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就職活動を始めると、「ESが書けない」「ESが通らない」という壁にぶつかる方は多いのではないでしょうか。

 

選考を通過するESを書くためには、企業側の意図を理解することと論理的に文章を構成することが重要なポイントです。

 

この記事では、人事担当者の視点からESの作成意図を解説し、具体的な書き方のコツや考え方について詳しくご紹介します。

 

人事目線で考えるESの役割

 

就活においてESを書く際、企業側がどのような意図で設問を設計しているかを理解することが重要です。

 

企業がESを通じて判断したいことは主に3つあります。

基本的な文章作成能力の確認


 

文書作成は企業活動において必須のスキルです。ビジネスメールや企画書、報告書など、分かりやすく正確な文章を作成する能力が求められます。

 

ESでは、こうした基本的な文章作成能力があるかどうかを確認しています。

誤字脱字や文法ミスが選考において大きなマイナスになるのも、ビジネスの現場ではそのようなミスが致命的となり得るからです。

面接する価値のある学生かどうかの判断


 

企業は限られた時間と人員で採用活動を行っています。

ESを通じて「この学生と会ってみたい」と思わせることができれば、次のステップに進むことができます。

 

では、企業が「会いたい」と思う学生とはどのような人物でしょうか。

 

それは、自社の求める能力や素質を持っている可能性がある人材です。

多くの企業は採用活動において「求める人物像」を設定しており、ESの質問はその人物像から逆算して設計されています。

 

例えば、挑戦心のある学生を求める企業であれば、「人生で最も挑戦したことは何か」「困難にどう立ち向かったか」といった質問を通じて、応募者の行動特性を把握しようとします。

企業との相性や将来性の確認


 

単に能力があるだけでなく、企業と学生が将来的に良好な関係を築けるかどうかも重要な判断材料です。

志望動機はもちろん、「どの職種に興味があるか」「会社の将来をどう想像するか」といった質問は、企業と学生の相性を確認するためのものです。

 

こうした質問では、企業への理解度や親和性が評価のポイントとなります。

自分の能力をアピールするだけでなく、企業との関係性の視点も大切にしましょう。

 

ESの基本的な書き方とルール

 

企業側の意図を理解したら、次は具体的な対策に移りましょう。

 

ESを作成する際に押さえるべき基本的なルールを解説します。

文法と表現の基本ポイント


 

-文法の正確さ

「てにをは」や接続詞などの基本的な文法ミスは避けるべきです。

特に締切間近で量の多いESでは見落としがちなので、提出前に必ず見直す時間を確保しましょう。

可能であれば第三者に添削してもらうことも効果的です。

 

-表現方法の工夫

分かりやすい文章を心がけることが重要です。

特に専門的な内容を説明する場合は、相手の立場に立ち、平易な言葉で伝える工夫が必要です。

また、文体は「である」調か「ですます」調で統一しましょう。

ビジネス文書として「ですます」調が一般的ですが、文字数制限が厳しい場合は「である」調の方が効率的です。

構成と文量の考え方


 

-適切な文量

文字制限の9割以上を目安に書くのが一般的です。

企業側も文字制限を基準に回答の分量を期待しているため、極端に少ない文字数では内容が薄いと判断される可能性があります。

 

-結論ファーストの構成

ビジネス文書の基本である「結論ファースト」を意識しましょう。

最初に結論を述べ、その後に根拠や具体例を続ける構造が効果的です。

この構成により、読み手は要点を素早く把握できます。

読みやすさの重要性


 

論理的な文章構成がESで重要視される理由は、「誰にでも分かりやすい文章を書く」ためです。

内容がいくら優れていても、伝わらなければ意味がありません。

 

読みやすい文章の条件は以下の3つです:

・簡潔に要点が伝わっている

 

・前後の文章に一貫性がある

 

・結論(伝えたいこと)が明確である

 

物事の因果関係を正確に把握し、必要な情報だけを選び出すことで、説得力のある文章を作ることができます。

 

論理的なエントリーシートの書き方

 

