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【初級】経済用語
【初級】経済用語

OB訪問やリク面で、社会人の使う経済用語の意味が分からなくて、とりあえず笑ってごまかすという経験をしたことありませんか?せっかく、社会人の話を聞けるのに、話の意味が分かっていないのは勿体ないことです。分かっていないことがバレると気まずい雰囲気にもなります。アルファベットやカタカナを多用され、苦しむ就活生のために、就活生が知っておくべき経済用語をまとめてみました。今回は基本中の基本を扱いますが、意外と詳しい意味を知らない人多いかもしれません。改めて、確認してみてください。

GDP

GDPとは、Gross Domestic Product(国内総生産)の略称です。1年間同じ国に住んでいる人々によって新たに生産されたモノやサービスの付加価値のことを指します。
簡単に言い換えると、「日本に住む人々が日本で働いて稼いだ額の合計」となります。日本企業が海外で儲けた額は含まれていません。
一般的に、GDPが増えれば増えるほど、お金が国内でたくさん流通し、景気も向上します。

円高・円安

円の価値が、他国の通貨より上昇したら「円高」、下落したら「円安」と言われます。と言われても、理解が難しいので、1つ例を挙げます。
「1ドル=100円」の状態から、「1ドル=120円」になった場合と、「1ドル=90円」になった場合を見てみましょう。

「1ドル=120円」になった場合ー円安

100円出せば1ドルと交換できた状態から、120円出して1ドルと交換する状態に変化しました。つまり、20円多く出さないといけない状態になっており、円の価値が低くなってしまったと言えます。
円安になると、輸出には有利になります。輸出品の外国での価格が安くなるからです。例えば、1ドル=100円のとき、日本で100万円の車のアメリカでの価格は10000ドルになります。
1ドル:100円=X:100万円
X=10000ドル
これが、1ドル=120円になると、
1ドル:120円=X:100万円
X=8333.3333ドル
このように、円安になると、外国での輸出品価格が安くなり購入されやすくなります。

「1ドル=90円」になった場合ー円高

100円だして1ドルと交換していた状態から、90円で1ドルと交換できるようになりました。つまり、100円出さないといけないところが、90円で済んでいるので、円の価値が向上していると言えます。
円高になると、輸出には不利になります。輸出品の外国での価値が高くなるので、国際競争力が低下し、輸出が減少します。
先ほどと同じように、日本で100万円の車をアメリカで売るとしましょう。1ドル=100円のときは、アメリカでの価格は10000ドルでした。
1ドル=90円になると、
1ドル:90円=X:100万円
X=11111.1111ドル
このように、アメリカでの価格が高騰し、購入されにくくなります。
一見、「1ドル=100円」から「1ドル=120円」になると、円高?と思いがちですが、真逆なので気をつけましょう。

M&A

M&Aとは、「Mergers(合併) and Acquisitions(買収)」の略です。合併とは2つ以上の会社が1つになること、買収とはある会社が他の会社を買ったりすることを指します。それでは、なぜ企業はこのM&Aを行うのでしょうか?

M&Aのメリット

M&Aを行うと、以下のメリットをもたらします。
・事業承継問題の解決
・企業の存続・発展を実現
・リスク・時間・資源を最小限に抑えて、新事業に挑戦
【事業承継問題の解決】
実は、後継者不足の中小企業は全体の65%にのぼります。後継者が見つからないと、せっかく培ってきた販路、技術、ノウハウが台無しになり、従業員の雇用や取引先への影響も深刻になります。そのため、M&Aにより、他社に事業を引き継いで貰うことでそういった悪影響を避ける必要があります。こうしたM&Aのことを、事業承継型M&Aと言います。
【企業の存続・発展】
M&Aにより、上場企業など経営資源の豊富な企業のグループに入ることで、販路の拡大・円滑な資金調達など自社の弱点を補うことができ、企業の存続・発展を目指すことができます。
【リスク・時間・資源を最小限に抑えて、新事業に挑戦】
一般的に新しく事業を始めようとすると、一から人材を育てたり、顧客を見つけたり、技術やノウハウを身につける必要があります。時間もかかりますし、リスクも伴うものです。
しかし、M&Aでは、既に人材・顧客・技術を持っている企業を買収するので、そうした手間暇をかける必要が無くなります。

M&Aのデメリット

しかし、M&Aにはメリットだけでなく、デメリットも存在します。
・企業の負の部分を見逃すと、投資の割に成果が上がらない
・企業文化の違いから人が融合せず、効率化を損なう
想定以上の負債を抱えている企業を買収してしまうと、立て直しに資金や時間をかける必要があるため、投資をしたのに利益があがらないことがあります。
また、全く違う企業が合併するので、企業文化の違いから人が辞めていったり、対立構造を生み出すことがあります。
こうしたデメリットを回避するために、事前の交渉や情報開示がM&Aでは非常に重要になります。

上場

上場とは、証券取引所で株式が売買されるようになることです。上場すると、誰でも自由に会社の株式を購入できるようになります。
この上場を果たした企業のことを、上場企業を言います。会社を上場させるには、証券取引所が設けている基準をクリアしないといけないので、だれもができる訳ではありません。

上場のメリット

上場には、以下のメリットがあります。
・資金を集めやすくなる
・企業の信用力向上
・知名度向上
まず、企業の株式がどんな人でも購入できるようになるので、資金を集めやすくなります。
次に、上場の際、会社の財務を公開する必要があるのですが、この公開をすることで、企業の信用力を向上させることができます。財務情報を隠すことなく公開していると、金融機関も安心してよりお金を貸せるようになるのです。
最後に、上場を果たすと、企業の知名度が向上します。会社名が新聞に載るようになりますし、上場企業というステータスを確保できます。「上場企業=上場を果たせるほどの体制ができている、資金が潤沢」と評価され、新卒採用や中途採用での人気を高められます。

上場のデメリット

ですが、上場にはデメリットもまた存在します。
・コストがかかる
・買収リスク
上場するためには一定の条件をクリアしないといけません。そのクリアのための金額(証券会社へのコンサルティング報酬、監査法人への監査報酬、申請書類などの印刷代など)を合計すると、数千万から数億円かかることになります。
また、株式が誰にでも買えるようになるので、他社から株式を買い占められて、経営権を奪われる・買収される可能性があります。

経済用語を知るだけで、就活でも有利に

基本的な経済用語を4つ紹介していきましたが、いかがでしたでしょうか。よくニュースや新聞で見るけど、詳しい内容は知らなかったという人多かったと思います。
普段使い慣れない分、理解が難しいですが、知っていると、社会人から「おっ、よく勉強しているね」と高評価をもらえるかもしれません。社会人と話しをする前に、この記事をさっと読んで準備しておくようにしましょう。