就活広告業界
就活広告業界

社会を支える企業のことを消費者に伝えることができる広告業界は、就活生に人気の業界です。しかし、広告業界はその華やかな印象とは裏腹に、ビジネスモデルにスポットライトが当たる機会はあまりないように思えます。さらに、ネット広告の登場やコンサルとの差別化のため、広告業界は変革期にあり、その実態が見えづらくなっています。今回は、このような広告業界の就職活動から仕事まで幅広く紹介します。

業界の様相

「4P」から考える広告代理店の意義と仕事

広告は今では企業活動に不可欠なものになっています。しかし、広告はいったいなぜ必要なのでしょうか。まずその起源を、マーケティング用語の4Pの要素を紹介しながら、説明します。
4つのPは、それぞれProduct(モノ)、Price(価格)、Place(場所)、Promotion(販促)のことを指し、これらは企業が商品を企画する際考えるべき戦略を分割したものです。しかし、この一連の流れを一企業がすべて行っていくことは、効率的と言えません。そこで、Promotionに特化し企業のサポートを行うのが、広告代理店なのです。


ところが、実際の広告代理店の仕事には、Promotionだけにとらわれない広がりがあります。なぜなら、商品の企画に際しては、4つの要素それぞれが対応していくことで、相乗効果を発揮していくからです。広告を作成する際には、何を誰にどこで売るかを複合的に考えますが、クライアントの方針がそれに沿っていなかった場合、代理店側が製品作成などにも関わり、マーケティングを成功に導く必要があります。このように、広告代理店は広告を専門としながらも、マーケティングの深くまで関わるクライアントのパートナーであることを目指しています。

数ある職種も、4つの区分けで覚えよう

そんな広告会社の内情はどのようなものでしょうか。また、職種はどのようなものがあるのでしょうか。実際広告業界には、多くの職種があります。ここでは、仕事の流れを考えながら、4つの職種に分けて紹介していきます。
広告業界では、①クライアントの要望をまとめる②広告枠を買い付ける③広告を制作するのことが必要です。以下でそれぞれ詳しく説明していきます。

①まず広告代理店では、クライアントとなる企業の広告を、営業が中心となり方向性を取りまとめます。クライアントは代理店に対して要望を伝えますが、営業側からも自社の商材となってる広告枠や専門領域などを活かした提案を行います。
②肝心となる広告枠は、メディア部門が買い付けを担当しています。
③広告のほうは、プランナーがマーケティング戦略から、クリエイターがデザインから、それぞれの専門知識を生かして広告を制作していきます。大規模な広告になるほど、社外組織を巻き込んだものとなり、関係者は増えていきます。
大きな規模で広告を取り扱っている代理店は、電通、博報堂、ADKなどです。

業界の展望

インターネットの出現

広告業界は今、変革の岐路にあります。従来の広告業界のビジネスモデルは、広告枠に特徴があります。人々の目につく広告は、テレビ、新聞などからくるマスメディアなどで構成され、枠は限られたものなっていました。


しかし、近年ではその広告枠がインターネットの出現により多様化していきます。動画サイトや検索エンジンを運営する会社でも、消費者と関わる機会があるからです。そのため、広告代理店は、それらに対抗するため同じようにインターネットに参入したり、差別化を図るためマスメディアを活用し、新しいビジネスの可能性を模索しています。インターネットは消費者(ターゲット)を絞った広告に向き、TVなどは不特定多数への広告に向いているため、一長一短であり大規模な代理店では使い分けがなされているようです。
インターネットで広告を扱っているのは、サイバーエージェント、ヤフーなどです。

コンサルとの差別化

企業と関わる機会が多いコンサルティング業界も、広告代理店の競合となりつつあります。近年では、企業の課題解決、特にマーケティング支援の分野では、論理性だけでなく消費者とのコミュニケーションという観点から、問題を考えなければなりません。そのため、広告代理店が得意としてきたデザイン思考が重要になる場面もあるようです。また、インターネットにより広告枠の内製化ができるようになったことで、広告業界以外でもそうした領域への進出も可能になりました。それに対して広告代理店はクリエイティブ部門、マスメディアの広告枠などの独自性を活かしていっています。

就活の方法

どのような選考があるのか

前述したとおり、職種によって仕事が大きく変わるので、コピーライターなどクリエイターはESの段階から部門別で行うこともあります。一般選考では、他業界と同じようにグルディスや面接など複数選考を行います。ところがそのような選考とは別に、OB訪問をきっかけに面接に招待され内定につながった例も、少なからずあるようです。仕事では社内の強い連携が求められる分、社員との相性が重要なポイントなのでしょう。

どのような学生が受けているのか

採用されている学生も、部門ごとに個性が分かれます。たとえば、クリエイティブ部門は、美大出身者が多くみられ、マーケティングを専門分野としたい方には、コンサルと併願している方もいます。それらを取りまとめる役割にある、営業職には、体育会系部活の主将などが多く見受けられます。
このように、それぞれの個性をもった人々が、それぞれの部署に対して意識を明白に持ち、選考に臨んでいる印象です。広告代理店には、さまざまな仕事があり、それに応じて必要な適性は変わってきます。企業人事側も、面接を受ける学生の適性を見極めているのでしょう。そのため、内定までに必要なものは、綿密な自己分析です。

広告業界のまとめ

時代が移り変わっても、広告業界の存在意義は、普段明るみにならない企業活動の情報を消費者に届けていくことにあります。そのような仕事に毎年多くの就活生が憧れます。しかし、内定を勝ち取るためには、綿密な自己分析と業界の正しい理解が必要です。本稿で、業界を正しく理解するためのきっかけとし、積極的に説明会に参加し、OB訪問を行うことで、理解をさらに深めていきましょう。