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野村證券の事業内容
野村證券の事業内容

長年、業界第1位であり続け、証券業界のガリバーと称される野村證券。ですが、証券業界は高給だけど激務、ノルマがあって大変そうというイメージだけで、しっかりした企業研究ができていない方多いのではないでしょうか。野村證券の特徴とこれからの動向、選考対策を紹介していくので、説得力のある志望動機を作るための参考にしてみてください!

野村證券の業務内容・特徴

日本市場での圧倒的なプレゼンス


(各社2018年度有価証券報告書より筆者作成)
国内5大証券会社の営業収益を比較してみました。
野村證券だけ、頭一つ抜けており、日本の証券市場において圧倒的なプレゼンスを誇っていることがここから分かります。

(2019年度3月期までの情報 各社HPを参照して、筆者作成)
プラネットブースとはみずほ銀行ロビー内でフルラインの証券サービスを利用できる、みずほ銀行と共同店舗を指す。
上の図は5大証券会社の店舗数と顧客資産残高を並べたものです。顧客資産とは証券会社が顧客から預託を受け預かっている、現金・株式・債券・投資信託などの資産を指します。そのため、顧客資産の残高は金融機関の顧客規模を示す指標にもなります。
この図を見ると、顧客資産残高は野村證券が1位で2位の大和証券との差は歴然です。ここから野村證券の顧客基盤が圧倒的であることが伺えます。かつては野村證券が店舗数も1位でしたが、現在は支店を減らしてデジタル戦略に注力する方針に切り替えたため他社にぬかされるようになりました。
このように、日本の証券市場においては野村證券が絶対王者であることがよく分かります。

海外展開

海外への取り組みも強化しており、世界の30を超える国々で約28,000人の社員が働いており、その国籍は90ヵ国に及びます。アジア市場においては、堅実に収益を挙げており、アジア市場をマザーマーケットと呼ぶほどです。海外投資銀行が幅を利かせる、ヨーロッパ、アメリカ市場において、どれだけ参入していけるかが勝負になっています。
その策として、リーマンショックで破綻したリーマン・ブラザーズの欧州・中東の株式部門や投資銀行部門などで買収したことでも有名です。この買収が成功かどうかは議論が分かれていますが、リーマンの買収により、ヨーロッパ市場において海外投資銀行と対等に戦うことができるようになったという話を社員から聞く機会がありました。
海外での勤務を経験したいと考えている人には、機会を与えてくれる可能性の高い企業と言えます。

激務で高給は本当なの?

2018年度3月期での有価証券報告書に記載されている平均年収を上の表でまとめました。(ホールディングスに直接属している社員の平均年収であるため、実際の年収はこれより低いと思われます。あくまで参考程度にみてください。)
野村證券は証券業界の中で給与ランキングは1位であり、やはり高給であることがよくわかります。
次に、激務かどうかを確認してみましょう。筆者が選考を受けている際、リクルーターからの連絡が夜10時や11時にきたことがあったため、繁忙期にはその時間帯まで働く可能性が高いと思われます。ですが、社員の方の話によると、最近は働き方改革により若手は残業ができずに帰らされることが増えているようです。激務であることは間違いないですが、改善傾向にあることも確かでしょう。

野村證券の今後・動向

LINEとの連携

野村證券では、既存顧客の高年齢化と若者層のネット証券人気により、国内資本家の新規獲得に苦戦する状況が続いています。その打開策として、LINEとの連携を発表しています。
2018年5月に、野村證券とLINE株式会社、LINE Financial株式会社との間で、LINE証券株式会社設立に係る合弁契約が締結されました。2019年秋にサービス開始予定で、このLINE証券株式会社を通じて、LINEプラットフォーム上で、資産形成層をターゲットとした非対面証券ブローカレッジ(ブローカレッジ;投資家からの委託を受けて株式等の有価証券取引の仲介を行う業務)、非対面証券投資コンサルティングサービスを提供するようです。LINEとの連携により、ネット証券に押されている状況を打開できるか、注目していくべきでしょう。

中国への進出

2018年5月に、野村証券は、中国証券監督管理委員会に合弁による証券会社設立を申請し、2019年3月にその申請が委員会から承認されました。富裕層ビジネスの実績、知見を活かして、まずは中国の富裕者向けビジネスから着手し、将来的にはホールセールビジネスを含めた他ビジネスへ展開していく計画を立てています。中国での事業展開を本格化することで、アジアに立脚したグローバル金融サービス・グループとしての地位を固めていくのが狙いのようです。
野村證券だけでなく、JPモルガン・チェース、UBSグループなどの外資銀行も参入予定であるため、これらの銀行との競争に勝てるかどうかが鍵になります。

選考情報を解説

3つのルートが存在する

野村證券には内定に至るまでのルートが3つあると言われています。
1つ目がインターンルートであり、インターン参加者の中で高評価を受けた学生にリクルーターがつくことになります。その面談を繰り返すことで早期内定を獲得するものです。特にグローバルマーケッツ部門やインベストメントバンキング部門はこのインターン参加者の中から内定を出す事が多いため、この部門に関心がある人は夏、冬インターンへの参加をしておいた方がよいでしょう。
2つ目がリクルータールートです。他社投資銀行のインターン経験があった、説明会での様子から有望だと判断された、ES・ウェブテストの出来が良かったなどを通して、リクルーターから電話がかかってくることがあります。リクルーターからの評価が良ければ、早期選考に呼ばれ、6月前には内定を獲得することができます。説明会もただ話を聞きに行くという姿勢ではなく、社員から見られていることを意識した立ち居振る舞いをすることをお勧めします。
3つ目が6月1日からの面接に呼ばれるルートです。
インターンでの優遇が明確にある以上、インターン参加の機会がある場合は挑戦してみると良いでしょう。

野村證券の内定を獲得するために

野村證券の事業内容や特徴をデータを用いて、解説していきました。証券会社は金融商品を扱う分、他社との違いが見えにくいものです。ですが、その分、事業内容を理解し、野村證券の強みを理解した上で選考に臨めば、内定獲得の可能性を上げることができます。企業研究を行い、準備をしっかりした上で、インターン・本選考に挑戦していきましょう。