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就活とネイル
就活とネイル

就活生と言えば「黒髪必須、黒いリクルートスーツに革靴で、派手なメイクやネイルはNG」と言われてきました。しかし最近では、パンテーン(P&G)の「Hair We Go」やバンドエイド(Johnson&Johnson)の「スニ活」など自由なスタイルでの就活を推進する動きがあります。令和の新就活スタイルと、それでも気になる身だしなみの事情について今回は【ネイル】に焦点をあてて考察していきます。

就活生の身だしなみ事情

令和の就活はこれまでの概念を覆し、多様性を認めた自由なスタイルで行っていきたいという風潮が生まれつつあります。この流れによっておしゃれも我慢せずに自己表現として評価される時代に変わっていくかもしれません。その火付け役ともなった2つのキャンペーンから紹介します。

Hair We Go!

外資系消費財メーカーP&Gのヘアケアブランドパンテーンでは、「Hair We Go!」というキャンペーンを行い、日本国内で話題になりました。就活生のほとんどが就活中に海苔のような黒髪で七三分けやひっつめ髪という一辺倒な髪型で臨む風潮がある一方、採用側は就活生に対し、創造的なスキルや志向を求め、個性を認める動きとの矛盾があることから、風貌に対しても個性を認めていこうとする考えから始まりました。139の賛同企業と共に掲げる「自由な髪型での就活参加」を推進しており、20卒の内定式からこの活動に則して金髪での内定式参加者たちが注目された新聞記事も多数あがりました。139の賛同団体と聞くと、比較的服装の縛りが少ないイメージのあるベンチャーなどを想像する就活生も多いかもしれませんが、実は経済産業省や日本郵船、日テレ、ホンダ、東京海上日動など日系大手企業も賛同企業に含まれます。自分の志望企業も賛同企業となっているかなど確認してみましょう。
(参照:パンテーンwebサイトよりhttps://www.pantene.jp/ja-jp/hair-we-go/shukatsu-hair2019)

スニ活・KuToo

同じく外資系消費財メーカーであるジョンソン・アンド・ジョンソンのバンドエイドで行っているキャンペーンで、革靴による靴擦れを我慢しながら向かう面接ではなく、スニーカーで面接に向かうことを良しとしていく動きが「#スニ活」です。靴擦れによってお世話になるバンドエイドですが、ジョンソン・アンド・ジョンソンの「お客様の生活に寄り添う企業」として辛い靴擦れから解放され、スニーカーで面接に向かうことや、就活そのものの多様性を認めていきたいとしていくメッセージが込められています。
さらに、最近ではKuTooという動きも注目を集めています。就活女子は必ずと言っていいほどマナーとしてヒールのあるパンプスで就職活動していますが、高いヒールを履くことが強制されず、ヒールを履かないことを許容する社会づくりを促進するムーブメントです。海外大使館や賛同企業も増加中だそうです。
(参照:バンドエイドwebサイトよりhttps://www.band-aid.jp/campaign/sunikatsu/change.orgより
Ku Tooについてはこちら!https://bit.ly/3aVzAZD)

ネイル事情

上記のように多様性を認める動きや就活スタイルが変化していくなか、些細な事ではありますが、ネイルについてはどのようなマナーが望まれているのでしょうか。どうしてもネイルを諦めたくないぎりぎり平成就活生だった筆者の経験をもとに各業界での就活におけるネイル事情を考察します。

金融機関・商社などの大手

就活生は自爪で臨む人が圧倒的多数な印象でした。諦めきれない筆者は、自爪の色に最も近く、ネイルしていると言うよりも整えている印象のピンクベージュで臨みましたが、グループディスカッション後にほかの就活生に「ネイルしているんだね。」とわざわざ声をかけられました。他の候補生からすると本腰入れて就活していない学生として見えるのかもしれない、と筆者は感じました。
しかし、保険会社に就職した女性の先輩のなかには就職してから自由にお洒落なネイルを楽しんでいる人もいたので、入社すれば寛容な職場も多いかもしれません。

製造業

就活生は自爪に近いカラー・デザイン・形で臨めば問題なさそうでした。筆者はラメの入ったピンクベージュでディスカッションに臨みましたが、特に気にされた印象はなかったです。もちろん企業にもよりますが、ほぼ自爪感をだすささやかネイルが社員の方の間でも主流な印象だったのでも入社してからもやはり控えめが望まれるかもしれません。

飲食・医療・福祉系

当たり前の事ですが、衛生面を考慮して圧倒的NGな企業多数でした。大手チェーンの広報などであれば可能、と言って下さるある企業人事の方もいましたがネイルは諦めましょう。

メディア・広告・アパレル

ネイルOK企業であることが非常に多い印象でした。ファッションや流行に敏感な業過や職種であれば、ある程度おしゃれな印象が企業の方からむしろ評価される場合があります。筆者はメディアの選考後に手元まで清潔感のある印象だったと言われて非常に驚いた経験があります。

OKネイルとNGネイルの基準

上記のように業界にや企業によって、見る人によって印象や評価が異なることであり、自爪が最も無難であることは間違いないですが、それでも諦めきれない筆者のような就活生は、基準をおさえておしゃれを楽しみましょう。
黒や真っ赤などの濃い色味を単体で使うネイル、スカルプや3㎜以上伸びた爪、粗目のラメは上品で知的な印象が構築できないので選考の場ではNGです。選考に面接官や他の候補者が集中できないこともあります。
ネイルに寛容でオープンな企業においては肌なじみの良い色で、短めのラウンドカット、ワンカラーやグラデーションが最も印象の良いネイルで、スーツともよく似合うので上品で清潔感、知的な印象を与えられる可能性もあります。

令和の就活スタイルで自信を持って内定へ

いかがでしたか。一辺倒な就活スタイルから自由なスタイルへ寛容な方向へ動きつつありますが、それでも守るべきマナーはあります。今後は自分の判断が大切になるでしょう。ネイルに頑なな筆者も大学生としてではなく、就活生ー社会に出ていく身としていろいろ考慮しました。それでも就活生の皆さんが自分の身だしなみに自信をもって臨める環境が整い、自由な表現ができるようになると良いですね。面接時にも新たなトピックとして持ち出すことで社風を理解する一助になるかもしれないのでぜひ些細な事ひとつひとつ志望企業に考えを巡らせてみてください。