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総合商社のOB訪問をしているとコーポレートの人に出会うことがあります。彼らの仕事の重要性は言わずもがな、全社的には大変意義のある仕事をしているわけですが、いざ自分が働くと考えると、いわゆる「総合商社」のイメージとはかけ離れていることから、マイナスのイメージを抱く人もいるようです。実際職員の話から、入社当初は自身を「じゃない方(総合商社の営業じゃない方)」と称して、同期と飲んでいたという話がこぼれるほどです。

就活生目線から考えるコーポレートの機能の大切さ

コーポレートの機能の大切さを伝えるわけですが、これは非常に難しいです。なぜなら、総合商社志望者の多くは商社のフロントで働くイメージを練っている事が多いからです。では、その点を譲歩した上で今日は魅力を伝えます。まずはそのために質問です。
あなたは商社でなにかやりたいことがあって、その夢のために商社に入るのですよね。「ダイナミックなことがやりたい」であったり、「エネルギーで日本を支えたい」など様々な考え方があると思います。では、先輩社員の方の夢で多いものはなんでしょう?
答えはひとつではないはずです。ここで、一つ30代近い社員の方15人ほどから聞いた話をご紹介します。彼らに当面の目標を聞くと、商社で事業投資を行っている会社の社長になりたいというのが今の目標だとおっしゃっていました。つまり、自分で責任持って一つの会社をマネジメントしたいという目標でした。商社から転職して起業する人も多いので、この目標はかなりしっくり来るのではないでしょうか?ということは、社員として働くと、最終的に一社をマネジメントしていくことを目標にしている人が一定数いるようです。マネジメントにもいろいろあります。勘の良い人はわかるでしょうか、フロントだけ知っているだけではマネジメントはできないんですね。会社にはCOOがいればCFO、CIO、CSOなどもいます。コーポレートの機能はマネジメントする上で重要です。こうしてみれば、コーポレート機能はけっして「じゃない方」などではなく、いつかマネジメントする上では重要な機能なのです。

ここで立ち止まって欲しいのですが、ここまでの説明で違和感に思うことはありませんか?

そうです。コーポレートとフロントを対比構造のように書きましたが、会社としてこれから欲しい人材はどちらかに偏った人材ではありません。(仕方なく偏りのある人間も必要ですが)できれば両方こなし、最終的に子会社のマネジメントができる人間こそが今総合商社がこぞって求めている「経営者人材」なのです。こうしたことを踏まえれば言いたいことは明確ですよね。コーポレートの機能とフロントの機能、両方を研究して面接にのぞみましょう。どちらからでも将来的に目指す像は同じです。活躍のフィールドがことなるだけです。