、より一層気を引き締めて臨むようにしましょう。

最終面接で見られるポイント

企業とのマッチ度

「企業とどれほどマッチしているか」「社風に合っているか」。この二点を、最終面接では特に重視して見ています。就活で重要なのは「相性」です。どんなに能力が高く優秀な人材でも、相性の合わない企業では活躍することはできないでしょう。
最終面接では、長年その企業で勤め上げ、経営にも携わり、企業のことをより深く理解している役員が、自社とマッチしているのか直接確認します。さまざまな質問を投げかけるのはもちろん、話し方や息遣い、仕草などのあらゆる要素から、本当にマッチしているか確認してきます。企業に一歩足を踏み入れれば、すべてを見られていると思っておきましょう。

入社意欲の高さ

最終面接は内定まであと一歩の面接です。企業としては、この時点で内定を出して、本当に入社してくれるのかということを非常に気にしています。内定をせっかく出しても、他社から内定をもらい辞退されてしまったら、企業としては大きな損失になるのです。
本当に自社に入社してくれるのか、熱意を持っているのかは、今までの面接よりもより一層重視して聞かれると思ってよいでしょう。
入社意欲を見るための質問例
・弊社への志望動機を教えてください。
・他社の選考状況を教えてください。
・どこが第一志望ですか。
・内定を出したら本当に来てくれるか。
・弊社の他社の違いはどの点にあると思いますか。
・弊社について知っていることを教えてください。

学生の能力・特徴の再確認

最終面接まで残った学生は、能力が高いと判断された人たちです。また、さまざまな特徴もある程度見極められていると言えるでしょう。しかし、最終面接では、企業の上層部である役員が直接、学生にはどのような特徴が、どの程度あるのかを確認します。最終面接は、企業で本当に活躍できる能力・特徴を持ち合わせた人材かどうかを、最後に確認する場でもあるのです。
学生の能力を見るための質問例
・学生時代頑張ったことは何ですか。
・あなたの強みは何ですか。
・強みを自社でどのように活かすことができると考えますか。
・人生における最大の失敗は何ですか。
・あなたは周りの人から、どのような人と言われることが多いですか。
・リーダーシップを発揮した経験を教えてください。

キャリアプランなど、仕事への積極性

最終面接では、将来のキャリアプランについて聞かれることも多いです。企業のことを調べ上げ、入社後どのようなキャリアを歩んでいきたいと考えているのかといった具体的な像を描けている人材は非常に魅力的です。入社意欲が高いという根拠になり得ますし、入社後も高いモチベーションで仕事に取り組んでくれることが予想できます。以下の質問例を参考に、将来のビジョンを描いておきましょう。
キャリアについて聞く質問例
・3,5,10,20年後、あなたがなりたい姿を教えてください。
・あなたの夢は何ですか。
・夢を実現するために、どのような努力をしていきますか。
・あなたが弊社で成し遂げたいことは何ですか。

最終面接の対策

志望動機の深掘りと再確認

企業への志望動機は、入社意欲や熱意、マッチ度を確認するためにも、かなり高い確率で聞かれる質問です。面接官はさまざまな角度から、重箱の隅をつつくように、志望動機を深く聞いてきます。どのような質問にも対応できるように、最終面接前にもう一度志望動機を練り直しておきましょう。

企業の情報を徹底的に調べておく

最終面接を制するために、企業のことを知っておくことは必要です。深く知っているか知らないかで入社意欲の高さも示すことができますし、企業の社風を知っておくことで企業の求める人材に近づけることもできます。WEBサイトはもちろん、新聞記事、OB・OG訪問などで、企業の情報は徹底的に調べておくようにしましょう。

体験談などでその企業の最終面接の特徴を把握しておく

受ける企業の最終面接はどのような形式で、どのような質問がよくなされるのかを知ることは、最終面接を有利に進めるうえで非常に効果的です。「レクミー」にも、多くの企業の選考体験談が掲載されています。万が一、受験する企業の体験談がレクミーに掲載されていなくても、大手企業であれば、インターネットで、「(企業名) 体験談」と検索すれば、さまざまな選考体験談が出てくるはずです。

効果的な逆質問を考えておく

企業によっては、「何か聞きたいことはありますか」と逆質問の時間が設けられるところもあります。面接官からの質問には完璧に答えることができたとしても、逆質問で、調べればわかるような質問や「聞いてどうするの?」と言いたくなるような質問をしてしまうと、掴みかけていた内定が遠ざかってしまうかもしれません。
熱意や志望意欲、企業への理解度を示すことができるような逆質問を事前に考えておきましょう。
効果的な逆質問例
・御社から内定をいただけた場合、入社前までに身につけるべきスキルはなんですか。
・御社で活躍されている方々に共通していることは何ですか。
・◯◯新聞で、御社が新たに◯◯という事業を展開するという記事を拝見しました。新規事業の狙いや展望を教えていただいてもよろしいでしょうか。
・将来、経営人材になりたいと考えております。役員という立場でいらっしゃる面接官の皆さんは、どのようなことを意識なさってキャリアを積んでこられたのでしょうか。

最終面接を制するために

内定をつかみ取るために、最終面接は大きな関門と言えます。内定の一歩手前とは言えど、最終面接は今までの面接とは違った形式・雰囲気であり、突破するのは簡単ではありません。しかし、最終面接の特徴を押さえたうえで、最終面接の狙いを把握し、正しい対策を行うことで、内定獲得に近づくことができます。この記事で紹介したポイントを押さえて、最後の関門、最終面接を制してください。