ESを論理的に書くためには、単に思いつくままに書くのではなく、構造化された思考法を用いることが効果的です。

ロジックツリーを活用した文章構成


 

-ロジックツリーとは

ロジックツリーは問題や課題をツリー(木)状に分解していく思考法です。

これを使うことで、結果に対する原因を掘り下げたり、目的を達成するための手段を明確にしたりすることができます。

 

-二つのロジックツリーの活用

効果的なESを作成するには、「原因追求ツリー」と「問題解決ツリー」の2つを組み合わせる方法がおすすめです。

 

1.原因追求ツリー:目標と現状のギャップに対して、どのような原因があったのかを書き出します

 

2.問題解決ツリー:特定した原因に対して、どのような対策を取ったのかを整理します

 

この2つのツリーを使うことで、「原因と対策」をセットで伝えられるようになり、また「現状説明」も忘れずに行えるようになります。

原因と対策をセットで説明する重要性


 

多くの学生は自分をアピールするために「どのような対策を取ったか」に焦点を当てがちですが、その前に「なぜその対策が必要だったのか」という原因の説明が不足しがちです。

対策だけでは、それが本当に効果的だったのか企業側は判断できません。

 

原因と対策をセットで説明することで、あなたの思考プロセスと問題解決能力を効果的にアピールできます。

ロジックツリーの実践例


 

例えば、「吹奏楽部の部長として、演奏会の観客数を例年の2.5倍に増やした」というエピソードをロジックツリーで整理してみましょう。

 

現状と目標

・現状:観客数が少ない

・目標:観客数を2.5倍に増やす

 

原因追求

・演奏会の認知度が低い

・演奏の質に対する評価が低い

・会場へのアクセスが不便

 

問題解決

・SNSでの積極的な広報活動を実施

・週3回の追加練習で演奏の質を向上

・送迎バスの手配で会場アクセスを改善

 

このように整理することで、「なぜ観客が少なかったのか」という原因と、「どのような対策を講じたのか」という行動が明確になり、論理的な文章を書くことができます。

 

ESで重視すべきポイント

結果よりも行動を重視する


 

ESの質問の意図を正しく理解できていない学生は多く、それが不合格の原因になることもあります。

特に注意すべきは、「結果」よりも「行動」を重視することです。

 

人事担当者が知りたいのは、甲子園に出場したという「結果」や、展覧会で受賞したという「事実」ではなく、それに至るまでにどのような「行動」を取ったのかです。

なぜなら、その行動パターンこそが学生の本質的な特性を表しているからです。

 

「学生時代に力を入れたこと」などの質問では、結果から考えるのではなく、あなたがどのように行動し、どのように考えたかを中心に書くことが効果的です。

企業への想いを伝える際のポイント


 

志望理由を書く際、単に企業理念への共感や抽象的な想いだけを伝えるのでは不十分です。

重要なのは、その想いが自分の経験や価値観とどのように結びついているかを示すことです。

 

例えば、文房具メーカーへの志望理由であれば、「商品が使いやすくて愛用している」という一般的な理由よりも、「受験勉強を支えてくれた思い出の商品がある」「海外の友人との文通に使用した便箋が人間関係を深めてくれた」など、自分の人生と結びついたエピソードの方が説得力があります。

 

企業は単なるファンではなく、共に働くパートナーを探しています。

あなたの価値観と企業の価値観がどのように重なり、どのように貢献できるかを具体的に伝えましょう。

 

まとめ:効果的なESを書くために

 

ESで聞かれている内容は、本質を理解すれば難しいものではありません。

企業側も学生のことを知りたいという純粋な意図があるため、その意図を正しく捉えれば効果的な回答ができるようになります。

 

ロジックツリーを活用することで、自分の経験や考えを構造化し、論理的に伝えることができます。

現状と目標、原因と対策をセットで説明することを意識し、自分の思考プロセスを明確に伝えましょう。

 

ESに苦手意識がある方も、この記事で紹介した方法を実践することで、徐々に書けるようになります。

企業の意図を理解し、論理的に自分の強みをアピールできるESを作成して、就活を成功させましょう。