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広告業界
広告業界

広告業界と言えば一見華やかでクリエイティブな世界という印象ですが、その裏にある「激務」イメージを持っている方も多いのではないでしょうか。今回は業界の仕組みと「激務」の真相を解説します。広告業界を正しく理解し、志望する際には自分のビジョンや適性に合った職種を選びましょう!

広告の目的とは

そもそも私たちが普段見かける広告はどのような目的があるのでしょうか。
広告とは、製品やサービスを提供する企業(クライアント)が、それを購入・利用してほしい人(既存顧客・潜在顧客)に対して情報を提供することで、購入・利用を促進することが目的です。また、企業イメージそのものを提供する目的で行う場合もあります。つまり、企業が社会や消費者へのメッセージを伝えるために広告します。この目的に沿い、テレビCMや新聞・ラジオ・電車中吊り広告、看板、近年急増したWEBサイト上の広告などを制作、発信します。

広告業界の基本的仕組み

就活をするにあたり業界や企業を選択する際には、ステークホルダーの存在やどのように利益を生み出しているのかなどの仕組みを理解する必要があります。
広告業界と言えば、広告代理店が真っ先に浮かぶのではないでしょうか。しかし、私たちが普段目にする広告ができあがるまでに多くの企業が携わっており、広告代理店、制作会社、媒体社の3つの業種が柱となっています。ここで基本的な仕組みを確認しましょう。

広告代理店

広告の制作・発信において最もクライアントに近い存在が広告代理店です。基本的なビジネスモデルとしては、テレビ局や新聞・雑誌などから「広告枠」という広告できる時間やスペースを仕入れ、クライアントに販売しています。広告したい商品やサービスの広告が、できるだけ多くの潜在顧客がアプローチするメディアやスペース、時間帯をカスタマイズするノウハウを駆使して代理店はその手数料で利益をあげています。
つまり、「広告を実際に形にすること」が仕事というよりは広告の「企画」が軸となっています。それゆえ、インターネットの普及に伴い一方的な広告手法だけでなく、双方向的なコミュニケーションが可能なSNSなどを活用したマーケティングのコンサルティングを含む総合的なマーケティングコミュニケーションをクライアントに提案する存在になりつつあります。

制作会社

「広告を実際に形にすること」が業務です。宣伝したい商材について適切なコンテンツ内容を目に見える形にしていく業務です。多くの場合、映像制作会社やグラフィック制作会社があてはまります。ハイクオリティな制作物では、専門的な環境や器具が必要となり、専門性も求められるでしょう。企業によっては、コンテンツ内容の企画もする制作会社や、メディア自体が制作と発信を行う場合もあります。

媒体社(メディア)

広告という流れにおいてもっとも消費者に近いのが媒体社(メディア)です。例としてはテレビ局や新聞・雑誌、ラジオ、WEBメディア(動画サイトやニュースサイトなど)が挙げられます。そのほか看板や公共交通機関の広告スペースも含まれます。
また媒体社の中には代理店業務・制作業務も併せて行う企業もあります。この場合、ワンストップでの広告発信をすることで迅速な宣伝が可能になるようです。/p>

広告業界を志望するなら

求められる人材

上記のようにクライアントのメッセージを消費者に伝えるというBtoBtoCのモデルであることからどの業種においても物事を一貫したフローで見通しを立てて考え、行動できることが必須となります。そのためには論理的な思考力に長けた人材が求められています。さらに、消費者や社会といった感情や予測できない動きに対して、敏感に反応できるアンテナを常に張っておく必要もあるでしょう。

企業・業種の選び方

広告業界というと、「広告を形にする」仕事を想像するかもしれませんが、このような業務は制作会社や媒体社で行う場合がほとんどです。また、専門的な技術が必要な場合もあるので選考までにある程度習得しておくとよいでしょう。例えば、動画やグラフィック制作のソフトウェアの操作方法を習得することやホームページを作成するスキルなどが挙げられます。お手軽な学生向けの講習会などもあるのでそれらを活用しましょう。媒体社については各媒体の業界(テレビ業界など)の仕組みもしっかりと把握しておく必要があります。
一方で代理店では企業や商品のマーケティングコンサルタントとしての役割を担う存在であることから市場や消費者の行動トレンドをおさえ、スピーディーな対応ができる能力が必要です。広告だけでなくPR活動についても関心を持って想像を膨らませましょう。また各企業の連携を取りリーダーシップを発揮したい人にとっては活躍できる業種なのではないでしょうか。

「激務」イメージの真相

コンテンツや話題性などからイメージされる「クリエイティブ」「華やかさ」の裏には、広告の目的そのものがもつ発信したい企業と実際に情報を受け取る消費者の遠さが引き起こす手法の豊かさと、それぞれに求められるクリエイティビティが結果として「激務」なイメージを引き起こしているかもしれません。事実、BtoBtoCで構成された業界はフローが長くなり、分業体制による納期の発生が激務イメージを引き起こしている可能性もあります。
志望する企業にしっかりとヒアリングして、自分に合った働き方ができる企業選びをすることで充実した就活ができそうですね。