不動産業界に関心はあるけれど、会社ごとの違いや事業内容が分からず、どこのインターンシップに応募すれば良いのか頭を悩ませている就活生も多いのではないでしょうか。そんな就活生のために、不動産業界の業務内容やインターンシップに関する情報を分かりやすく記事にしました。この記事を読んで、業界への理解を深め、気になる企業のインターンシップに応募してみましょう!
Summary
不動産業界のインターンに参加する意義
不動産業の流れを理解する
「不動産業界」というと、街でよく見かけるような部屋を紹介する仲介業をイメージしてしまうことが多いと思います。しかし、それは不動産業の中の一部にしか過ぎません。不動産業界の業務内容は一般的に大きく3つに分けられますので、まずはそれら3つの違いについてご紹介していきます。
①「開発」
仕入れてきた土地にオフィスビルやマンション、商業施設などの建物を建てる業務を行う。主にデベロッパーと呼ばれる。
②「流通」
不動産を売りたい人と買いたい人、貸したい人と借りたい人を結びつける仲介業務や、デベロッパーなどから販売代理権を取得し、売り主の代わりに販売業務を行う不動産販売業務を行う。
③「運営・管理」
運営では、オフィスビルや商業施設にテナント誘致し、誘致後はテナントへの賃料交渉を行う。管理では、建物全体の清掃や各設備のメンテナンス、設備に不具合が生じた際の修理業務を行う。建物竣工後のすべての事象に関わる。
このように、不動産業界といっても業務内容はそれぞれ全く異なります。不動産業界のインターンシップに参加すると、参加した企業がどのフェーズに属しているのか、他の業務との関わり方などについても詳しく説明してもらえますので、不動産業界全体の理解を深めることができます。
不動産のどのフェーズに関心があるのか明らかになる
先ほども述べた通り、不動産業界のインターンシップに参加すると、その他の不動産業務についても学ぶことができますので、自分が「面白そう」と思えるフェーズが明らかになります。2019年卒の筆者も、あまり業界を理解していない段階で運営・管理会社のインターンシップに参加しましたが、そこで受けた業界説明、仕事体感ワークを経て「開発」「運営・管理」についての志望度が非常に高まり、本選考でもエントリーするまでに至りました。
不動産業界のインターンをフェーズごとに紹介
「開発」
①三井不動産
三井不動産の物件を対象としてグループワークを行う2日間のプログラムです。ワークを通じて、用地取得→商品企画→営業→運営という物件の竣工前後にかけての一連の流れを理解することができます。
②三菱地所
まちづくりの課題に対し、グループ形式で解決に向けて取り組む3日間のプログラムです。プログラムの中には社員交流会も含まれていますので、より多くの社員と関わることができます。
③森ビル
課題解決ワークと短期就業体験の両方を組合せた5日間のプログラムです。都市づくりについて様々な角度から学ぶことができるだけでなく、部署に配属されることによって「働く」ということについてリアルに実感することができます。
「流通」
①三井不動産リアルティ
三井不動産リアルティの一社員として、不動産コンサルティングに挑戦する2日間のプログラムです。お客様の不動産に関する悩みを理解し、最適なソリューションを提供する力を養うことができます。また、参加特典として特別イベントや特別選考の案内が得られます。
②住友不動産販売
グループ対決型ワークショップによって、不動産仲介業の醍醐味を体感する1日間のプログラムです。プログラムの中に社員との座談会が設けられていますが、さらに後日、インターンシップ参加者限定の営業担当との座談会にも参加することができます。
「運営・管理」
①三菱地所プロパティマネジメント
プロジェクトマネジメントの難しさ、やりがいを体験することのできる2日間のプログラムです。オフィスビルへの新規テナント入居、新規物件の開業、商業施設のリニューアルなどを想定したワークを行います。
②東急コミュニティー
会社のことが1日で分かるインターンシッププログラムです。会社説明や業界研究をはじめ、営業系総合職の仕事を体感することのできるグループワークなどを行います。
インターン面接で聞かれること・見られるポイント
学生時代に力を入れたこと
これはインターンシップの面接だけでなく、本選考においても必ずと言っていいほど聞かれる質問になります。大切なことは自分の行動に意図があるのか、発生した問題に対して周囲と協力しながら主体性を持って対処できるかということです。不動産業界に限ったことではありませんが、最近ではグループワーク形式のインターンシップを実施する企業が多くなってきました。インターンシップに参加するにあたっては、他の就活生と意見を出し合って協力しながらワークを進めていかなければいけませんので、「協調性」は必要不可欠であり、面接官にも見られている重要な要素だと思っておきましょう。
コミュニケーション能力
不動産業界では、ゼネコン、設計会社などの関係者会社や、テナント入居者、個人のお客様など多方面に渡って社外の方と関わりを持つ機会が多くあるので、コミュニケーション能力は他の業界に増して重要になります。当たり前ではありますが、面接を受ける際には、態度、話し方、声の大きさ、視線などに注意し、聞かれたことについてのみ答えるようにしましょう。面接官に聞かれてないことまで長々話してしまうと、いくら自分では満足できたと感じても、面接官には「コミュニケーション能力が低い」と判断されてしまします。面接官とは会話のキャッチボールを行うことを意識しましょう。
好きなまちや物件があるか
「不動産業界ならでは」の質問です。必ず聞かれる質問であるとは限りませんが、面接官が就活生のことを「不動産に興味を持ってインターンシップに応募した」と判断して、こういった内容の質問をしてくる場合もあります。実際、2019年卒の筆者も不動産管理会社のインターンシップ面接においてこのような質問を受けました。普段自分がよく訪れるまちや物件などを思い浮かべて、「なぜここによく来るのか」「もっとこうすれば、より良いまち(物件)になるのに…」ということについて、あらかじめ考えておくことをおすすめします。焦ってテキトーなことを話したり、「特にありません」と答えることはくれぐれも避けましょう。
不動産業界のまとめ
不動産業は、まちや人に大きなインパクトを与える「開発」、すでにある物件を有効活用する「流通」、物件竣工後のすべての業務に携わる「運営・管理」のうち、どれが欠けても業界として成り立たなくなってしまいます。それぞれに重要な役割があり、やりがいや面白さがあります。この記事では、いくつか企業のインターンシップ情報を紹介してきましたが、他にも「開発」「流通」「運営・管理」の企業はたくさんあります。もし、少しでも不動産業界に興味を持っていただけたというのであれば、是非気になる企業のインターンシップに参加し、業界や企業理解を深めていって下さい!