外資系・日系を問わず、多くの企業の選考で実施されているグループディスカッション(GD)。明確な正解がないため、苦手意識を持つ就活生も少なくありません。
本記事では、数多くのGD講座や本選考を経験してきた筆者が、課題解決型GDの基本的な進め方と攻略ポイントを解説します。
グループディスカッションの基本的な流れ
グループディスカッションにはさまざまな形式がありますが、ここでは最も一般的な「課題解決型」のGDについて、その進め方を順を追って説明します。
問題の確認と定義づけ
GDで与えられる課題は、以下のようにシンプルな形式が一般的です。
・「少子高齢化を解決するにはどうすべきか」
・「地球温暖化を改善するにはどうすべきか」
・「老舗百貨店の売上を向上させるにはどうすべきか」
まず重要なのは、曖昧な問題に輪郭を与え、メンバー全員の認識を揃えることです。
たとえば百貨店の売上に関する課題であれば、以下のような点を具体化していきます。
・百貨店の立地や規模はどの程度か
・「売上向上」とは10%増なのか、2倍なのか
・対象期間はどれくらいか
このように問題を具体化する際は、担当の社員に確認を取ると安心です。問題を明確にすることで、議論の土台が整います。
着地点の確認と役割分担
問題を具体的に共有できたら、次は「着地点」を確認します。
たとえば「今晩の食事は何にするか」というテーマであれば、以下のような確認が必要です。
・食事の品目まで指定するのか
・お店のジャンルまで決めればよいのか
・店舗名やメニューまで指定するのか
「これから出す答えはどんな形をしているか」を明確にしておくことで、議論の途中で脱線せず、常に目的地を意識して話を進められます。
着地点を確認したら、必要なステップを洗い出しましょう。
先ほどの夕食の例であれば、「予算決定」や「好みの突き合わせ」などが必要になります。
必要なステップが見えたら、時間配分を決めます。ここは時間をかけるべきフェーズではないため、素早く決めて次に進みましょう。
最後に役割分担を決めます。一般的には以下の役割が置かれます。
・書記
・タイムキーパー
・ファシリテーター
必要に応じて役割を増やしたり、人数配分を変更したりしても構いません。
問題の構造を分析する
要素分解と構造分析
このフェーズでは、どのような解決策を打つべきか検討するため、問題の構造を分解し整理していきます。
ここで有効なのが「フレームワーク」の活用です。
フレームワークを効果的に用いると、漏れなく必要な要素を検討し、素早く状況を判断できます。
たとえば百貨店のケースでは、「3C分析」が使えます。3C分析では以下の3つの視点から検討します。
Company(自社):百貨店にはどんなお店が入っているか
Competitor(競合):競合はどんなタイプのお店か
Customer(顧客):現状の顧客はどのような人々か
このフェーズの目的は、有効な解決策の打ちどころを探すことです。
課題の真因は立地なのか、テナント構成なのか、それとも顧客層の選択なのか、さまざまな切り口から原因を探ってみてください。
分析を始めると、最初に考え始めた切り口にこだわってしまうことがありますが、「ここに真因がないかも」と感じたら、柔軟に他の切り口へ切り替えていきましょう。
解決策を導き出す
解決策の案出しと評価軸の選定
構造を分解することで解決策を打つべきポイントが見えたら、そこに対する解決策の案を出していきます。
重要なのは、検討を後回しにしてとにかく「拡散」することです。
グループディスカッションでありがちなのは、まだ案を出している段階にもかかわらず、「それは無理じゃない?」と人の案を否定してしまうことです。
ここでいかに解決策を拡散させ、多様な案を出せるかが解決策の質につながります。
まずはさまざまな方向性の案を出していきましょう。
案出しがひと段落したら、次は評価軸の選定です。
この評価軸の選定は、解決策の成否を決める極めて重要な局面です。
これまで構造を分析し、優れた案を出せていても、この評価軸次第で打つべき施策を採用できないかもしれません。
逆にこの軸をうまく設定できれば、あとは案を当てはめていくだけです。気合を入れて検討しましょう。
解決策の決定とプレゼンテーション
評価軸が決まれば、あとはそこに案を当てはめ、評価していきましょう。
判断に迷う場合は、個別に比較しても構いません。
実際のGDでよくあるのは、6つの案のうち2つまで評価軸で絞り込み、その2つを比較検討して最終決定するというやり方です。
時間に余裕があれば、こうした方法で解決策を選定するのも有効です。
一般的なGDでは、最後に担当社員に向けて軽いプレゼンテーションが行われます。
プレゼンを担当すれば選考に有利になるとは必ずしも言えませんが、自信がある人はチャレンジしてみましょう。
誰も手を挙げない中で積極的に取り組む姿勢は、大きくプラスの評価につながる可能性があります。
プレゼンでは、検討した過程すべてを説明する必要はありません。
なぜその解決策を採用すべきかを簡潔に説明しましょう。
特に指定がなければ、GDの流れに沿って説明する必要もありません。
次回は応用編
いかがでしたか。
今回の記事ではグループディスカッション対策の基礎をご紹介しました。
今回お伝えした基本的な内容さえ押さえておけば、議論でしっかりと価値を発揮できるはずです。
次回は発展編です。
GDの現場で陥りがちなミスやハードルをご紹介します。
こちらからぜひ続けてご覧ください。

