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就活を始める段階で、まず最初に耳に入ってくるのが「自己分析」というワード。実際にネットで検索してみると「自分史やモチベーショングラフを作って過去の経験を洗い出そう」と何か難しい言葉が次々と出てきて混乱してしまう人も多いのではないでしょうか。この記事では、「そもそもなぜ自己分析をしなければいいのか」という問いに対して、元就活生の筆者がざっくりと考えていきたいと思います。

自己分析は「企業に対するアピール材料探し」ではない

自己分析を始めたての就活生にありがちな失敗が、「とりあえずネットで自己分析の方法を調べ、自己分析の本来の目的も分からないまま、企業のアピールに使えそうな自分の過去の経験を探す」ということです。実際に、就活生だった筆者も最初はこのように考えてしまっていました。
しかし、それは本当に「自己」「分析」していると言えるのでしょうか?むしろ、企業の求める人材像に合うような、あなたではないあなたを創造する作業になってしまっているのではないでしょうか。

「自分は何をしている時に楽しいか」を再認識するのが自己分析

自己分析の本質は、一言で言ってしまうと「自分は何をしているときに楽しさを感じるのか」を調べる過程でしかありません。実は自分史やモチベーショングラフは、あくまでそれをよりロジカルに分析するためのツールに過ぎないのです。

できるだけぶっちゃけて考えよう

例えば、あなたが「なぜその大学に入学を決めたのですか?」と聞かれたら、おそらく「ブランド力があるから」「第一志望に落ちたから」「親戚が通っていたから」という返答を返すと思います。自分の大学の魅力について、理論的に長々と語り続けられる人なんてほとんどいないでしょう。
何が言いたいかというと、日常での人の思考というものはシンプルなものであるということです。一見当たり前のように聞こえますが、これが就活になると何故か「行動は何か深い考えに基づいていないとだめだ」と肩ひじ張って考えてしまう人が多いように感じます。
あくまで自己分析の最初の段階では、「サークルの飲み会でワイワイするのが好き」「昔から1人でゆったりするのが好きだった」とか、一見大したことのないようなシンプルなものからで構わないのです。最初から小難しく考えてしまうと、かえって本当に自分が好きなことを見失ってしまう恐れがあります。
ESに書かれているような言い回しは、あくまでそういったシンプルなことを体裁を整えて書いているに過ぎません。

自己分析をきちんとこなすメリット

「自己分析の本来の目的は分かったけど、それがどう役に立つの?」と思う方もいるのではないでしょうか。実は、自己分析には多くのメリットがあるのです。

無駄なエントリーが減る

まず、自己分析をきちんとしておくと無駄なエントリーを減らすことができます。就活においてエントリー数を増やすことは大切なことではありますが、多くしすぎるとそれはそれで問題です。
例えば人と話すことがあまり好きではない人が、営業職に配属される可能性の高い証券会社にエントリーしたとしても通る可能性は低いでしょう。自己分析をして自分の性質を把握することで、適性があると考えられる会社のみにエントリーを絞り、効率的に就活を進めることができます。

ES・面接の通過率が上がる

あくまで就活は能力の高い人から人気企業に順々に内定をもらっていくというものではなく、個性豊かな会社が自社に合うような人材を探し出し、マッチングするという流れが就活の本質です。そのため、自分に適性があると考えられる会社にエントリーすると、当然ESや面接の通過率も上がります。通過率が上がると、それだけESや面接に対するモチベーションが上がり、いいサイクルを作れるでしょう。
逆に自分が合っていると思っていた企業に落とされた場合、実はその会社の仕事に求められる資質を持っていなかったというパターンもあります。その場合は単純に自分の性格に合っていなかったとあきらめて、マッチングしそうな企業を他に探しましょう。あなたに合う企業はきっとあるはずです!

就職先でも楽しく働ける可能性が高まる

自分に合っている企業は、何故かとんとん拍子で選考が進んでいくことが多いです。そういった企業に入社できたら、入社後も楽しく勤務し続けられる可能性が高まるでしょう。転職活動が活発なご時世とはいえ、幸福度の高い生活を送るためにも自分に合った仕事をできるかどうかは大切なことです。
長い人は今後何十年も勤務する可能性のある企業を探すのが就職活動なので、そういう意味でも自己分析の時間的なコスパは非常に高いと言えると思います。

難しく考えすぎるとキリがない。自己分析はまずシンプルに考えよう

自己分析というとどうしても難しく考えてしまいがちですが、実際のところは「自分の好きなことを知る」という非常にシンプルな行動です。きちんとこなしておくと今後の人生においてもメリットが大きいので、まずはきちんと自分を見つめなおすところから始めましょう!