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NTTグループ5社を徹底比較
NTTグループ5社を徹底比較

IT・通信業界を受検する就活生の皆さん!今回はNTT主要5社であるNTT東日本、NTT西日本、NTTドコモ、NTTデータ、NTTコミュニケーションズの事業内容や社風を比較していきます。どれも一見似ている企業群ですが、各社の違いをきちんと理解しておかないと本選考の面接で必ず手詰まりになってしまう質問があります。

「NTTの中で弊社が第一志望なのはなんで?」

NTTグループの面接を受検していく中で必出の質問であるとともに、NTTグループの主要各社を丁寧に企業研究していないと答えられない質問でもあります。NTT内の類似した他社を引き合いに出し、そのうえで志望企業により惹かれた点、勝っていると感じる点を伝えるというのが最適解です。仮に、志望企業の志望動機の一点張りで通そうものなら、さらに深いツッコミ「それってNTT◯◯でもできる仕事だよね?」と突き返されてしまいます。競合していなくても同グループ同業他社の企業研究はとても重要です。

事業ごとのグループ分け

企業研究に移る前に、NTTの事業内容をグループ分けします。

  • 地域通信事業―NTT東日本・NTT西日本
  • 移動通信事業―NTTドコモ
  • データ通信事業―NTTデータ
  • 長距離・国際通信事業―NTTコミュニケ―ションズ
  • その他の事業―NTT都市開発、NTTファイナンス、NTTコムウェアほか



今回ピックアップしているのは、各事業の最上流工程にいる5社で、NTT西日本NTT東日本NTTドコモNTTデータNTTコミュニケーションズの5社です。

NTT東・西日本

地域通信事業―地方創生に重点

NTT東・西日本(以下、NTT東西)の事業内容は、それぞれの地域で固定電話などで法人・個人を相手に収益を上げてきました。しかし周知の通り、固定電話の利用率はますます下がる一方で、今現在は固定電話で拡げた事業を畳みつつ、その事業で獲得した地域に根差した信頼を活かして、光回線やICT技術を応用した通信事業を展開することが両社の経営方針となっています。

NTT東西の違いは?

筆者が両社の説明会・座談会に参加して感じたNTT東西の違いは、当然ではありますが営業エリアの違いで、東京(または神奈川を含む首都圏全体)が含まれているかではないかと考えました。両社とも各地域のインフラを支える安定的な収益があり、もちろん西日本でも大阪の大企業に対して法人営業することもありますが、東日本では東京の大企業の数も多く、法人営業の数も比例して多くなるはずです。

その反面、東日本が担当している首都圏エリアでは同業他社のライバルも多く、そこで争ったりする面もあり、西日本の方がより地域に根差して落ち着いた仕事ができるという違いがあると感じました。

NTTドコモ

移動通信事業―グループの稼ぎ頭

移動通信(携帯電話)事業のドコモはNTTグループの中でも有数の稼ぎ頭であるとともに、国内で寡占している「携帯電話」事業を開拓して第一線を走り続けるリーディングカンパニーです。第5世代の移動通信システム5Gの正式リリースを控え、情報社会を支えるインフラの要としてますます社会での必要性が高まっています。

受検者層は?

通信業界は落ち着きのある社員・就活生が多い印象でしたが、ドコモに関しては体育会系でガッツがある社員・就活生が多いと感じました。圧倒的な収益はもちろん、携帯電話事業で数少ない企業群がシェアを独占しているという将来の安定性も含め、他の業界を受検していた学生からも非常に人気が高くなり、NTTグループの中では一番入社難易度が高いのではないでしょうか。

NTTデータ

データ通信事業―SIerの雄

NTTデータは上記3社と異なり、法人営業で各企業のシステム開発を承る、いわゆるシステムインテグレーター(SIer)としては国内トップの2兆円越えの売上を誇っています。国内外の大企業から大規模なシステム開発を依頼され、お金の動きがとても大きいことが売上高から分かります。

B to Bのお相手は?

B to Bのビジネスモデルで相手にしているのはいずれも大企業ばかりで、金融機関のATM統合や医療機関の電子カルテ、博物館の電子蔵書など、日本のみならず国外からも依頼を受け、規模感・責任感の大きい仕事を若いうちから任せてもらえます。

社名に反して文系社員多し

データ、システムをより深く取り扱う業界ではありますが、そのイメージに反して文系出身の社員も3~4割ほどいました。しかも、全員が営業や企画などを担当するわけではなく、一からシステムエンジニアになったという社員さんもいました。もちろん容易なことではありませんが、サポートする仕組みは整っているようで、チャレンジ精神旺盛な方ならどのフィールドでも活躍できるはずです。

NTTコミュニケーションズ

長距離・国際通信事業―NTTグループ1のグローバル派

社名からは想像しづらいですが、NTTグループ内の国際事業を請け負ってきたのがNTTコミュニケーションズです。長距離のデータ通信ということでデータクラウドの技術などに長けており、国内企業の海外進出を支援するようなビジネススタイルで現在の地位を確立してきたそうです。

NTTデータとの違いは?

NTTデータと同様に現在は国内外まで営業範囲を拡げ、その事業内容もシステム開発とクラウドサービスなど類似する点もありますが、元からグローバル志向だったという点が大きな違いとなっており、その社風にも違いが表れています。NTTデータはSIerの国内トップとしてのプライドや自信があり、自主性が強い社員さんが多い印象を感じました。一方でNTTコミュニケーションズはそもそも通信事業者であるとともに、その事業方針からか自由な雰囲気が感じられ、協調性がある穏やかな社員が多いように感じました。もちろん個人のとらえ方によって異なるので自分の足で座談会や説明会に参加することを強くおすすめします。

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事業内容は徐々に似つつある、変わらないのはそのマインド。


いかがでしたか。今まで事業内容を混同していたとしたら、それぞれに共通する部分があるからで、大切なのはその企業が今まで大切にしてきた根幹の事業、そしてそれを現在どのように活用しているか、そしてその活用方針が社風に表れているはずです。NTTグループに限らず、各企業の根幹のマインドを見きわめることが企業分析で最も大切なことです。