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企業が就活生に投げかけてくる殺し文句
企業が就活生に投げかけてくる殺し文句

企業の人事は採用のノウハウを持っているプロなので、学生がどんな言葉に食いつくか熟知しています。一方、就活生はほとんどが労働経験も少ない就活1年生です。そのため就活生は採用のプロが投げかけてくる言葉を冷静に受け止め理解する必要があります。この記事では、企業が投げかけてくる殺し文句や就活を進める上で注意しておきたい言葉についてまとめました。

待遇

ここでは待遇について気をつけたい言葉を紹介します。

「初任給が高い」

学生から社会人となり必死に働くことを考えると、高い初任給を求めてしまいがちですが注意が必要です。初任給は基本給と諸手当で構成されています。一般的な初任給額より高い金額を載せている会社は諸手当まで含んでいる可能性もあります。しっかりと「基本給」という言葉が掲載されているか確認してみてください。このような高い初任給をアピールする会社はベンチャー、無名の企業、ブラック企業に見られます。つまり人材を集めるために、高い初任給で就活生を集めようとするのです。給料を気にする人は初任給よりも昇給率に注目してみると良いでしょう。初任給について詳しく知りたい方は、ぜひ以下の記事も読んでみてください。
「就活生が押さえるべき初任給のカラクリを徹底解剖」
https://www.recme.jp/media/201902246642

「週休2日」

多くの企業が休日休暇として「週休2日」という言葉を用いていますが、完全週休2日制と週休2日制の違いを把握しておく必要があります。完全週休2日制は、毎週2日の休日が保証されることを示しています。ただし、その2日が土日であるという意味はないという点に注意してください。一方、週休2日制は1カ月の中で週2日休めるのが最低1回は保証されることを示しています。休める日が土日とは限らないのは、完全週休2日制と同じです。サービス業などでは正社員であってもシフト制で土日の出勤が定められている企業も多く存在するため、土日祝日休みなどの表記があるか確認しておきましょう。

仕事内容

ここでは仕事内容について気をつけたい言葉を紹介します。

「コンサルティング」

近年コンサルティング業界が学生の人気を集めていることからわかる通り、多くの学生が「コンサルティング」という言葉に魅力を感じています。それに乗じて、最近はコンサルティング業界のみならずメーカーやIT企業でもインターンシップで「コンサルティング営業を体験しよう」などと名を打ってアピールしてきます。しかし、インターンシップでできる疑似仕事体験のほとんどが花形の仕事であり、必ずしも入社したらできる仕事とは限りません。企業は嘘をつきませんが、魅力的な所を強調してくるということを忘れないようにしてください。また「コンサルティング」のような言葉も企業によって違ってくるので、自分がやりたいコンサルティングのイメージと一致するか確認しましょう。

業績

ここでは業績について気をつけたい言葉を紹介します。どんな企業もいかに業績が良く見えるかを考えながらアピールしてきます。批判的視点も持ちながら情報に接するようにしましょう。

「売上高〇〇%アップ」

売上高の成長率に関心するだけで終わらず、その企業の創業時期やもとの売上高がいくらなのかまで理解するようにしましょう。もし創業初期の企業で事業が上手くいっているのであれば、売上高の成長率は高くても当然と言えます。また、もとの売上高がいくらかということも大切です。低い売上高から通常レベルに上がっただけという可能性も考えられるからです。しっかりと企業研究をするようにしましょう。

「市場シェアNo.1」

特定の市場でトップシェアであると聞いて「安定しているな」で終わらず、その市場の規模や将来性まで理解するようにしましょう。いくら特定の市場でトップシェアを誇っていても、その市場規模が小さければ大きな強みとは言い切れませんし、将来性のある市場でなければ安定しているとは言えません。しっかりと業界研究をするようにしましょう。

なんでも鵜呑みにせず、冷静に受け止めよう

どんな企業にも良い面と悪い面はあるものです。人事がプラスなことしかアピールしてこない以上、批判的視点を持つことも必要でしょう。人事が投げかけてくる殺し文句にただ踊らされてしまうと、入社後にギャップを感じてしまいます。現実問題として、新卒入社後3年で約3割が離職するという話は聞いたことのある人も多いのではないでしょうか。このことからいかに新卒社員と企業の間でミスマッチが起こっているかがわかると思います。大切なファーストキャリアのためにも、しっかりと企業情報と向き合いましょう。