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就活をしていると、時々噂に聞こえてくる「コネ採用」というワード。コネクション、つまり縁故採用のことを指し、企業が自社の役員や取引先企業の関係者を優先的に入社させることです。実は企業・学生側双方にメリットがあり、それゆえに多くの企業で行われている採用方法です。今回はそんなコネ入社について、詳しく解説していきます。

企業はなぜコネ入社を受け入れるのか

企業側は、なぜ毎年コネ入社を受け入れているのでしょうか。それには、採用することで企業の利益に繋がるからです。

企業の取引がスムーズになるから

まず最大のメリットは、コネ入社を受け入れることで取引先の企業との関係がより強化されることが期待できるからです。ビジネスの世界においては、人と人とのつながりは重要視されています。そういう意味で、採用枠を一つ埋めるだけで取引先とより円滑なビジネスを行えるコネ採用は、企業にとって費用対効果の高い施策であると言えるでしょう。

ある程度人格や能力が分かっているから

就活では、企業はESや複数回の面接を通じて、応募者の性格や能力を判断しようとします。とはいえ、一緒に長期間働くならともかく、たったそれだけのプロセスで応募者の本当の人間性を見抜くのは至難の業です。それに比べて、コネ採用の場合は応募者には紹介者のお墨付きがあります。そのため、企業も軽い面接を行うだけでも、安心して内定を出すことができるのです。

コネ採用のメリット

コネ採用には、当然多くのメリットが存在します。

選考の難易度が大幅に下がる

先ほども述べた通り、コネがある人物を採用することは、企業に多くのメリットをもたらします。そのため、コネを通じたルートの選考は最低限の礼儀をわきまえているか、社交性は人並みかといった非常に簡単なチェックをクリアするだけで内定を掴み取ることができます。どんな時代であっても、大企業の内定倍率は数十倍を優に超えます。そのような激戦を回避できるのは、非常に大きなメリットであると言えるでしょう。

コネの強さによっては出世が早まる

コネ採用は、入社後の出世にも大きな影響を及ぼします。会社で昇進する条件というのは、必ずしも個人の実務能力だけとは限りません。上司に好かれやすい人懐っこさがあったり、ノミュニケーションが得意だったり・・そのような「人間関係を円滑に進める能力」もビジネスマンとして評価される資質の1つです。そう考えると、強いコネを持っている方が昇進しやすいことも頷けます。

コネ採用のデメリット

一見メリットばかりのように見えるコネ採用ですが、無視できないデメリットも多く存在します。

社風や業務が合わなくても辞めづらい

コネ採用で会社に入ると、その会社と合わないなと感じたとしても辞めづらい状況になってしまいます。なぜなら、そこで辞めてしまうと会社側からすると「せっかく持っているコネクションを期待して、採用枠を一つ開けておいたのに・・」と、紹介者のメンツをつぶすことになるからです。そのため、コネ採用で受ける際にはまず自分の性格的にその会社でやっていけそうか、よく検討する必要が出てきます。

社内でひがまれやすい

コネ採用は面接の難易度が極端に低いため、通常のコースから面接を勝ち抜いてきた社員からすると、少々僻みをもった目で見られてしまうリスクもあります。そのため、コネで入社する場合は、誰もがその実力を認めざるを得ないほどの結果を出すか、または周りを全く気にしない姿勢が求められます。

コネクションがない場合はリファラル採用も選択肢に

コネ入社のメリット・デメリット両面を紹介しましたが、プラス・マイナス面をよりマイルドにした「リファラル採用」というものもあります。これは、企業の一般社員からの紹介で受けられる採用のことです。「自分には強いコネなんてない!」という方は、是非リファラル採用も検討してみてください。