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就職先として人気の高いコンサルティング業界。気になってはいるものの、ガツガツした学生の雰囲気に説明会の時点で引け目を感じてしまう、ファームの違いが分からない・・・そんなあなたは各ファームの中でも理系色の強さで異彩を放つアーサー・D・リトル(ADL)を検討してみてはどうでしょうか。もちろん文系学部生にもチャンスはあります。以下ではADLのファームの特徴と2018年度のジョブ選考フローについて経験を交えて紹介します。

アーサー・D・リトル(ADL)のここが違う!−顧客の業界・風土・会社方針–

コンサルと一口に言ってもファームごとの違いなどなかなかイメージがわかないものです。ここではADLというファームについて理解を深めていきましょう。

創設者はMITの科学者!製造業に強い世界最古のコンサルティングファーム

ADLは戦略コンサルと総合コンサルでいう所の戦略コンサルに当たります。ADLの扱う案件は製造業が多く、「技術のビジネス活用」に纏わるコンサルティングによりその地位を確立しています。この方針は創始者であり名門MITの科学者でもあったアーサー・D・リトル氏が先端技術の活用で社会のニーズに応えたいと言う想いから1886年に本社を設立して以来一貫しています。戦略コンサルと言うだけあり、案件は研究開発よりもクライアントの持つテクノロジーを理解した上で、それを生かした新規事業戦略や中期経営計画の策定、組織改革と言ったものが目立ちます。

まるで理系の研究室!思慮深く穏やかな人が多くフラットな関係性

コンサルというと”up or out”の競争社会やロジックの追及などちょっとギラギラした印象がある学生も多いと思います。この印象の真偽の程については今回は割愛しますが、中でもADLは穏やかで落ち着いた方が多くコンサルへのイメージは覆されることと思います。これには社員の方に理系出身者が多いことが起因していると思います。
最近では案件の業界の拡大も相まって文系出身者の採用も増えていますが、全体では応募者の偏りから理系修士卒が多く、落ち着いた空気が理系の研究室に似ていると言っているジョブ参加者もいました。
加えて他のファームと比較して長期で人材を育てていく風土もあります。社員の方曰く何年でこの役職につかないと転職、といった他ファームに見られる文化もなく転職時期は本人の意思に任されているそうです。
デスクもフリーアドレス制を採用しており、プリンシパルが隣の席に!などと言う状況が発生するとか。

少数精鋭で採用イベントへの露出が少ない

コンサルティング会社の中には多くの社員数でもって作業そのもののアウトソースを担っている会社もあります。それに対しADLは日本法人の社員数が60名程度、新卒の採用数も多い年で5名程度と少数精鋭で業務を行なっています。
加えて他ファームに比べ合同説明会などの採用イベントへの露出も少なく、自社説明会もほとんど開催していません。ジョブに参加するか知り合いから話を聞く以外の情報収拾が難しい会社であると言えます。
その代わり一度ジョブに参加すれば懇親会を含めて25名程の社員の方の話を聞くチャンスがあり、一気に会社全体の雰囲気が掴めることでしょう。通常業務は3名程のチームであたり、一年目からクライアントの前でプレゼンを行う機会に恵まれています。他ファームでは一年目はリサーチに徹することが多いのに対して、ADLでの働き方は特徴的であると言えます。

2018年サマーインターンの選考フローとジョブのあらまし

説明会への露出が少なく中々会社情報や選考情報を集めることができないADL。ここでは昨年度サマージョブに参加した筆者の経験を交えて選考の様子とジョブの内容について紹介していきます。

来社は一度のみ!ケース面接を集団で行うジョブ選考

ADLのジョブ選考が何より特徴的なのは、ジョブ選考中の来社が一度しかないことです。2018年度サマージョブの選考フローは
①ES提出→②集団面接とグループディスカッション
の2ステップのみでした。これは筆記試験やケース面接のための来社が数回求められることの多いコンサルのジョブ選考の中で極めて珍しいと言えます。①のESの内容も、「学生時代に力を入れたことは何ですか」「自分が誰よりも詳しいと思うことについて話してください」の二つについての出題であり特徴的でした。②の来社選考は10〜12人1グループのグループディスカッションです。最初に一人ずつ自己紹介を兼ねてESで書いたテーマについて話し、面接官からの掘り下げを受けます。余談ですが、私はこの際自分だけ何の掘り下げもなく「ふーん・・・じゃあ次の人。」と言われ絶対に落ちたと思いました。しかし後から社員の方に聞いたところによると話の面白さがむしろ評価されていたそうで、試験官のリアクションに一喜一憂してはいけないと言うことを学びました。この集団面接パートに続いて、ケース問題に移ります。まず時間が与えられ、順番にお題についての個人の推定を発表します。次にそのお題についてグループでディスカッションし、一つの結論を出す、という流れになっています。お題は「小学生の肥満をなくすには?」と言うような典型的なケース問題です。個人発表の時点での察しの良さも重要な選考材料であるそうで、私自身この点が評価されていたと後ほど伺いました。

思考体力勝負!チームで製造業の戦略立案を行うサマージョブ

四日間のジョブ選考では、とにかく最後まで様々な角度から考え抜くことが求められます。まず初日にジョブで取り組む事業戦略立案のお題が発表されます。私の参加したタームのお題は、現実の製造業企業の事業戦略について考える、と言うものでした。3人1チームで4チームあり、各チーム担当の会社が割り振られます。どの会社においても提案を行う事業戦略の領域は共通しており、チームごとに中間発表や最終発表に向けてひたすら議論を行なっていきます。1チームあたり2人の社員の方がメンターとして議論を見守り、定期的に相談にのる時間を作って下さいます。それだけでなく他チームのメンターやそもそもジョブ担当でない方も業務の間の時間に顔を出して現時点でのアウトプットや思考手順についてアドバイスを下さいます。多くの方にアウトプットを提示し、アドバイスをもらう機会に恵まれている一方で、四日間同じテーマについてチームで考え続ける中で議論は白熱し、暗礁に乗り上げることもしばしばあるでしょう。しかしビジネスにおける思考方法とチームビルディングという二つの意味で、本気で取り組むほど四日間を非常に有意義な経験にすることができます。

「コンサル、興味はあるけどギラついていて気が引ける・・・」そんなあなたにADLのジョブはおすすめ

戦略コンサルADLは他ファームと比べ事業領域や風土の点で明確な差別化がなされています。少数精鋭で採用イベントへの露出も少ないため情報を集めづらいですが、出社が一度ですむ選考に通ることができれば戦コンジョブ参加の経験を手に入れることができます。これはスケジュールの忙しい就活生、特にまだ業界を絞ってはいない学生にとって魅力的なインターンであるでしょう。本記事の情報を活用してぜひ応募の候補に入れてみてはいかがでしょうか。