マーケターキャリア協会が主催している新卒でマーケター職就職を支援するプログラム
「いきなりマーケター就活」の詳細はこちら▼▼
https://note.com/marketercareer/n/ncda82f79659a
こんにちは!
ミキワメ就活の大野です。
今回は就活生から人気の【マーケティング職】について、いったいどんな仕事なのか、どんな人が向いているのか、などを徹底研究します!
(本記事は10/26 ミキワメLIVE YouTube内で開催した『マーケティング職 徹底研究 ~マーケターから始めるファーストキャリアのすゝめ~』 を記事執筆したものです。)
マーケティングの第一線で活躍している先輩として、
・資生堂ジャパン株式会社 新価値創造マーケティング本部 本部長
マーケターキャリア協会理事
北原規稚子(きたはら・みちこ)様
・某外資系テック企業 マーケター
マーケターキャリア協会事務局長
中村全信(なかむら・まさのぶ)様
に話を聞きました!

マーケティング職って、どんな仕事?
中村さん:
まずはマーケティングの定義を確認してみましょう。
2024年に日本マーケティング協会がマーケティングの定義を変更しました。それをそのまま引用すると、
顧客や社会と共に価値を創造し、その価値を広く浸透させることによって、ステークホルダーとの関係性を醸成し、より豊かで持続可能な社会を実現するための構想でありプロセスである。
日本マーケティング協会, 2024年
特に重要なのは『価値を創造する』と『広く浸透させる』という部分です。昔は大量生産・大量消費の時代でしたが、今は技術力も向上し、人々の目も肥えてきています。そのため、お客様に選んでいただき、喜んでいただくための価値をマーケティングで創造し、それを広く浸透させることが重要になってきています。
簡単に言えば、人の気持ちを動かし、意識と態度、行動を変容させることがマーケティングの役割です。これは企業だけでなく、日常生活や就職活動にも当てはまります。例えば、就活では自分という商品の価値を分析し、企業というお客様に対してパフォーマンスすることも、一種のマーケティングと言えるでしょう。
マーケティングは企業の成長を支え、消費者の心を掴む重要な役割を担っています。『構成でありプロセスである』という定義にもある通り、単なる広告やコミュニケーションだけでなく、商品開発からブランディング、顧客体験の設計まで、幅広い分野に関わっています。
特に最近は、お客様の声を直接聞くことができるSNSの発達により、マーケティングの重要性がさらに高まっています。お客様と一緒に価値を共創する時代になってきているんです。
マーケティング戦略を立てる際の基本的な流れは以下のものです。

- 課題の明確化
- ターゲットの設定
- 具体的なゴールの設定
- 基本戦略の策定
- 具体的な施策の立案
- メッセージの策定
- 効果測定
これらのステップを踏むことで、効果的なマーケティング戦略を立案し、実行することができます。
マーケティング職の魅力は、まさに『創造』と『実現』のプロセスにあると思います。アイデアを形にし、それが実際に世の中に出て、多くの人々の生活に影響を与える。その一連の流れに携わることができるのは、非常にやりがいのある仕事です
さらに、マーケティングは非常に多様な分野と関わる仕事です。商品開発、デザイン、広告、PR、販売戦略、顧客サービスなど、様々な領域に関与します。そのため、幅広い知識や経験を積むことができ、自己成長の機会が豊富にあります。
資生堂のマーケティング戦略

