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就職 劣等感
就職 劣等感

内定をもらい、長きに渡った就活を終えたにも関わらず、就職先に劣等感を抱いてしまう人が一定数います。内定後に気分が沈んでしまう「内定ブルー」の一つです。この記事では、就職先に劣等感を抱いてしまう理由を分析し、劣等感を払拭する方法を紹介しながら、劣等感を抱く前に持っておくべき思考について解説していきます。

就職先に劣等感を抱く理由

自分の就職先に劣等感を抱く理由は複数考えられます。

就職先の名前がほとんど知られていない、大手ではない

世の中では「大手・有名企業=勝ち組」という風潮があるのは事実です。就職難易度、就職倍率の高い企業、世間的にも有名な企業に就職することは、今の世の中においては一種の肩書にもなり得ます。もちろん、この風潮は誤ったものであると筆者は思います。ただ、世間にはびこるこの風潮の中で生きていると、自分の就職先が大手企業・有名企業でないと劣等感を抱いてしまうのはごく自然なことであると言えます。

妥協して就活を終えてしまった

「早く就活を終えたい」などの理由で、妥協して就活を終了してしまう人が一定数います。確かに就活は長い道のりで、悩むことも辛いこともあるものです。しかし、その時に抱いてしまった「楽をしたい」「早く終わりたい」といった感情で、就活を妥協して終えてしまうと、それが劣等感の原因となり得るのです。

十分な時間をかけて就活をできなかった

何かしらの理由によって、就活に十分な時間をかけて就活できなかった場合、それが就職先への劣等感の原因となることがあります。就活だけに時間をかけることができる人と比較すると、時間に制限がある人は時間的に不利な立場にあると言えます。十分に就活できなかったことで、満足のいく企業から内定をもらうことができないという結果になると、それが劣等感の原因となり得るのです。

劣等感を払拭する方法

様々なことが原因で抱いてしまう劣等感を払拭するために、取るべき手段をいくつか紹介します。

なぜその企業を選んだか考えなおす

自分がその企業から内定をもらったのは、自分が「行きたい」と思い、その企業を受けた結果です。もちろん、面接練習として受けた企業に最終的に就職することになったという場合もあるでしょう。しかし、たとえそうだったとしても、志望動機を練り、その企業に行きたいという思いを面接でぶつけたのではないでしょうか。
その企業を受けようと思った理由や、面接で話した志望理由を今一度思い出してみましょう。その時の企業に対する思いがよみがえるかもしれません。自分が引け目を感じているような企業を受けていなかったのであれば、なぜ受けなかったのか考えてみましょう。そんな企業よりも、今自分が就職しようとしている企業の方が、自分にとっては魅力的であると考えていたのではないでしょうか。
今一度、その企業を選んだ理由について考え直してみると、抱いていた劣等感も馬鹿らしいものと思えてくるかもしれません。

将来の目標を立てる

企業はあくまでも自分の目標を達成したり、やりたいことをしたりするための手段に過ぎないと考えられます。「大手・有名企業で働く」ということだけを目標とするのであれば、その人の成長は一切期待できません。しかし、ある目標があり、企業がそれを達成するための手段であると考えれば、企業の名前など気にならないはずです。
将来の目標は頑張るモチベーションになり得ます。将来の目標を明確化し、それをモチベーションとしてやるべきことに取り組むことで、自分には企業名が必要ないことが分かってくるはずです。そして、最終的にその目標が達成できた暁には、自分が抱いていた劣等感は優越感に変わっていることでしょう。

就活をやり直す

自分が抱く劣等感が、大手・有名企業に就職する周りと、そうではない自分という比較から来ている場合、就活をやり直すというのが最終手段でしょう。
周りと比較してしまう以上、劣等感を払拭するのは困難です。しかし、就活をやり直して、自分が周りに劣等感を抱かないような企業から内定をもらうことで、その劣等感を根本から払拭することができます。
ただ、注意するべき点が二点あります。一点目は、もう一度就活をしたところで、満足のいく企業から内定をもらうことができるかどうかは保証されていないという点です。現在持っている内定も原則として手放すことになるので、一個も内定をもらえないという結果もあり得るのです。
二点目は、自分が常に周りと比較してしまう人間である場合、どんな企業から内定をもらおうとも結局劣等感を抱いてしまう可能性があるということです。それは自分の性格によるものなので、劣等感を抱くのはごく自然なことと言えるのです。
就職先への劣等感を払拭するために就活をやり直すという手段をとるにあたって、このような懸念事項があることは押さえておきたいところです。

劣等感を抱く前に

誰もが入社して数年たつまでは就活を成功したとは言えない

中には大手・有名企業、就職難易度が高いといわれている企業から内定をもらい、それを誇らしげにしている人もいます。しかし、その人にとってその企業が本当に良い選択だったのかについてはまだ誰も分からないのです。
まだ内定をもらっただけの段階では「就活を成功した」と断言することは本来不可能です。入社して数年働いたときに、その会社が自分にとって良い選択であったと言うことができた時に初めて、「就活は成功だった」と言えるはずなのです。
したがって、内定をもらって誇らしげにしている人に劣等感を抱く必要は一切ありません。そして、数年たった時に自分自身も、「就活は成功だった」と言うことができるかもしれないのです。

他人は他人、自分は自分

当たり前のことですが、人はそれぞれ異なった価値観を持ちます。価値観が違う以上、行きたいと思う企業、その人に合う企業もそれぞれなのです。自分自身が就職をする企業と、周りの人が就職をする企業を比較すること自体が全くの無意味なことなのです。
自分は自分の価値観に基づいて企業を選び入社を決めたのではないでしょうか。その選択は自分の価値観に基づいている以上は、劣等感を抱く必要は一切ありません。自分と他人は違うんだということを心に留めておきましょう。

人の価値は企業名で決まらない

大学名もそうですが、その人の価値は企業名でも決まりません。大学や企業はあくまでもその人の所属先に過ぎず、そこに自らのアイデンティティを求めるのは無意味です。そして、他人の所属先に過ぎない企業名を比較することも、それもまた無意味です。

就職先への劣等感を払拭する方法

さまざまな理由から自分の就職先に劣等感を抱いてしまうこともあるかもしれません。その劣等感を払拭するために、その企業を受けた理由を考え直したり、将来の目標を立てたりという方法があります。それでも劣等感が払拭しきれない場合、就活をやり直すという手段もあります。ただ、劣等感を抱く前に、今一度自分の思考を考え直してみるのも一つです。就活を成功したと内定をもらっただけの段階では言えないはずだということ、自分と他人とは違うということ、人の価値は企業名では決まらないということは、劣等感を抱かないようにするためにも持っておきたい思考です。