北原さん:
資生堂のファンデーション美容液の開発と販売戦略について、具体的な事例をお話しします。この事例は、マーケティングの理論が実際のビジネスでどのように適用されるかを示す良い例だと思います。
まず、市場調査から始めました。調査の結果、ノーファンデ派もしくはファンデーションを週4日以上使わないレスファンデ派が7割を超えていることがわかりました。また、『できればスキンケアで生きていきたい』『ファンデーションは肌に負担になる』という声が多く聞かれました。
次に、消費者心理の分析を行いました。コロナ禍の影響で、特に20代、30代の女性の間で自分を見つめ直す時間が増加し、『自分のために心地よく過ごせる時間を持ちたい』『未来の自分の肌に投資したい』という自愛志向が高まっていることがわかりました。
これらの分析から、スキンケアとメイクアップの間にある心理的ギャップに注目しました。スキンケアは自分の肌のための一生もので未来への投資と捉えられている一方、ファンデーションは誰かのために今の自分を装う、自分を疲れさせるものと認識されていたのです。
そこで、私たちは『今日を装うものから、未来の肌を育むものに変える』というコンセプトを創出しました。メイクをする一瞬一瞬が未来の美しさにつながるという新しい価値提案です。
技術面では、美容液の中にファンデーションを包む『セラムファースト技術』を開発しました。これにより、メイク中もずっと肌に美容液が触れ続けるため、スキンケア効果が持続します。
コミュニケーション戦略としては、『彩る美容液』というキャッチフレーズを用い、SNSを活用した口コミ戦略を展開しました。お客様自身が『ファンデのフリをした美容液』『もはや色つき美容液』といった表現で商品の魅力を広めてくださり、それが大きな反響を呼びました。
この結果、既存品を含めて過去最大のシェアと売上を更新することができました。さらに、ファンデーション市場全体のパイを広げることにも成功したのです。

この事例から、マーケティングの重要性が分かると思います。やっぱり本物の技術があったとしても、マーケッターがいて、私たちの存在で、それをやっぱり伝わるように魅力的にちゃんと伝えて、それによって心が動かないと、やっぱりせっかくの技術ですごいだろうと思ってても伝わらない。でもやっぱりそこが心が動いた、そして今の時代だとUGCという形でいろんなSNSに見えてくる。その時に思った通りに動いていただいた時に、やっぱりやりがいを感じます。
マーケターに向いている人
中村さん:
マーケターに必要な資質として、私は以下の5つが特に重要だと考えています:

- 好奇心:難しい状況でもチャンスを見出す姿勢が必要です。
- 洞察力:データの裏側にある人の気持ちを読み取る力が重要です。
- 創造力:新しいものを生み出す力です。
- 行動力:アイデアを実行に移す力です。
- 協調性:他部門と連携して動く力です。
北原さん:
中村さんの挙げた5つの資質に全面的に同意します。これらの資質に加えて、自分のアイデアや戦略を実現させるための『熱量』も重要です。マーケターには資格もライセンスもありません。だからこそ、自分の考えを周りに理解してもらい、協力を得るための熱意が必要なのです。
マーケターは、いわばオーケストラの指揮者のような役割を果たします。商品開発、デザイン、広告、営業など、様々な部門を巻き込んでプロジェクトを進めていく必要があります。その過程で、壁にぶつかったり、建設的な軋轢が生まれたりすることもあります。そんな時に、自分の熱量で周りを動かし、プロジェクトを前に進める力が求められるのです。
また、常に新しいことにチャレンジする姿勢も大切です。マーケティングの世界は日々変化しています。新しい技術やプラットフォーム、消費者のトレンドなどを常にキャッチアップし、それらを活用していく柔軟性が必要です。
マーケターを目指す人へのオススメプログラム
中村さん:
マーケティング職を目指す就活生のために、是非利用して欲しいプログラムを紹介します。

今年で5年目の『いきなりマーケター就活』というプログラムです。これは私たちマーケターキャリア協会が主催している特別なプログラムで、実際の企業から出題される課題に取り組み、マーケティングのプロからフィードバックを受けられる貴重な機会です。
参加企業には、サニーサイドアップグループ、ディップ、パーソルテンプスタッフ、富士通、三井住友カードなどがあり、それぞれの企業が実際のビジネス課題を提示します。例えば、サニーサイドアップグループはZ世代をターゲットにしたコラボ商品の企画、ディップは高校生のバイト率を上げるプロモーション提案など、リアルな課題に取り組むことができます。
優秀者には特別選考の機会が与えられ、最終面接への直接推薦や、インターンシップへの優先参加権が得られることもあります。過去4年間で600名以上の学生が参加し、36名が内定を獲得しています。
興味のある方は是非エントリーしてみてください!
マーケターキャリア協会が主催している新卒でマーケター職就職を支援するプログラム「いきなりマーケター就活」の詳細はこちら▼▼
https://note.com/marketercareer/n/ncda82f79659a
マーケティング職について理解を深めて頂けましたでしょうか。
当日のイベントアーカイブ動画はこちらから限定公開中です!
https://youtu.be/QuINNh9wq8A